屋根の種類別の特徴を解説!屋根リフォームにおける屋根材の選定ポイントとは?
更新日 : 2024年09月26日
更新日 : 2024年09月26日
屋根リフォームをご検討されている方の中には屋根の種類に迷われている方や、「こんな屋根にしたい!」と重要視しているポイントをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
一般的に屋根材の価格と耐用年数は比例する関係にありますが、導入コストが大きい屋根材がメンテナンスフリーという訳ではありません。
この記事では屋根材の種類別の特徴・メリット・デメリットについて詳しい情報を解説させていただきます!。屋根材選びに迷われている方がおられましたら、ぜひご覧ください!
メリット | ・耐久性に優れ寿命も長い ・断熱性に優れる |
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デメリット | ・重量が大きく耐震性に不安がる ・施工コストが大きい |
耐用年数 | 約50年以上(釉薬瓦) |
メリット | ・施工性が高く比較的コストも安価 |
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デメリット | ・定期的に塗り替え工事が必要 ・苔の繁殖や色あせが生じやすい |
耐用年数 | 約20~30年 |
メリット | ・軽量で耐震性に有利な特性を持つ ・防水性に優れる |
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デメリット | ・断熱性・遮音性が低い ※ただし対策は可能 |
耐用年数 | 約30~40年 |
メリット | ・比較的軽い ・デザイン性に優れる |
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デメリット | ・施工経験のある業者が少ない |
耐用年数 | 約25~30年 |
メリット | ・軽量であり耐久性にも優れる |
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デメリット | ・施工コストが大きい |
耐用年数 | 約30~40年 |
メリット | ・瓦の半分以下の重量しかない ・耐久性に優れる |
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デメリット | ・施工コストが大きい |
耐用年数 | 約30~40年 |
耐用年数が長い屋根材
※比較は目安であり、立地環境や気候によっても変動します
施工価格が大きい屋根材
※比較は目安であり、 材料や施工方法によって変動します
軽量な屋根材
瓦(和瓦)
和瓦とは日本の伝統的な屋根材で、釉薬瓦、いぶし瓦、無釉薬瓦などが含まれます。
近年では、スレートや金属屋根の普及により使用される機会が減少していますが、その重厚感と高級感ある外観から今もなお多くのお住まいで使用されています!
瓦のメリット
現在、その重量を気にされる方が増えてきている影響から、リフォーム時に瓦が選ばれることは少なくなっています。
しかし、もし今のお住まいが土葺きの瓦屋根であれば、瓦桟工法という土を使わない施工方法に変更するだけで屋根の重量を30~35%ほど軽くすることが可能です!
また、近年では地震・台風による瓦の飛散を防止できる「防災瓦」や、瓦の重量が抑えられた「軽量瓦」など、瓦のデメリットを低減された種類が登場しています。
こだわりを持って瓦をリフォームに使用したいとお考えの方がおられましたら、ぜひご検討ください!
瓦のメンテナンス
割れ・破損などがなければ、瓦は長期間にわたって使用できる耐久性の高い屋根材です!
しかし、瓦屋根を安全に保つためには、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。
特に注意すべき箇所として、棟部分の歪み、漆喰の劣化、そして谷板金の錆が挙げられます。
10年・20年ごとの節目や地震や台風の後には目視で確認し、異常が見られた場合には信頼できる施工業者へ相談されることがおすすめです!
土葺き瓦屋根からの葺き替えについて詳しくはコチラ
⇒土葺き瓦屋根は葺き替えで地震・台風に強い屋根に!
防災瓦について詳しくはコチラ
⇒地震などの災害に強い! 従来のイメージを覆す防災瓦
スレート屋根
スレートは瓦に比べて軽く、大量生産ができるため施工コストを抑えられることから、広く使われている屋根材です!
「化粧スレート」や「コロニアル」、「カラーベスト」といった名称でも知られていますおり、現在お住まいの屋根にスレート屋根を使用されているお住まいも多いのではないでしょうか。
スレートのメリット
スレートは、特に導入コストを抑えたい方におすすめです!
