陸屋根のチェックポイントとメンテナンス方法
陸屋根とは勾配のない(実際には排水のため勾配が設けられています)、平らな屋根の形状を言います。
一般的に家屋の「屋根」というと本を逆さで閉じたような三角形の形をしていたり、単純な三角形ではなくとも勾配がある屋根が多いですよね。それと比較すると陸屋根は感じるほどの勾配がなく、ビルの屋上やマンションの屋上、またベランダやバルコニーなどで採用されることの多い形状です。
その形状から屋上設備を設置したり、洗濯物を干したりなど様々な用途に使えることもあり大変便利な形状であることは間違いありませんよね。しかし一方でその形状ゆえ一旦不具合が発生すると勾配がない分、雨水が溜まりやすく、雨漏りが発生しやすい形状であることも間違いなく、こまめな点検や定期的なメンテナンスが必要となります。
こちらのページでは陸屋根を健康に維持するためのチェックポイントやメンテナンス方法について解説していきます。
こちらのページでは長寿命の瓦屋根をさらに安全に、安心してお住まいいただくための瓦屋根のメンテナンスについて解説いたします。
瓦屋根のメンテナンス時期やどういったメンテナンスが必要なのかなど掲載しておりますので是非参考になさってください。
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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お住まいもお体と同じです。悪いところは早期に発見し、迅速にケアしてあげれば、大事に至ることはありませんし、維持やメンテナンスにかかる費用もお安くなります。
定期的な点検の他、悪天候後も検査してあげれば完璧でしょう。
しかし、ご自身で屋根に上るのは危険ですし、体の病状の判断と同じように、その道の専門家でなければ不具合を見逃してしまうことも考えられます。特にマンション、オフィスが入っているビルの場合、万が一雨漏りが起こってしまえば入居者や企業、テナントにまで多大なご迷惑が掛かることも想定できますよね。そのような事態に発展する前に点検をし、必要なメンテナンスを行うことが必要なのではないでしょうか。
陸屋根と言えどもご自身で屋根に上るのは危険が伴います
勾配(傾斜)のある屋根である場合、屋根に梯子を架けて、梯子を上り、傾斜のある屋根の上に立つ、ということを考えるととても素人では難しく、危険が伴うことは誰でも想像がつきますよね。
しかし陸屋根の場合、勾配がないからこそ屋根に上ることに慣れていない方でも安易に大丈夫だと考えてしまい、ご自身で屋根の上に出てしまう方がいらっしゃいますが、ちょっとお待ちください。
確かにご自宅のベランダやバルコニーであればご自身で窓の外に出て、状態を確認することも可能でしょう。
しかしマンションやビルともなれば場合によっては、戸建て住宅よりも階数が多く、その屋上となれば高い位置にある分、風も強く吹くことが予想できます。
台風の時などにご自分のお住まいや所有する建物の心配をされることはよくわかります。しかし屋根に上り、風に煽られ、落下してしまうという事故が毎年、後を絶ちません。 また周囲に壁となるようなものがない開放された屋上では強風によって運ばれてきた飛来物や、柵などの倒壊による怪我の危険性もあります。
点検は無理をしないで、見える範囲、わかる範囲だけでも大丈夫です。 それ以上のことは街の屋根やさんにお任せください。無料点検のご利用がお得です。
立地次第では屋上もしっかり見える?
ベランダやバルコニーであればご自身でも状態を確認することができますが、屋上はそういうわけにもいきませんよね。
建物のお近くに建物を見下ろせるような高い場所があり、そこから見晴らしが良ければ、屋上もしっかりとチェックできるでしょう。多少遠かろうと、双眼鏡や望遠鏡を使えば、バッチリです。ただし、そういった道具を使った場合、他人には明らかに怪しい人に映るので注意が必要です。お勧めはできません。
いくら感じられるほどの傾斜がないとはいえ、陸屋根も他の屋根同様、降ってきた雨を地上へと排水する必要があり、その設備があります。それが排水口です。
まず陸屋根をよく観察すると枡のように凹型になっています。これは降った雨が外壁を伝ってそのまま流れ落ちないようにするためです。陸屋根は屋上として利用されていなくても四方を塀で囲まれたようになっているのです。塀で囲まれた内部の床は微妙な傾斜が付けられており、雨水が排水口へと集まるようになっています。
四方を塀で囲まれたような形状で排水口がつまってしまったら、どうなるでしょうか。プールのように雨水が溜まってしまうことは容易に想像できますよね。雨水が溜まれば当然、雨漏りに繋がります。
建物の近くに木があるような場所では落葉などで詰らないように気をつけてあげたいところです。お近くに木がなくてもビニールのレジ袋などが風で飛来し、それで詰ってしまうこともあります。梅雨や台風のシーズン前には点検してあげてください。
砂や土で詰まることもあります。どこからか飛来したゴムボールが詰まったという例もあります。
プールなどと違ってもともと水を貯めるようには作られていません。水切れが悪いと、日陰などでは苔やカビが発生します。
陸屋根には防水層が設けられており、その上にトップコートが塗布されています。トップコートで防水層を太陽光や風雨から守っているのです。表面の色褪せやざらつきはトップコートが劣化してきた証拠です。
強風時の飛来物やアンテナの倒壊によってトップコートが傷ついてしまうこともあります。また屋上などでガーデニングなどを楽しんでいる場合、植木鉢を落としたり、引きずったりすると表面を傷めたり、防水層を傷つけてしまうこともあります。
下からの湿気やヒビ割れなどによって、防水層が浮いてしまい雨水が溜まってしまうこともあります。
陸屋根の防水方法にはさまざまなものがあるが、いずれも色褪せやざらつきはメンテナンス時期の目安となる。
人が歩行できる屋上であっても、手摺りの倒壊などは防水層を傷つけることもあるので、要注意。
陸屋根の構造を知っておきましょう
陸屋根以外の屋根の形状である場合、表面に見える瓦やスレートといった屋根材の下に防水紙が敷かれ、それぞれが一次防水、二次防水の役割を持ち、建物を雨漏りから守っているのですが陸屋根には屋根材というものはありませんよね?一体どのような構造になっているのでしょうか?
