雹被害に活用できる火災保険|屋根・波板などの良くある雹被害の実例をご紹介
更新日 : 2024年06月03日
更新日 : 2024年06月03日

「ベランダ・テラス屋根が雹による被害で破れてしまった」
「雹によって屋根・外壁に傷がついてしまった」
上記の様な雹被害に遭われてしまった際、火災保険が使用できる可能性があります。
今回は、屋根・波板などのよくある雹被害の事例と合わせて、火災保険を使用される際のポイント・注意点を解説させて頂きます。


屋根の修理をご検討されているお客様より、「火災保険を利用したい」というお申し出をいただくことが増えています。火災保険が台風や強風の被害にも適用される事があるといった認識が、広く浸透してきているようです。
火災保険は主に火災による損害を補償するものですが、一般的には火災以外の自然災害や盗難などにも対応する保険となっています。
また、雹による被害についても火災保険が適用されるケースがあることもポイントです。
ただし、具体的にどのような被害が保障されるかは契約内容や保険会社によって異なる為、注意が必要です。

雹被害の修理に火災保険が適用できる可能性があります


雹の被害において最も多いのが、カーポートの屋根が破損し穴が開いてしまうというケースです。近年では、カーポートの屋根材としてポリカーボネートなどが使われ相対的にその強度は向上していますが、古くから使われている波板や経年劣化したアクリル屋根は壊れやすく、穴が生じやすい状況と言えます。

雹は直径が5mm未満の場合はアラレと称され、それより大きなサイズが雹と呼ばれます。カーポートの屋根に直径5mm以上の雹が激突すると、その屋根は劣化していなくても容易に破れる可能性があります。
稀な事ですがゴルフボール程度の大きさの雹が落ちてきてカーポートを破壊し、時には車にも損害をもたらすという事例もございます。(車への損害は火災保険ではなく、自動車保険の車両保険が適用されるでしょう。)
カーポートの屋根が雹により損傷した場合、火災保険が適用される可能性があるので確認してみましょう。


カーポート同様、ベランダ・テラス屋根も雹により穴があいてしまうケースが多いです。穴あきとはいかなくとも、雹による衝撃は表面の傷・凹みも生じさせます。

ポリカーボネート製のものや塩ビ波板、アクリルなど材質は様々ですが雹被害に遭ってしまった場合、基本的には新規の物へ交換となります。
火災保険を使用される際のポイントとして、元々の状態において経年劣化が著しいと判断された場合、保険適用が認められないケースが多いという点です。
ベランダ波板の雹被害
〇火災保険を適用してポリカ波板24枚を交換


雹によりベランダ屋根の波板全体に穴があいてしまいました。雹が非常に強い衝撃でぶつかったことが伺えます。
写真・書類作成や保険会社からの質疑応答のお手伝いをさせて頂き、火災保険を適用した上で交換工事を施工させて頂きました。


お住まいのベランダは、比較的大きいものでしたので、重なりを60cm程度設けて縦に2枚重ねる様に施工させて頂きました。工事は1日で完了し、透明で綺麗な波板屋根になりました。



昔からご使用されている雨樋はほとんどの場合、塩化ビニール製です。その為、大きな雹がぶつかってしまいますと割れ・ヒビが発生してしまい、さらにひどい場合には破損・欠損してしまうケースも少ないとは言えません。

雨樋は、高所に設置してあることから目視による被害状態の確認が困難な場合があります。その為、雹が降った後は、専門業者に点検を依頼されることをおすすめ致します。
雹被害を知らない状態で放置してしまいますと、雹による被害かどうか判断できず、保険が適用できない可能性もあります。また、雹被害によって発生した雨樋の亀裂によって排水される雨水が漏れてしまいますと、外壁などに悪影響を及ぼしてしまいます。
雨樋の雹被害
〇火災保険を適用して雹による雨樋とテラス屋根の割れを修繕


写真の様に、雹によってテラス屋根に穴あき、雨樋の割れが発生してしまいました。
この状態では、雨樋は雨水を受ける役割を果たすことが出来ません。


火災保険が無事適用となった為、波板・一部を除く雨樋を新しいものに交換させて頂きました。新規の雨樋にはパナソニック「アイアン」を使用させて頂き、芯にスチールが使用されている為、今回の雹被害や雪害に強い雨樋となっています。


屋根は雹による被害が最も発見しにくい場所ですが、雹によって屋根瓦の割れ・ヒビが発生してしまうケースもあります。
ゴルフボール程度の大きさでは、陶器瓦も割れてしまう可能性があります。