また、瓦と比較してその重量は1/3程度しかありませんので、瓦屋根の軽量化を計りたいとお考えの方もぜひご検討ください。
現在スレート屋根をお使いの場合、屋根カバー工法を採用する事で新しいスレートを重ねて葺くことが可能です。
屋根カバー工法とは既存の屋根を撤去せず、その上から新しい屋根材を重ねる施工方法です。
この方法では、撤去や廃棄作業を最小限に抑えられるため、コスト削減が期待できます!
また、現在のスレートにアスベストが含まれている事でご不安を感じられている方にもおすすめの選択肢となります。
スレートのメンテナンス
スレート屋根は、使用してから約15年が経過すると表面の色が褪せたり、苔や藻が目立ち始めてきます。
これは、塗膜の劣化により撥水性能が低下しているサインです!
この状態を放置すると屋根材が雨水を吸収してしまい、スレートが変形したり破損する原因にも繋がります。
そのため、約10年を目安として定期的な塗装メンテナンスを検討することが大切です!
さらに、屋根の頂部を保護する棟板金が浮いてきたり、錆びが見られることもあるため、この部分も併せて点検してもらうと安心です。
スレート屋根のメンテナンスについて詳しくはコチラ
⇒化粧スレート屋根を塗装する際の注意点を徹底紹介!
スレート屋根の補修について詳しくはコチラ
⇒スレートの欠け・割れの補修の必要性
金属(ガルバリウム鋼板)屋根
ガルバリウム鋼板は、金属屋根素材のの代表的な存在です!
亜鉛・アルミニウム・シリコンによるメッキが施されたこの鋼板は、従来のトタンに比べて約4倍の耐錆性を持ち、その優れた耐久性から人気を集めています。
さらに、最近ではガルバリウム鋼板をさらに進化させた高耐久のエスジーエル(SGL)鋼板を使用した屋根材も増えてきてきます!
金属(ガルバリウム鋼板)屋根 のメリット
ガルバリウム鋼板に限らず、金属屋根材の大きなメリットがその軽量性です!
特に、近年では大きな地震も多い事から、お住まいの耐震性が重要視されるようになってきました。
屋根の軽量化はお住まい構造部への負担を軽減し、さらに屋根材の落下リスクも少ない事から注目を集めています。
横葺き・縦葺きの違い
金属屋根の葺き方には、横葺き・縦葺きがあります。
〇縦葺き
縦葺きは「立平葺き」とも呼ばれる、棟から軒先までを1枚の板金で仕上げる葺き方が一般的です。
雨水の流れる方向に継ぎ目がないため水はけが非常に良く、雨漏りに対しても高い耐性を持っています!
さらに、屋根の勾配が緩やかな場所にも適しているのが特徴です。
〇横葺き
ガルバリウム鋼板屋根材には、各メーカーより横葺き用の製品が販売されています!
例えば、断熱材一体化の屋根材であるアイジー工業の「スーパーガルテクト」やニチハの「横暖ルーフ」は、一目では金属とは思えないデザイン性が大きな魅力です。
ただし、一般的に縦葺きの屋根材と比べると、横葺きの方がやや高価になる傾向があります。
金属(ガルバリウム鋼板)屋根 のメンテナンス
ガルバリウム鋼板やSGL鋼板は高い耐久性を誇る屋根材ですが、金属素材であることからやはり錆の発生には注意が必要です!
表面い施されている塗装が劣化し始めたら、錆が発生する前に早めの塗装メンテナンスを行うことが大切です。
また、台風が通過した後には、棟板金の浮きや剥がれ、さらには屋根材そのものの剥がれやめくれがないかをチェックすることが重要です!
スレート屋根とガルバリウム鋼板の比較情報はコチラ
⇒スレート・ガルバリウム鋼板を徹底比較
縦葺き・横葺きの違いについて詳しくはコチラ
⇒「横葺き」と「縦葺き」の違いは何?
アスファルトシングル
アスファルトシングルは、フェルトを基盤としてアスファルトで防水性を高め、さらにその表面に石粒を吹き付けた屋根材です!
