鳥の巣対策を徹底解説!作られた鳥の巣の撤去は可能?
更新日 : 2024年06月04日
更新日 : 2024年06月04日
家に鳥の巣を作られてしまい、お困りの方も多いと思われます。
お住まいの軒・瓦などに鳥の巣を作られてしまった場合、騒音や糞の被害、ダニやカビの発生と生活に支障をきたしてしまうでしょう。
さらに、鳥の巣は建材の劣化を進行させ寿命を縮めてしまうといった悪影響を及ぼします。
その為、毎年春を迎えますと鳥の巣にお悩みの方よりたくさんのお問合せを頂きます。
そこで、今回は鳥の巣でお困りの方に向け、鳥の巣の対処方法や作られない様にする対策を詳しく解説致します。
鳥は、その習性・本能により以下のような場所に好んで巣を作ります。
- ①:比較的外から目視しにくい場所
- ②:雨風をしのげる場所
- ③:外敵から守りやすい(ひな鳥が襲われにくい)場所
- ④:下側からの攻撃を受けにくい高所
上記の様な条件に合致する、お住まいの軒下・エアコン室外機の隙間・ベランダやバルコニー・雨樋や雨戸の戸袋・天井裏などに多く巣が作られます。
屋根付近に関しますと、軒先と外壁の角付近に作られる事が多い傾向です。
また、鳴き声は聞こえるけれど巣がどこにあるか分からないといった場合は、つぎの場所に作られている場合があります。
- ①:軒天内部
- ②:屋根瓦の下
- ③:瓦の漆喰が剥離した部分
- ④:雨樋
- ⑤:ソーラーパネル下部
- ⑥:天井裏(小屋裏)
- ⑦:使用頻度が低い雨戸の戸袋部分
- ⑧:エアコン・換気扇ダクト(小さい鳥が作ります)
特に小さな鳥はひな鳥の安全確保の為、可能な限り外敵に襲われにくい場所に巣を作ります。使用せずに放置している室外機や、ダクトカバーの隙間などにも侵入して巣を作り可能性もある為、注意が必要です。
鳥の巣が作られてしまう事で発生する糞・ダニ・カビなどの被害を未然に防ぐ為にも、上記に紹介した巣が作られやすい場所を放置しない様にしましょう。
鳥の巣を家の軒下などで発見した場合、撤去は可能なのでしょうか?
鳥獣保護法違反となるリスクがあります!
鳥の巣が撤去可能である場合は、
巣作りの途中
ひなが巣立った後
上記のように鳥の巣が屋根に作られている事を発見しても、撤去が出来ない場合があります。鳥の卵・雛がいる状態で撤去した場合、鳥獣保護法違反となり処分の対象となります。1年以上の懲役、または100万円以下の罰金が科せられます。
その為、お住まいに作られてしまった鳥の巣を発見したとしてもすぐに判断せず、雛の巣立ちなど状況をしっかりと確認した上で対処する事が必要です。著しく生活に影響が出ている場合など、撤去をせざるを得ない場合は市区町村や県へ相談・許可を取る必要があります。(役所に申請書を送付してもらい記入・返送などの手続きが必要です。)
ご紹介しました通り、鳥獣保護法により鳥の巣は簡単に撤去する事が出来ない場合があります。法令を守った上で撤去を進める際は高所など作業が難しく危険が伴う場合、専門業者へ依頼をしましょう。
鳥の巣を撤去する際、状況によっては出張費と作業費だけで対応できる場合もあります。しかし、場所によっては建物の一部を工事して巣を撤去する必要がある場合もあります。その場合、それに伴う費用が発生します。
鳥は、自分たちの巣を外敵から隠すために、見えにくく雛を安全に育てられる場所を好んで作ります。そのため、巣を作られない対策としては事前に屋根の劣化部分や隙間を修繕することが大切です。特に注意が必要なポイントを見てみましょう。
屋根の劣化・損傷部分の早期修繕が大切
剥離した軒天
鳥は、雨風が当たらない場所や外敵に襲われにくい場所を好んで巣作りに利用します。そのため、軒天が剥離・損傷している状態ですと、その隙間から入り込んで巣を作ってしまうことがあります。
鳥が巣を作ることで、屋根裏には鳥の糞やダニ、カビが広がり、衛生面や健康への影響が生じる可能性があります。さらに、材木も腐食・劣化させる原因となることがあります。
このような事態になれば、広い範囲の修繕が必要となり、それに伴う費用も増加します。
