スレート・ガルバリウム鋼板を徹底比較|屋根材選びに悩まれている方は必見です!
更新日 : 2024年08月23日
更新日 : 2024年08月23日
屋根リフォームをご検討される中で、皆さんお悩みになるのが新しい屋根に使用する屋根の種類です!
また、その中でも特にスレートと金属屋根材(ガルバリウム鋼板)の2つの種類でお悩みになっている方が多い印象です。
どちらの屋根材も人気がある一方で、それぞれメリット・デメリットありますので決断するのは難しいですよね。
そこで、この記事では「スレート屋根」と「ガルバリウム鋼板屋根」の特徴や違いと併せて、屋根材の選定ポイントまで詳しく解説致します。
新しい屋根材選びに迷われている方がおられましたら、ぜひ参考にしてみて下さい!
スレート屋根材の特徴
化粧スレートは、現代の住宅で広く使用されている屋根材です。
主原料であるセメント・繊維素材を混ぜ合わせて作られ、薄い板状に成型された屋根材です!
製品名として「カラーベスト」や「コロニアル」といった名称で呼ばれる事も多いです。
スレート屋根は手頃な価格で施工がしやすいことから、主に建売住宅や注文住宅において最も多く採用されています。(天然スレートと呼ばれる粘板岩を薄い板状に加工した種類も存在しますが、高価である事を理由に一般的な住宅ではあまり利用されていません。)
ほとんどのスレート素材はセメントを主成分とした化粧スレートです。
セメントを使用することで製品自体の製造コストが抑えられる為、施工に掛かるトータルコストを低くすることが可能です!
スレートのメリット
軽量で耐震性に優れる
スレート屋根は多くの利点がありますが、まず挙げられるのが軽量で耐震性が高い点です。
スレートの厚さは製品によって異なりますが、多くの場合、5~6mm程度と非常に薄く設計されており、屋根全体に施工してもそれほど重くなりません。
例えば、約30坪の住宅において、スレート屋根の総重量はおよそ2,000kgほどで、これは瓦屋根と比較すると約3分の1の軽さです。
日本は地震が頻繁に発生する国であり、そのため屋根材には軽量なものを選ぶことが重要です。
もし、瓦屋根のリフォームをご検討されているのであれば、スレートに葺き替える事で地震に強く耐震性に優れた屋根となります!
施工コストが安価
スレートの最大の魅力は、その導入コストの安さです!
新築住宅に頻繁にスレートが使用される理由は、全体のコストを抑えることが出来る事が大きな理由となってします。
リフォームに掛かるコスト抑えたい場合、スレートを選ぶことがおすすめです。
ただし、スレートにはさまざまな種類があり、耐久性に優れたものや遮熱性能の高いものなど、製品によって価格に違いがあります。
また、屋根材の選定は将来的にかかるメンテナンスの手間や耐用年数を考慮して、トータルコストを踏まえて検討することが重要です!
施工性が高く対応可能な施工業者が多い
屋根材の中でも、スレートは施工性が高い屋根材と言えます。
また、併せて普及率が高い事から「施工経験・実績」が豊富な専門業者が多く、他の屋根材と比較しても安心して施工を依頼できるといったメリットがあります!
屋根材自体は工場で生産されることから、仕上がり品質のバラツキもほとんどありません!
スレート屋根のメンテナンス
スレートはセメントに繊維素材を混ぜ合わせた屋根材であり、定期的な塗装メンテナンスが欠かせません。
表面に施された塗膜の劣化進行は、スレート屋根材自体への雨水の浸透を招いてしまいます
セメントに水がしみ込むと脆くなり、やがては屋根材としての役割を果たせなくなってしまいます。
スレートの寿命を長く保つためには、塗装によるメンテナンスが非常に大切です!
塗装メンテナンスを怠ると、スレートは雨水を吸い込みやすくなり屋根材が次第に脆くなります。
スレートが雨水を防げなくなると、防水の役割を果たす防水紙(ルーフィング)が傷み始め、最終的には野地板にまで水が浸透してしまいます。
野地板が腐ってしまうと下地からの修理が必要になり、その結果大きな費用がかかることになってしまいます!
また、スレートが劣化するとコケや藻が繁殖し、見た目も悪くなります。
これらは「防水性能が低下しているサイン」です。
見た目の問題だけでなく、スレートの機能が低下している証拠でもあります。
上記の様な被害を防ぐためにもスレートは定期的にひび割れや欠けを点検し、必要なタイミングで補修を行うことが大切です!
また、約10年に一度を目安に塗装メンテナンスを行っていくことも重要です。
ガルバリウム鋼板屋根材の特徴
ガルバリウム鋼板は、鋼板に特殊なめっきを施した金属製の屋根材です。
このめっきはアルミニウムが55%、亜鉛が43.4%、シリコンが1.6%で構成されており、特にアルミニウムの割合が高い事から、非常に優れた耐久性と耐腐食性を持っています。
一昔前に良く使われた「トタン屋根」と比較して、ガルバリウム鋼板は約3~6倍もの耐久性を持つとされています。
そのため、現在ではこのガルバリウム鋼板が多くの屋根に採用されています!