北欧で開発されたアスファルトシングルは、アメリカでは約80%の屋根に使用されていると言われています。
この素材は薄くて柔らかいため、さまざまな形状の屋根に対して施工が容易であるという利点があります。
また、石粒によるカラフルなグラデーションが特徴で、洋風の屋根を連想させるお洒落な外観も特徴的です。
ですが現在、日本ではまだ広く普及していないため、施工経験の無い屋根工事業者の方が圧倒的に多い屋根材でもあります。
施工業者の実績をしっかりと確認した上でご相談されることをおすすめいたします!
アスファルトシングルのメリット
特に、「お洒落な見た目の屋根にしたい!」とお考えの方に人気の屋根材です。
また、屋根材の中でも比較的軽量な部類の屋根材ですので、瓦・スレートから軽量な屋根に葺き替えたいと言う方にもおすすめです!
屋根カバー工法にも採用する事が出来ます。
アスファルトシングルのメンテナンス
アスファルトシングは薄くて軽量なため、経年劣化や衝撃によって破損や剥がれが発生するリスクがあります。
特に強風の際には屋根がめくれ上がる可能性もある為、定期的に状態を確認する事も大切です。
さらに、屋根表面の石粒の剥離にも注意が必要です!
最初の数ヶ月間は石粒が多く落ちることがありますが、その後は徐々に落ち着いてきます。
しかし、年月が経つにつれて劣化が進むと再び石粒が剥がれ始めます。
この状態が続くと屋根材としての性能が著しく低下する恐れがありますので、早めの対処が大切です。
アスファルトシングのメンテナンスについてはコチラ
⇒アスファルトシングル屋根のチェックポイントとメンテナンス方法
石粒付き金属屋根材
金属製の基板に石粒を吹き付けたタイプの屋根材です!
この基板にはガルバリウム鋼板とほぼ同じめっき組成を持つジンカリウム鋼板が使用されることが多いです。
その為、「ジンカリウム鋼板屋根」と言えば、石粒が付いたこの金属屋根のことを指すと考えていただいて問題ありません!
石粒付き金属屋根材のメリット
石粒付き金属屋根材はそのお洒落な外観だけでなく、石粒が雨音や熱を遮ることで他の金属屋根と比べて優れた遮音性や断熱性を誇ります!
また、金属表面が外的要因にさらされにくいため、耐候性も高いです。
定期的な塗装メンテナンスを必要としない事も大きなメリットと言えます。
初期導入費用はやや高めですが、その分耐久性が高く、長期使用におけるメンテナンスコストを抑えることができます!
石粒付き金属屋根材のメンテナンス
アスファルトシングル同様、経年劣化によって石粒が剥がれてくる場合があります。
そうした場合、鋼板が露出してしまう事から錆が生じるリスクとなってしまいます。
また、強風により飛来物が落下してしまった場合、傷が生じてしまう事で錆が広がってしまう事もあります。
棟板金と併せて、定期的な点検されることをおすすめいたします。
ジンカリウム鋼板屋根の特徴・メンテナンスについてはコチラ
⇒高耐久・塗装不要の「ジンカリウム鋼板屋根材」で屋根リフォーム
ハイブリッド瓦
樹脂繊維を配合したセメント瓦であり、見た目が瓦と似ている一方で和瓦の半分以下の軽さを持つ屋根材です!
ケイミューの「ROOGA」や富士スレートの「エアルーフ」などが、代表的な製品となっています。
ハイブリッド瓦のメリット
「瓦の重厚感・景観に憧れているけれど、軽量な屋根にしたい!」という方に特におすすめの屋根材です。
割れにくい瓦であり1枚1枚屋根に打ち付けて固定する工法であることから、台風・自身による飛散・落下リスクも抑えられています。
導入コストは比較的大きいですが、耐久性に優れ約30年以上の耐用年数を誇ります!
ハイブリッド瓦のメンテナンス
上記の通り、ハイブリッド瓦は耐久性に非常に優れており、定期的な塗装メンテナンスも必要な無いと言われています。
しかし、割れ・かけに強いハイブリッド瓦も、強風による飛来物の落下により破損してしまうケースがあります。
長期に渡って寿命を維持する為には、やはり他の屋根材同様に定期的な点検を行う必要があります!
