ガルバリウム鋼板とアスファルトシングル、屋根リフォームにはどちらが最適?
更新日 : 2024年09月20日
更新日 : 2024年09月20日
「ガルバリウム鋼板とアスファルトシングルのどちらを選ぶべきか迷っている」
「屋根のリフォームを考えているけど、どっちが良いの?」
こうした悩みを抱えていませんか?
屋根リフォームを検討し始めると、「ガルバリウム鋼板」や「アスファルトシングル」といった言葉を耳にすることが多くなります。これらの言葉をよく知らないまま話が進んでしまうこともあるかもしれません。
葺き替えやカバー工法による屋根リフォームを検討中の方へ、人気のガルバリウム鋼板屋根とアスファルトシングルの違いを、3つの観点から詳しく解説します。
葺き替えやカバー工法でのリフォームでは、地震に備えた軽量な屋根材が選ばれることが多いです。特に、屋根材を二重にするカバー工法では、軽いガルバリウム鋼板やアスファルトシングルが推奨されています。
葺き替え
既存の屋根材を取り除き、新しい屋根材を張り替えるリフォーム方法です。瓦屋根からのリフォームや、屋根下地の劣化が見られる場合に適しています。
カバー工法
現在の屋根の上に新しい屋根材を重ねて張る方法で、廃材が少なく、工期や費用を抑えられる利点があります。スレート、金属、アスファルトシングルの屋根に対応可能です。
ガルバリウムとアスファルトシングルの比較表
日本でも徐々に認知度が高まっている軽量屋根材、アスファルトシングル。その材質や耐久性、リフォームで採用するメリット・デメリットを解説します。
アスファルトシングルとは?
アスファルトシングルは、グラスファイバーにアスファルトを含浸させ、表面に石粒を吹き付けた屋根材です。
矢野経済研究所が2021年に行った調査によると、日本国内の屋根材市場において、金属製がシェアのトップ(63.2%)を占め、次いでセメント系瓦(15.0%)、粘土瓦(13.4%)、アスファルトシングルはわずか5.6%と非常に少ないことがわかりました。
瓦やスレートに比べてシェアが小さいアスファルトシングルですが、アメリカでは140年以上の歴史を持ち、主流の屋根材として広く使用されています。アメリカの住宅の80%以上で採用されている、非常に一般的な屋根材です。
シート状で柔軟性があり、軽量でデザイン性が高い点がアスファルトシングルの魅力です。日本ではまだ発展途上の素材ですが、オーウェンスコーニング社製のラミネートシングルが認定されたことをきっかけに、日本でも施工が手軽になりました。
屋根カバー工法に最適な軽量屋根材、アスファルトシングルには以下の4つのメリットがあります。
瓦やスレートより軽量
コストが比較的安い※
デザイン性が高い
複雑な屋根形状にも対応可能
※業者によっては高額になるケースもあります。
日本で古くから使用されている瓦屋根は、重くて頑丈ですが、その分耐震性に不安があるという声もあります。一方、アスファルトシングルは、瓦やスレートより軽量で耐震性が高く、地震に強い屋根として人気が高まっています。
また、吹き付けられた石粒による豊かな色彩やテクスチャーが特徴で、北欧風のおしゃれな印象を与えるのも魅力です。
どんな形状の屋根にも対応できるため、瓦やスレートでは実現できないデザイン性を求める方にぴったりです。
軽量でガルバリウム鋼板よりも低コスト、デザイン性に優れたアスファルトシングルですが、以下のデメリットにも注意が必要です。
石粒が剥がれる可能性がある
施工できる業者が少ない
アスファルトシングルは、グラスファイバーにアスファルトを染み込ませ、表面に石粒を吹き付けた素材で、柔らかく加工しやすい反面、表面の石粒が経年劣化により剥がれることがあります。
石粒が落ちたり、剥がれて見た目を損なった場合は、屋根材の耐久性にも影響するため、定期的な点検が重要です。
さらに、日本では普及率が低いため、施工できる業者が少ないこともデメリットの一つです。経験豊富な業者に依頼することが安心です。