陸屋根の建物を雨漏りから守るために施工されているのが「防水層」と「トップコート」です。防水層というのは、雨水の建物内部への浸入を防ぐために形成される「防水壁」と言っても良いかもしれません。ウレタン防水、FRP防水、シート防水など施工方法、使用される防水材は様々です。
そしてその防水層を守るために施工されているのがトップコートです。防水層に重ねるような形で塗料を塗布しています。紫外線などによる経年劣化や突発的な不具合によって防水層の機能が失われてしまった場合、建物内部に雨水が浸入し、雨漏りや建物の腐食を進めてしまう形になります。そうした不具合をできる限り軽減させるための「防水層保護」の役割を持っているのです。
陸屋根の防水はこの防水層とトップコートによって守られているのです。
笠木やパラペットと聞いて、すぐにピンとくる方は少ないかもしれませんね。 屋上に上ったことがある方、写真を見たことがある方であればイメージできるかと思いますが屋上の周囲には、パラペットと呼ばれる出っ張りが必ずあり、壁の役割を果たしてくれています。それが手すりほどの高さであるか、ほんの数十センチほどのものであるかは建物によっても違いますが先述の通り、屋上に降り注いだ雨水が外壁に直接伝い落ちないような設計になっているんですね。
またパラペットの上部に被せてある仕上げ材を笠木と言います。
例えばベランダやバルコニーの手すり壁上部に被せてある金属部材も笠木と言いますね。陸屋根では床面だけではなく、実はパラペットや笠木の不具合が原因となる雨漏りも数多く存在しますのでチェックポイントとして欠かすことはできません。
雨水が集まる排水溝に接した形で突起しているパラペットはそれだけ雨の影響を受けてしまいます。トップコートや防水層の傷や浮きには要注意
割れ、シーリングの劣化、外壁取り合い部分など雨水の浸入箇所となり得る不具合がないかを確認
表面がざらついていたり、色褪せてきた場合、トップコートを塗布して保護します。定期的にトップコートは塗り替えてあげれば、それだけ防水層を長持ちさせることができます。お住まいにダメージを与えないためにも「ざらつき」「色褪せ」をサインとしてこのくらいの時期にメンテナンスしたいものです。
屋根の表面の傷が小さく、部分補修で対応できる場合は問題がある部分だけを直します。傷みやすい排水口やドレン周りを部分的に補修したり、傷んだ排水口を交換することもあります。
これまでの防水はそのままにその上から液状のウレタンを塗布し、新たな防水層を形成します。ウレタン防水は違う防水材の上からでも施工できますので、屋根リフォーム向きの防水方法といえるでしょう。古い防水層などの撤去費用も掛からないのでお勧めの防水工事です。
既存の防水層を撤去し、劣化した下地を補修し、その上に新たな防水層をつくる工事です。大規模な防水工事で、費用も高額なものとなります。普通の屋根に較べると陸屋根は水捌けが悪いので、不具合が発生するとあっという間に悪化します。雨漏りなどの悪化スピードも早いと考えるべきなのです。陸屋根のお住まいや建物を所有している方はそのことをぜひ、覚えておいてください。そのことを念頭においた上でメンテナンス計画を立てましょう。
防水工事が施された陸屋根の経年劣化は、まず紫外線や風雨などの影響を受けトップコートが劣化することから始まります。トップコートの寿命は環境や立地によっても異なりますが、7年程度で色褪せ、塗膜の剥がれといった劣化が目立つようになります。どれだけ長くても10年程度ですので、7年~10年を目途に塗り替えを検討する必要があります。
また防水層については後述もしますがウレタン防水で14年程度、FRP防水、シート防水であれば20年程度で寿命を迎えます。
このタイミングで改めて防水工事を施す必要があります。
陸屋根のメンテナンスで覚えておくべき3つの防水工事
建物を長期にわたって維持するにあたり、見つけた不具合を小さなうちに対処しておくことが鉄則です。その一方で、不具合がないとはいえ現在施工されている防水工事も半永久的にもつというわけではないため耐用年数に合わせて防水工事を検討する必要があります。
ここでは屋上やベランダ、バルコニーで行う防水工事の種類について見ていきましょう。
ウレタン防水
塗膜防水の一種で、液状のウレタン樹脂を塗ることで防水層を形成します。