ケイミューROOGAシリーズについては詳しくはコチラ
⇒ハイブリッド瓦「ROOGA(ルーガ)シリーズ」
陸屋根(屋上)
陸屋根は屋上とも呼ばれる、屋根面が平らになっている屋根形状を指します!
水はけの悪さから防水工事は必須とされ、シート防水・ウレタン防水・FRP防水・アスファルト防水など施工箇所に最適な工法による施工が施されています。
また、防水工事の耐用年数は、防水工法の種類によっても変動します!
・シート防水(塩ビ)…10~15年
・ウレタン防水…10~14年
・FRP防水…12~20年
・アスファルト防水…15~25年
陸屋根のメンテナンス
一般的な三角屋根と違い、陸屋根は排水性に乏しく雨水が滞留しやすいです。
その為、特に防水層の劣化には注意が必要です!
たとえRC造の建物であっても、雨漏りは大きなダメージを及ぼします。
「防水面のひび割れ・捲れは無いか?」
「排水が滞りなくできているか?」
「パレペット・笠木に劣化症状はないか?」
上記の様なポイントをチェックする事が大切です!
屋根に上る事が出来ない陸屋根もございますので 、そうした場合は街の屋根やさんにお任せください!
屋上防水の種類については詳しくはコチラ
⇒ベランダ・バルコニー・陸屋根に必須のメンテナンス、防水工事
工場・倉庫屋根
工場・倉庫に良く使用されるタイプの屋根も存在しますので、詳しくご紹介いたします。
折半屋根
板金を台形に繰り返し折り曲げられて造られる金属屋根材です!
成型によって強度が増しており、さらに繋ぎ目の少なさから排水性にも優れます。
ただし、錆やボルト周りの劣化進行によって雨漏り被害を生じさせてしまうリスクがありますので、定期的に点検を行う必要があります。
折半屋根の改修工事については詳しくはコチラ
⇒折板屋根の改修方法、塗装・屋根カバー・葺き替えを徹底比較
波形スレート
セメントを主原料として造られる、波型に成型された屋根材です。
不燃性・耐久性・遮音性に優れています!
2004年以前の波板スレートはアスベスト含有屋根材であることから、改修を行う際には解体を必要としない「屋根カバー工法」が多く採用されています。
波板スレートについては詳しくはコチラ
⇒工場・倉庫の屋根や外壁に使用される大波スレートと小波スレート
屋根のリフォーム方法には、大きく分けて2種類の方法があります!
屋根葺き替え工事
既存の屋根材を取り外し、新たな屋根材を設置する工事方法です!
この工事では屋根下地材である「野地板」もメンテナンスを行うことができるため、特に築年数が経過している住宅や、雨漏りによって野地板が腐ってしまった屋根にお勧めの工事方法です。
また、瓦屋根の場合には、次に説明する屋根カバー工法が適用できないため、葺き替え工事をご提案させて頂いております。
基本的には現行の屋根材よりも重い素材にに変更することはできません!
屋根カバー工法
現在の屋根の上に新しい屋根材を重ねる工事方法です!
この方法は古い屋根材を撤去する必要がないため、施工期間が短縮されコストも抑えられるのが大きなメリットです。
また、屋根カバー工法は建物内外への影響が少ないため、工事中でも普段の生活に大きな支障が出にくいという利点もあります。
屋根が二重になるため、新しい屋根材は軽量のものが選ばれることが一般的です!
屋根リフォームをご検討される際には、以下の様なポイントも併せてご検討されることがおすすめです!
景観・デザイン性
導入コスト
耐風性や耐震性
耐久性・耐用年数
メンテナンスに掛かる費用
また、
「将来的に何年住み続けるか…」
「ご子息・ご息女様に引き継がれるか…」
といった将来的なライフプランによっても最適なリフォーム方法は変わってきます。
お住まいのお困り・ご不安事は、ぜひ街の屋根やさんにご相談下さい!
現在のお住まいの状態や、ご希望・ご予算に応じて最適な屋根材・工事方法をご提案させて頂きます。
まずは、お気軽にお問い合わせ下さい!
街の屋根やさんは千葉県以外にも東京都、神奈川県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方の地域の街の屋根さんをお選びください。