その為、軒天の剥離・損傷を見つけた場合はお早めにご相談ください。巣を作られた後で修理する場合、工事の手間・規模が大きくなる可能性があります。
通常、軒天の劣化はなかなか気づきにくいです。そのため、定期的に屋根とその周辺を点検することが必要です。定期的な専門業者の点検によって、鳥の巣ができないような状態を保つことが重要です。
屋根瓦のズレ・漆喰の剥がれ
鳥の巣は軒下にだけ作られるわけではありません。あまり知られていないかもしれませんが、屋根瓦の下や漆喰が剥がれたすき間に入り込んで、鳥が巣を作る事もございます。特に瓦のズレ・割れ・欠損がある場合、そのわずかな空間でも鳥が巣を作る可能性が高まります。瓦の下のスペースは広くはありませんが、鳥にとってはひなを育てるのに安全な場所です。特に軒先やケラバ(雨樋のない側の屋根の端)に破損やズレがあると、鳥が入り込みやすくなります。その結果、撤去する際には足場を設置して作業しなければならず、手間・費用もかかってしまいます。
また、漆喰は屋根瓦のすき間を埋めて瓦を固定し、雨水の浸入を防ぐ役目があります。もし漆喰がはがれたりなくなった場合、その部分は鳥にとって適した巣作りスポットになります。
つまり、瓦屋根は瓦のズレ・割れや、漆喰の剥がれ・欠損に気をつけないと鳥が巣を作るための場所を提供してしまうことになります。これを避けるためには、定期的な屋根の点検が非常に重要です。
雨樋の清掃
同様に雨樋も鳥が巣を作るのに適している場所です。
雨樋は経年により砂や土、ごみがたまったり歪みから雨が降っても水が流れにくいことがあります。水が流れなくなり土・枝が滞留した雨樋、特にかご状の集水器部分などは鳥にとって理想的な巣づくりスペースとなります。雨樋の点検も屋根の点検と同時に行い、ゴミや土が詰まっている場合は業者にきれいに掃除してもらう必要があります。
様々な鳥の巣対策をご紹介!来年に向けて準備しましょう
鳥の巣の問題を解決するには、定期的な屋根・雨樋の点検が必要です。しかしこれだけでは完璧な対策とは言えません。屋根周りにわずかな隙間があれば、鳥は巣を作ってしまう場合があります。点検・メンテナンスを定期的に実施する以外の効果的な対策をご紹介いたします。
ネットなどによる対策
鳥が巣を作るのを防ぐための対策として、防鳥ネットを設置することも効果的です。
例えば、太陽光パネルが設置されている屋根では、パネルと屋根の間に隙間ができることがあります。その隙間に鳥が巣を作らないように、ネットを張って鳥の侵入を防ぎます。
また、換気口や入り組んだ屋根の隙間など、鳥が入ってしまいそうなスペースがある場合には、ネットや金網を設置することで対策可能です。一度鳥の巣が作られてしまった場所には、来年も同じ場所に鳥が戻ってくる可能性が高いです。巣を作らないための対策方法について、お気軽にご相談ください。
ソーラーパネルにネットを設置して鳥の巣対策
ソーラーパネルの下に鳩が巣を作ってしまったとの事です。
写真の様に屋根の上は糞が散乱しておりますが、鳥の糞は強い酸性である為、こうした状態は金属屋根の錆の発生に繋がってしまいます。
病原菌が舞う可能性がある為、しっかりと糞を清掃しました。
その後、屋根に穴をあけずに接着剤にて器具の取り付け・ネットの設置をさせて頂きました。
屋根の隙間へ金網を設置して鳥の巣対策
こちらは屋根のドーマー部分の雨水排水用の水切り板金です。
以前より、この内部へ鳥の巣が作られてしまう事にお困りでした。
そこで、耐久性のある金網を隙間に合うようにカットしビスで固定致しました。
鳥が侵入できなくなった事で、お客様にもご安心頂けました。
軒先面戸の設置
軒先面戸とは日本瓦・S型瓦・波型瓦などの屋根の軒先を指し、雀口(すずめぐち)と呼ばれることもあります。新築から15年~20年経過しますと、経年劣化により軒先面戸の漆喰が剥離してしまう事が多くなります。その為、最近のお住まいではプラスチック製や金属製の軒先面戸が良く使われる傾向があります。