セメントを主な成分とするスレート屋根ですが、割れの被害までいかなくとも雹によって細かい傷が屋根全面についてしまう場合がある為、注意が必要です。

また、ガルバリウム鋼板などの金属屋根の場合、雹による傷から錆の発生や、凹みによる劣化促進などに繋がってしまう場合があります。
金属屋根は傷が付いた箇所から錆が発生しやすく、将来的に穴が開いてしまう原因にもなりますので、早期に発見し補修・張替えの判断が必要です。

雹が降った後には、瓦屋根・金属屋根に限らず被害の状況を確認する為、屋根専門業者へ点検を依頼されることをおすすめ致します。街の屋根やさんの無料点検をご活用ください。
屋根の雹被害
〇金属屋根の雹による塗膜剥がれに火災保険申請

増築部分である1階屋根において、雹により塗膜の剥離が発生してしまいました。
写真の様に雹によって出来たと思われる黒い斑点が屋根全体にあり、塗膜が大きく剥離してしまったことで素地が露出してしまいました。表面に施された塗膜は防水性を高めるなど、金属素材を守る重要な役割を担っておりますが、この状態では錆が広がってしまう可能性があります。被害状況を詳しくお伺いした上、火災保険を申請させて頂き再塗装のご依頼を承りました。

大きな雹が降ってきた場合、天窓は非常に危険です。
雹により天井に設置された天窓が割れてしまう事は、そのまま雨漏りへと繋がってしまいます。また、天窓のガラス面では無く、周辺の部品が割れてしまうケースも多い為、注意が必要です。

外壁も雹による被害を受けてしまう場合があります。
外壁の材質や種類はお住まいによって様々ですが、雹による衝撃は外壁の割れ・ヒビ・欠けや塗膜の剥がれを引き起こします。外壁に関しましても高所の場合、目視での確認が困難である場合がありますので、専門業者へ点検を依頼されることをおすすめ致します。

網戸も比較的雹による被害が多い場所と言えます。サッシの外側に設置されている事が多い網戸は雹の衝撃をまともに受けてしまう可能性が高い為です。
網の破れや、凹みが出来てしまう事で網目が広がってしまうなど網戸としての機能を失ってしまうケースがあります。

天窓の雹被害
〇火災保険を適用してアクリルドームが割れてしまった天窓を修理

雹によって天窓(トップライト)をカバーしていたアクリルドームが割れてしまいました。天窓の網入りガラスに特に問題が無かった事が不幸中の幸いです。

この種類のドームは、廃盤となってしまっていた為、火災保険を適用した上でポリカーボネートのカバーへ交換をさせて頂きました。
ポリカーボネートはガラスよりも強い素材と言われるため、安心できます。
雹被害によるお住まいの損傷にお困りでは無いですか?街の屋根やさんは、確認が難しい部分も隅々まで点検させて頂き、最適な修理のご案内をさせて頂きます。火災保険を利用したいといった方も、まずはご相談ください。
→メールでのお問合せ
火災保険は、いつ・どんな場合でも保険金を受け取れる訳ではないので、注意が必要です。雹被害で火災保険を使用される際に注意が必要なポイントをご紹介致します。
保険が適用できないケース
1:該当される災害補償に入っていない
当然ですが、雹による災害に対して保証が無い場合は保険は適用されません。
一般的にほとんどの場合において、火災保険は基本保証として、風災・雹災・雪災がセットになっています。しかし稀に建物の保証が存在せず、家財のみの保証しか入っていないという場合もある為、注意が必要です。

2:経年劣化と判断された
雹の自然災害とは無関係で、摩耗などの経年劣化が原因で損害が生じた場合は、補償の対象外となります。
例えば、カーポートの屋根に経年劣化によるひび割れや穴あきがすでに発生している場合です。保険適用の可否は、保険会社が最終判断をします。その為、簡単に「保険金でカバーできます」と工事の契約を迫る業者には注意が必要です。

3:面積金額に達していない
火災保険は免責金額をあらかじめ設定する場合があります。
免責金額の設定金額までの損害は自己負担となる為、保険金が支払われません。しかし、免責金額を設定する事で保険料が安くなるメリットがあります。
その為、修理金額が免責金額に達していない場合、保険金は支払われません。
免責金額を高く設定してしまいますと、いざ損害を受けてしまった際に自己負担額が増えてしまう為、自己負担が可能な金額を設定しておくことが大切です。