さらに、最近では次世代のガルバリウム鋼板である「SGL鋼板(エスジーエル)」も登場しています。
エスジーエルは従来のガルバリウム鋼板にマグネシウムを加えることで、さらに錆びにくく、耐食性が向上した素材です。
これから主流となってくる屋根材として、非常に期待されています!
ガルバリウム鋼板屋根のメリット
耐久性・耐腐食性に優れる
ガルバリウム鋼板の一番の利点は錆びにくく、非常に耐久性が高いことです。
亜鉛とアルミニウムの防食作用によって長期間にわたり「錆の発生リスク」を抑えられる事は、金属製屋根材として広く利用される大きな理由の一つです!
また、耐用年数が約30年と長く長期的に安心して使用できる屋根材です。
屋根材の中でも最軽量
ガルバリウム鋼板は0.35mmという非常に薄い素材です!
前述のスレート屋根も軽い屋根材ですが、ガルバリウム鋼板屋根材はその1/5程度の重さしかありません。
屋根材の中でも最軽量であることから、お住まいの耐震性を向上させます。
地震発生時の揺れを軽減する事で、建物への負荷を減らし室内の家具・家電の転倒リスクも減らす事が出来ます!
ひび割れ・欠けのリスクが非常に低い
ガルバリウム鋼板屋根は金属製であることから、やはり「錆」が最も気になる点ですよね。
しかし、この素材は特に錆びにくい特徴を持っているため、そうしたリスクも抑えられています。
スレートや瓦などの屋根材はひび割れや欠けが生じることがありますが、ガルバリウム鋼板は滅多に割れることはありません。
台風などの強風で飛んできた飛来物によって穴が開いたり、傷がついたりすることでその部分からサビが発生する可能性はありますが、「素材が割れてしまう」という事態はまずないと考えて良いと思います。
ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス
ガルバリウム鋼板は優れた耐久性を持つ素材ですが、完全にメンテナンスフリーという訳ではありません。
どれだけ良い素材を使っていても、表面に施された塗膜の劣化は素材自体の劣化進行を招いてしまいます。
色褪せや錆が目立ち始めた場合は、塗装のメンテナンスをご検討ください。
さらに、ガルバリウム鋼板は薄い金属製である為、物が当たると凹みや傷がつきやすいです。
下地のめっき層まで傷が入ると雨水が金属部分に浸透し、錆びの原因にもなります。
定期的な点検を行い、傷や凹みがないか確認することが重要です。
特に、台風や強風、大きな地震の後は注意しましょう!
現在、瓦屋根でガルバリウム鋼板屋根への変更をお考えの方へ。そのメリットや事例を解説!
現在、スレート屋根でガルバリウム鋼板屋根への変更をお考えの方へ。葺き替えか?屋根カバーか?事例も併せて解説!
ここまで「スレート」「ガルバリウム鋼板」のそれぞれ特徴やメリットについてご紹介させて頂きました。
どちらが優れているかは一概に言えない為、街の屋根やさんではお客様のお住まいの状況やご希望に応じて、最適な屋根材を提案をさせていただいています。
では、どのような基準で屋根材を選ぶべきなのでしょうか?
次に、各屋根材の特徴を項目別にご紹介しますので、ご参考にしていただければ幸いです。
価格・耐用年数
スレートはそのリーズナブルな価格と施工性の高さから、比較的低コストで導入する事が出来ます。
その為、コストパフォーマンスに優れた選択肢と言えます!
一方で、ガルバリウム鋼板は耐久性が高く長期間にわたって使用できるため、スレートに比べて価格がやや高めになります。
耐用年数においては、約5~10年程度の差があります。
カラー・デザイン
スレートは製品ごとに形状や表面の模様に若干の違いがありますが、全体的には大きな違いはありません。
一般的にはグレー、ブラウン、オレンジ系の色がよく使われています。
一方、ガルバリウム鋼板は金属製であるため、冷たい印象を与えることがありますが、そのシャープなイメージを好まれる方もいらっしゃいます。
屋根材として色の選択肢が限られているものの、鋼板自体は多様なカラーバリエーションがあります。
そのため、葺き方によっては選択肢が豊かになります!
また、以前は「ガルバリウム鋼板屋根(金属屋根)と言えば、ストライプ柄」というイメージがどうしても強かったです。
しかし、現在では瓦調などのデザインも増えてきていますので、そのイメージは過去のものとなりました。
さらに、スレート屋根にも言える事ですが、塗装メンテナンスによって大胆なカラーチェンジも可能です!
遮熱性・断熱性
ガルバリウム鋼板は金属製のため、スレート材よりも熱を伝えやすい特性があります。
しかし、断熱材一体型屋根材の使用や、断熱材を下地に施すことで夏の暑さや冬の寒さに問題なく対応出来ます。
特に、断熱材一体型の屋根材は、スレート屋根材よりも優れた断熱性能を持つとされていますので、「金属屋根は暑くなるかも…」とご不安に思われている方にもおすすめです。
また、スレート・ガルバリウム鋼板のどちらの素材も、屋根カバー工法を用いる場合は既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねるため、断熱性について過度に心配する必要はありません!