軒先面戸が剥離した状態を放置してしまいますと、鳥・コウモリ・昆虫などの小動物が侵入してしまうことで、瓦の下に巣が作られてしまうリスクがあります。
そうした場合、瓦・役物の撤去が必要になる為、作業も複雑になり費用も増加します。
そうした状態を防ぐ為にも鳥が侵入する事が無いように剥離した軒先面戸を漆喰や他の素材を使用して塞いでおきましょう。
CDや光る素材、鳥撃退グッズも効果的
鳥は光る物を嫌います。
鳥を寄せ付けない対策として、CDやキラキラ光る素材を屋根付近に吊るしておく方法があります。
しかし、美観を損なってしまうといったこともありますので、アルミホイルなどの素材を短冊状にカットして使われるのも良いと思います。
また、ホームセンターやネット通販では、防鳥テグスなど様々な鳥撃退グッズが取り扱われています。鳥の巣にお困りのお住まいには、こうした鳥撃退グッズが有効かもしれません。
屋根に作られた鳥の巣を放置してしまいますと、様々な二次被害に繋がる可能性があります。
害虫・ダニ・蛇を寄せ付ける可能性
野生の鳥はダニ・ノミ・寄生虫などを体内に持っている可能性があります。ダニやノミは鳥の羽の中に生存している可能性もあり、鳥の巣・糞から人へと移ってしまう事もあります。また、人や犬などのペットに移ってしまった後は、家の中で繁殖する事も考えられます。
さらに、野生の鳥は様々なウイルスを持っている為、万一人に感染してしまいますと重い症状や障害を残すといった事もあるようです。
その為、鳥の巣が作られてしまった場合、ただ撤去すれば良いという訳では無く糞の掃除や消毒をしっかりと行う事が大切です。
糞による被害
鳥の糞には、ダニ・ノミ・寄生虫などが存在し人に健康被害を及ぼします。
特に、アレルギー体質の人は、その物質を触れたり吸引してしまうことで喘息・鼻炎・皮膚炎などのアレルギー症状を発症させてしまう事がありますのでより一層の注意が必要です。最悪の場合には、呼吸困難・アナフィラキシーショックなどの重症化も考えられます。
巣材が原因による雨漏り
屋根瓦の下などに作られた鳥の巣は、そもそも発見すること自体が難しく意図せず放置してしまう事があります。
しかし、その状態を放置してしまいますと、そこにゴミや雨水などが滞留し、防水紙や野地板などの屋根の下地材の腐食へと繋がります。そうした状況は雨漏りのリスクにもなります。鳥の巣が原因による木材の腐食を防ぐ為にも、屋根の定期的な点検を必ず実施しましょう。
もし、毎年の春に鳥の被害を受けて困っているという方がおられましたら、街の屋根やさんまでお気軽にご相談下さい。
ご紹介しました通り、鳥の巣の撤去をすぐに行えない場合もございますが、将来的に鳥の巣を作られない様に屋根周辺を点検させて頂き、最適な対策方法をご提案させて頂きます。
屋根瓦のズレ・軒天の穴あきなどの鳥や動物の被害に遭いそうな状態を発見した場合にも早急に修理・対策をしましょう。
街の屋根やさんでは屋根・お住まい全体を点検させて頂き、お客様のご希望・お悩みに合った最適な施工方法をご提案させて頂きます。まずはお気軽にご相談下さい。
鳥の巣対策を徹底解説!作られた鳥の巣の撤去は可能?まとめ
- ・春の季節になると屋根に作られてしまった鳥の巣に関するお問い合わせを多く頂きます
- ・鳥の巣は、騒音・糞などに限らずお住まいへ悪影響も与えます
- ・法令により巣作り途中や雛が巣立った後でないと撤去をする事が出来ません
- ・軒天、屋根瓦の漆喰の劣化・瓦のズレ・雨樋の不良などがある場合、鳥の巣が作られやすいです。早期の点検・補修をおすすめ致します
- ・ソーラーパネルの下・エアコン、換気扇ノダクト・屋根の構造的な隙間にも鳥の巣が作られる場合もある為、併せて注意が必要です
- ・防鳥用ネットなどによる対策も効果的です。お気軽にご相談下さい
街の屋根やさんは千葉県以外にも東京都、神奈川県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方の地域の街の屋根さんをお選びください。