タスペーサーの重要性、縁切りでスレート屋根の雨漏りを防ぐ
更新日 : 2024年04月25日
更新日 : 2024年04月25日

スレート(コロニアル・カラーベスト)屋根を塗装することが、雨漏りの原因になることをご存知ですか?
スレート屋根を塗装した後、狭くなったり、詰まったりした排水経路を再び機能させるためには、丁寧な作業が必要です。
この作業は縁切りと呼ばれ、最近では屋根材の重なり部分に挟み込むタスペーサーが使われています。
知っていますか?スレート(カラーベスト・コロニアル)屋根では 屋根塗装が原因で雨漏りが起こるということを
普通の雨の場合、屋根材の下に雨水が浸入することはありませんが、横殴りの激しい雨の場合、屋根材の下に雨水が入り込んでしまうこともあります。
この雨水や湿った空気を出口として隙間が設けられているのです。


吸い上げられた雨水は防水紙を劣化させていきますし、雨漏りの原因にもなります。
スレート屋根の重なり部分の隙間は数mm程度です。屋根塗装をした場合、この数mm程度の隙間が塗料によって塞がれてしまうことが多く、お客様から「他社で屋根塗装をしたら、雨漏りがはじまってしまった」というご相談を受けることもあります。
縁切りしなかった為に起こった屋根の不具合








隙間を確保するための「縁切り」には2種類の方法があります



タスペーサーバネの構造で充分な隙間が確保する。重ね塗りしても塞がれる心配がありません。



タスペーサーって何?
タスペーサーとは、屋根塗装工事において非常に重要な役割を担う道具です。この小さな部品は、屋根の塗り替え工程において、屋根材同士の間に確実な隙間を作り出すために使用されます。具体的には、屋根材の隙間を塗料で塞がれることなく保持するためのもので、多くの場合、ポリカーボネイト製の耐久性の高い材料で作られています。
タスペーサーとは
タスペーサーは、特にスレート屋根の塗り替えにおいて使用されることが多い小さな部材です。この道具には、屋根材の間に適切な隙間を作り出すことで、屋根塗装時に塗料が屋根材同士を接着してしまうのを防ぐという役割があります。
タスペーサーは通常、黒色で、手のひらに収まる程度のサイズで、その形状は家の形を模して尖っています。この形状が屋根材の隙間にぴったりと収まり、塗装後も隙間を維持することを可能にします。

タスペーサーの使用は、屋根塗装が完了した後も屋根材同士が再度くっつくのを防ぎ、雨水の通り道を保持するために不可欠です。タスペーサーは塗装の仕上がりを美しく保つとともに、屋根の機能を長期間にわたり維持するための重要な工具とされています。
さらに、タスペーサーは作業の効率化にも寄与します。従来の縁切り作業では、塗装後に手作業で隙間を作る必要がありましたが、タスペーサーを使用することでこの手間を省くことができます。これにより、作業時間の短縮とコスト削減が可能となり、結果としてより多くの屋根塗装工事が効率的に、かつ経済的に進められるようになります。

タスペーサーは、屋根塗装の品質を向上させ、長期にわたって屋根の機能を維持するためのキーアイテムと言えるでしょう。





タスペーサーが必要な屋根の種類
スレート屋根
スレート屋根は、自然石やセメント繊維などから作られる薄板状の屋根材で、その性質上、屋根材間に自然な隙間がほとんどありません。タスペーサーを挿入することで、これらの屋根材の間に人工的な隙間を作り出し、塗装後に屋根材がくっつくのを防ぎます。
カラーベストやコロニアル屋根も日本の家屋に多く使用されており、タスペーサーの使用が推奨されるスレートの一種です。
タスペーサーが不要な屋根の種類
一方で、タスペーサーが必ずしも必要ではない屋根材もあります。これには、自然に十分な隙間が保たれる屋根材や、既に縁切りが施されている屋根が含まれます。
セメント瓦・モニエル瓦
これらの瓦は通常、重なり合う形状が特徴で、屋根材間に自然に隙間が存在します。このため、追加でタスペーサーを設置する必要はありません。
金属屋根
金属屋根材は接続部が設計上、適切な隙間を保つように作られています。このため、塗装作業に際してタスペーサーを使用する必要は通常ありません。
反っているスレート屋根では、タスペーサーを挿入しても効果が得られないか、挿入したタスペーサーが抜け落ちる恐れがあります。このような場合は、他の方法で隙間を確保する必要があります。
もしくは、屋根カバー工事や屋根葺き替え工事で新しい屋根材を施工する方が効果的な場合もあります。
タスペーサーの使用は、屋根材の種類や状態、塗装の目的に応じて検討するべきです。適切な使用によって、屋根の寿命を延ばし、塗装の美観を保持し、最終的にはコスト効率も向上させることができます。タスペーサーを必要とするかどうかを正確に判断するためには、専門の業者と相談し、屋根の詳細な検査を行うことが推奨されます。
タスペーサーを使用したスレート屋根の塗装
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通常の屋根塗装と同じく、まずは屋根を高圧の水で洗浄し、綺麗にします | 屋根の状態にあわせた塗料、シーラーかプライマーで下塗りをします |



下塗りが乾燥した後にタスペーサーを挿入する理由は塗料によって溶けてしまうことを防ぐためです。
もちろん、用材に対して耐性がある材料を使用していますが、リスクは最小限にします。挿入しにくいところは工具を使います。


タスペーサーを使用した屋根塗装工事の施工事例
屋根塗装工事をご依頼いただいたT様

屋根塗装工事前
屋根の色あせが気になるとのご相談をいただいたのが今回の塗装工事のきっかけとなりました。
施工中の様子
屋根塗装前の高圧洗浄を終えたら、タスペーサーを差し込んでいきます!

屋根材同士の隙間を作る「縁切り」という作業を終えたら上から塗装を行います。
屋根塗装工事が完工!
屋根塗装工事が完工いたしました!今回の塗装工事では、日本ペイント株式会社のファインパーフェクトベストを使用いたしました。優れた対候性を持ち、長期間に渡り美観を保つことができる塗料です。

大きさはどれくらいですか?
横5cm、縦4cmです

素材は何ですか?
ポリカーボネイトからできています

1つの屋根にどのくらいの個数を使いますか?
1㎡あたり10個を使用します

タスペーサーそのもののお値段はどれくらいですか?
1個、数十円程度です

色は黒以外ないのですか?
黒が基本で、タスペーサー02のみ茶色があります

メーカーのカタログによるとその他の色も受注生産可能だそうです。
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木更津市で軒天修理と、屋根塗装工事を行いました
【施工内容】
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【一言メッセージ】
塗装しただけでこんなに変わるんだなぁって思いました
茂原市谷本のF様邸にて屋根塗装(クールディープグレー)と外壁塗装工事
【施工内容】
外壁塗装
【一言メッセージ】
全ての方たちがとても丁寧に仕事をしてくれるとすすめます
街の屋根やさんは千葉県以外にも東京都、神奈川県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方の地域の街の屋根さんをお選びください。