もし屋根カバー工法による屋根リフォームをご検討されているのであれば、ガルバリウム鋼板屋根材を強くおすすめいたします!
その理由は、スレート屋根材と比較してガルバリウム鋼板屋根材が圧倒的に軽量である為です!
屋根カバー工法は屋根が二重構造となりますので、どうしても屋根全体の重量が増します。
しかし、地震災害を考慮すると、屋根の重量が増えるのは出来るだけ避けたいところですよね。
ガルバリウム鋼板は非常に軽量で、既存の屋根材の上に重ねて施工しても屋根が極端に重くなることを避けられます。
軽量なガルバリウム鋼板を使用すれば、そうした心配やリスクを軽減する事が出来ます。
屋根カバー工法にスレート屋根材を用いる事は可能ですが、上記のことからやはりガルバリウム鋼板屋根材が圧倒的に多く選ばれています。
一方、「初期コストをできるだけ抑えたい!」とお考えであれば、スレート屋根が適していると言えます。
「ガルバリウム鋼板の耐久性が高いことは知っているけれど、20年程ほど屋根が問題なく使用出来れば問題ない」と考えた上、最低限のリフォームをご希望されている場合では、スレート屋根がおすすめです。
耐久性が高く長期間使用できる屋根材をお探しであれば、ガルバリウム鋼板が非常におすすめです。
ガルバリウム鋼板は約30年の耐用年数を誇り、近年ではSGL(エスジーエル)鋼板という高耐候性ガルバリウム鋼板も登場しています。
葺き替えやカバー工法を繰り返したくない方や、長持ちする素材を求めている方には、ガルバリウム鋼板が最適です。
断熱材一体化の製品もあり、軽量で耐震性にも優れています。
高機能であることから導入コストはどうしても高くなりがちですが、長い年月で見た際のトータルコストで考えますとガルバリウム鋼板屋根材が最良の選択肢になり得ます!
既存の屋根材と同じスレートで安心!
お住まいは築30年近く経過しており、これまで屋根のメンテナンスが行われていなかったとのことです。
屋根の葺き替えをご検討される中で金属屋根も選択肢に上がりましたが、「長年住まいを守ってもらえた屋根材への安心感」を考慮し、スレート屋根をお選びいただきました。
施工完了後、美しいオレンジ色の新しい屋根へと生まれ変わったことでお客さまにも大変お喜び頂けました。
今後は約10年ごとに塗装を行うことで、これまで以上に安心してお過ごしいただけると存じます。
ガルバリウム鋼板屋根で屋根材の落下リスクを低減!
強風で瓦が落下してしまった事で、リフォームを決意されたお客様です。
今後、同様のトラブルを防ぐためにガルバリウム鋼板の屋根をご提案させていただきました。
ガルバリウム鋼板であれば、割れ・欠けが生じて落下してしまうことも滅多にありません。
板金同士をしっかりロックして固定するため、強風にも耐えられる屋根になります。
もちろん、屋根が軽量化したことで耐震性も大きく向上しました!
ここまで、スレートとガルバリウム鋼板について詳しく解説させて頂きましたが、やはりどちらの屋根材が最良か迷われている方も多いと思います。
施工後に大切なお住まいを守ってくれる屋根ですから、迷われて当然です。
それぞれのメリットやデメリット・違いを十分に理解し納得した上で選ばれることがおすすめです!
また、屋根工事業者によっては得意な屋根材が異なることがあります。
もし使用したいと思う屋根材が決まった場合、その業者がその屋根材を扱った経験があるかどうかを確認することが重要です。
信頼できる業者であればスレート・ガルバリウム鋼板やその他の屋根材のメリットだけでは無く、デメリットもしっかりと説明してくれます。
「街の屋根やさん」では、無料点検にて現在の屋根の状態を詳しくチェックさせて頂きます!
その後、屋根の状態をご報告させて頂いた上でお客様のご要望をお伺いし、それに基づいて最適な屋根リフォームをご提案させて頂きますのでご安心ください!
費用や耐久性、デザインなどの屋根材に関するご質問におきましても、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
●スレート屋根の特徴-スレートは、セメントに繊維素材を混ぜ合わせて作られた板状の屋根材です。
-初期コストが比較的安く、対応出来る施工業者も多く存在します。
-耐用年数は約20〜25年ですが、約10年を目安に塗装メンテナンスを行いましょう
●ガルバリウム鋼板屋根の特徴
-ガルバリウム鋼板は、めっき処理が施されており、錆に対する耐性が高いです。
-非常に軽量であるため、耐震性に優れます。
-耐久性に優れ耐用年数は約30年を誇りますが、塗膜の劣化や傷には注意が必要です。
●屋根の重量増加が避けられない「屋根カバー工法」では、軽量なガルバリウム鋼板屋根材がおすすめです!
●スレート屋根は導入時のコストが低いため、初期投資を抑えたい方におすすめです。
●耐久性・対候性を重視されている場合、ガルバリウム鋼板屋根材がおすすめです。
街の屋根やさんは千葉県以外にも東京都、神奈川県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方の地域の街の屋根さんをお選びください。