※保険会社や商品によって内容は異なります
4:過去に同様の被害箇所の損害を請求し修理していない
一般的に火災保険が適用され、支払いが行われてもその使い方について保険会社より言及されることはありません。
もし、保険金が被害箇所の修理以外に使用されていた場合、同様の被害箇所に別に理由で損害が発生しても保険金は下りません。

全額保証されるとは限りません
専門業者へ見積もりを作成してもらい保険金の申請をしても、全額保証されるとは限らない為、注意が必要です。
- ・部分的に壊れたものを広範囲にわたり修理する
- ・修理と併せてグレードアップさせる
上記の様な場合、全額保証はされません。


3年以内の申請が必要
保険金の請求期限は、被害を受けた日から3年以内に申請しなくてはならないと保険法により定められています。
その為、被害を発見したら早急に専門業者へ相談し見積もりや必要書類を作成してもうう事が大切です。後回し・放置をしない様にしましょう。


続いて、火災保険の申請の3ステップをご紹介致します。



雹被害を受けたら、保険会社の窓口、もしくは代理店へ連絡しましょう。
電話に限らず、インターネットなどから連絡が可能な保険会社もあります。いつ、どのような理由によって、どんな被害を受けたかを説明します。



修理専門業者へ連絡し、火災保険を使用したいと伝えた上で被害の状況などを相談しましょう。
保険金の申請に必要である、
修理見積書
被害状況写真
に関しましては、修理業者で用意する事が可能です。
必要であれば、詳しい被害状況が分かる追加書類のご用意など、保険申請のお手伝いをさせて頂きます。保険を使用した施工経験が豊富な業者程、良いアドバイスがもらえるでしょう。



給付金申請書
事故状況説明書
修理見積書
被害状況写真
建物登記簿謄本
上記の様な保険会社から要求される書類を揃えて作成し、指定場所へ送付いたします。
保険鑑定会社より派遣される鑑定人の調査
場合によっては保険鑑定会社より派遣された鑑定人により調査がされることがあります。
写真による判断では被災として認められない場合や、請求された金額が過度であると判断された場合です。


近年、火災保険利用に関するトラブルが増加傾向にあります。残念な事ですが、住宅の修理に保険金を利用できると勧誘する業者の中には、悪質な業者も存在します。
多額の保険金を受け取り可能だと説明を受け工事を頼んだが、工事費用を保険金で賄えなかった。
保険申請の代行を依頼したら高い手数料を請求された
実際には被害が生じていない部分の虚偽の申請を強要された

見積もりに書かれた保険金が確実に支払われるという保証はありません。緊急の必要がない限り、修理工事の契約は給付金額が明確になってからでも問題ありません。まずは、信頼できる修理専門業者に相談されることをおすすめします。
過去の保険を使用した修理の実績も参考にされることもおすすめです。
何か不審な点を感じたり心配になった場合、トラブルが生じたら消費生活センターなどに相談しましょう。

雹が降った後は、街の屋根やさんへも多くのお問合せを頂きます。被害を確認しましたら、お早めにご相談下さい。
火災保険のご利用をご検討中であれば、書類作成などもサポートさせて頂きます。
もちろん、火災保険の利用をお考えでない方や、利用可否の判断が難しい場合でもお客様のご希望・ご予算にあった最適な施工方法をご提案させて頂きます。
確認が難しいお住まいの高い場所や屋根の上もしっかりと点検し、撮影した写真をご提示した上でお住まいの状態をご説明させて頂きます。
雹被害にお困りの方や、被害の状態を確認したいといった方がおられましたら、街の屋根やさんまでご相談下さい。

雹被害に活用できる火災保険|屋根・波板に良くある雹被害の実例をご紹介!まとめ
- ・雹が降ったあとには、以下に発生した雹被害のお問合せを多くいただきます
- -カーポート屋根
- -ベランダ・テラス屋根
- -雨樋
- -瓦屋根・スレート屋根・金属屋根
- -天窓
- -外壁
- ・雹によるお住まいの被害へ火災保険が適用できる可能性があります
- ・保険会社により確認されている被害が経年劣化と判断された場合等、保険適用が認められない可能性があります
- ・火災保険のが認められた場合であっても全額が保証されるとは限りません。また、免責金額を設定している場合にもご注意ください
- ・火災保険の申請はお客様ご自身で行っていただく必要があります。しかし、写真や書類作成など街の屋根やさんでもサポートさせて頂きますのでご安心ください
- ・「保険金が出るから…」などと強引に工事契約を迫る、保険申請の為に高額な手数料っを要求するなどといった悪質業者には注意が必要です
街の屋根やさんは千葉県以外にも東京都、神奈川県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方の地域の街の屋根さんをお選びください。