塗料による防水工事なので凸凹があったり、貯水槽などがあるといった複雑な形状でも施工することが可能です。
同じ塗膜防水でもFRP防水と比較して、防水層に弾性があることが特徴です。
FRP防水
ウレタン防水同様、塗膜防水の一つで下地にガラスマットを敷いた上で、ポリエステル樹脂を塗布して硬化させることによって防水層を形成します。
FRPという素材自体は浴槽や貯水槽、船体にも使われるほど頑丈で、防水性が高いのが特徴です。ただ頑丈で硬いゆえに伸縮性に劣るため変形量の小さな鉄骨造やコンクリート造の屋上には施工できますが、変形量の大きな木造住宅で特別に大きなベランダバルコニーには不向きとされています。
シート防水
塗膜ではなく、防水性の高い1.5mm~2.5mm程度の厚みのあるシート(塩ビシートが主流)を敷設することによって防水層を形成するのがシート防水です。
マンションやビルの屋上、ベランダ、バルコニーなどもちろん場所を選びませんが塗膜と違いシートを敷設するため凸凹があったり、障害物などがある場所には向いていません。
防水工事別耐用年数・施工費用一覧
種類 | 耐用年数 | 施工費用 | 工期 |
ウレタン防水 | 10~14年 | 約3,000~7,500円/㎡ (税込3,300〜8,250円/㎡) |
3~10日 |
FRP防水 | 12~20年 | 約4,000~8,000円/㎡ (税込4,400〜8,800円/㎡) |
1~2日 |
シート防水 (塩ビ) |
10~20年 | 約3,500~7,500円/㎡ (税込3,850〜8,250円/㎡) |
1~4日 |
マンション、ビルの点検・メンテナンスもお任せください!
マンションやビルの点検、メンテナンスについては建築基準法の12条点検によって定められています。(詳細は地方自治体のホームページ等でご確認いただけます。)
例えばマンション入居者にご迷惑をかけてしまったら・・・、事務所として使用している場合、備品や機材などが雨漏りによって被害を受けてしまったら・・・、当然点検やメンテナンスを行ったことによる被害を発生させてしまったような場合であれば責任問題にもなりますし、建物の評判にも影響を及ぼすかもしれませんよね。
街の屋根やさんは戸建て住宅の陸屋根、ベランダ、バルコニーはもちろんですがマンションやビルの点検、メンテナンスにも対応しております。お気軽にご相談ください。
いかがでしたでしょうか?
陸屋根のチェックポイント、補修方法、メンテナンスサイクルなどを見てきました。特にその形状から小さな不具合が、雨漏りや建物自体の腐食といった大きな被害に繋がる恐れがあるのが陸屋根の特徴です。日常的に人の出入りがあるベランダやバルコニーは傷みや不具合に気付きやすいと言えますが、屋上となると現状がどうなのか?補修が必要な状態なのか?などわからないことも多いことと思います。
だからこそメンテナンスサイクルに合わせた点検、メンテナンスを意識することが重要だと言えます。街の屋根やさんでは無料点検を実施し、お写真で現状をわかりやすくお伝えするとともに、適切なご提案、お見積もりまで無料で対応させていただいております。
ご自宅の屋根が心配という方はお気軽に無料点検にお申込みください。
陸屋根のチェックポイントとメンテナンス方法まとめ
●陸屋根とは言え、ご自身で屋上に上ることは落下や怪我にも繋がるため危険です。セルフチェックは見える範囲にとどめ、詳細な点検は専門店にお任せください。●陸屋根のチェックポイントとして排水口の詰まり、床面の色褪せや傷、ひび割れ、浮き、パラペット、笠木の傷みなどが挙げられます。
●陸屋根の防水は各種防水工事による防水層、そして防水層を保護するためのトップコートによって建物を守っています。
●トップコートの塗り替えは7年~10年を目安に行いましょう。
●部分的な小さな傷は不具合箇所のみを部分補修によって修復することが可能です。
●防水層は耐用年数に応じた、防水工事が必要となりウレタン防水で10年~14年、FRP防水、シート防水で10年~20年が目安となります。
●ベランダ、バルコニーのメンテナンスはもちろん、ビルやマンションの陸屋根のメンテナンスも街の屋根やさんにお任せください。
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