アスファルトシングルの屋根材を検討中の方はこちらもご覧ください。
⇒アスファルトシングルのメンテナンス方法について詳しく
屋根カバー工法に最適な軽量屋根材、アスファルトシングルは以下のような方におすすめです。
防水紙の劣化が進行している
土葺きで施工された瓦屋根
平面だけでなく、円形や波形など複雑な形状でも施工可能で、防水性も高いアスファルトシングル。
デザイン性が高く、自由度も高いため、自分の好みに合わせた家づくりが可能です。モダンで洗練されたイメージを求める方に最適な屋根材です。
瓦やガルバリウム鋼板に比べて費用も抑えられるため、限られた予算でおしゃれな屋根にリフォームしたい方におすすめです。
アスファルトシングル施工事例
※費用は屋根の規模や状態、材料によって異なります。目安としてご参考にしてください。
地震の心配から瓦屋根を葺き替え
費用 約135万円 施工期間 10日間
築25年、約21坪の屋根のリフォーム時期が来たため、重い洋風瓦からアスファルトシングル「オークリッジスーパー」に変更。明るいオレンジ色が美しく映える仕上がりになりました。
スレート屋根「パミール」のカバー工法
費用 約96万円 施工期間 2週間
こちらの屋根材「パミール」は劣化が進んでおり、これ以上の劣化を防ぐため、カバー工法によるリフォームを実施しました。ボロボロと剥がれていた屋根が新しく生まれ変わりましたので、安心してお住まいいただけます。
軽量で耐久性の高い金属屋根材として知られるガルバリウム鋼板は、屋根カバー工法でのリフォームの定番です。素材や耐用年数、工事費用などの特徴を踏まえ、ガルバリウム鋼板のメリット・デメリットを解説します。
ガルバリウム鋼板とは?
ガルバリウム鋼板は、鋼板にアルミニウム、亜鉛、シリコンのメッキ加工を施した屋根材です。表面のメッキ層により、従来の鋼板よりも耐久性が向上し、酸化に強くなっています。
品質の向上により、安全性と信頼性が高まったガルバリウム鋼板は、かつて主流だったトタンに代わり、金属屋根の定番となっています。
屋根カバー工法で多く採用されるガルバリウム鋼板には、以下の3つのメリットがあります。
最も軽量な屋根材
耐用年数が長く、メンテナンスコストが低い
縦葺きなら勾配が緩くても対応可能
軽量で知られるガルバリウム鋼板は、瓦の約10分の1、スレートの約3分の1、アスファルトシングルの約2分の1の重さです。屋根の重さは耐震性に直結するため、地震が多い日本で広く採用されています。
既存の屋根に重ねるカバー工法では、軽量な屋根材を使うのが重要条件であり、ガルバリウム鋼板は最適な選択肢です。
耐用年数が30年以上と長く、メンテナンス費用を抑えられる点もガルバリウム鋼板の大きな強みです。どんな屋根材でも、メンテナンスを怠れば劣化は避けられませんが、ランニングコストを低く抑えられる点は、長期間住む家にとって重要です。
ガルバリウム鋼板の施工法には、スレート屋根のように横方向の線が入る横葺きと、棟から軒先まで1枚で施工し縦方向の線が入る縦葺きがあります。縦葺きは、雨水がスムーズに流れるため、勾配が緩くても雨漏りのリスクが低いのが特徴です。
ガルバリウム鋼板は非常に優れた屋根材ですが、デメリットも存在します。
デザインが無機質になりがち
導入費用が高め
縦葺きで施工した場合、規則正しい縦線が屋根全体に広がり、デザインが無機質な印象を与えることがあります。デザインにこだわりたい方にとっては、やや物足りなく感じるかもしれません。
また、高耐久な素材であるガルバリウム鋼板は、スレートやアスファルトシングルと比べて導入費用が高くなる点も考慮する必要があります。
ガルバリウム鋼板屋根の人気の理由
⇒ガルバリウム鋼板屋根について詳しく知る
屋根カバー工法によるリフォームで人気のガルバリウム鋼板は、以下のような方におすすめです。
長期間の使用を考えてコストを抑えたい方
とにかく軽量な屋根材を求めている方
スレートやアスファルトシングルに比べると施工費用は高いものの、メンテナンスを定期的に行えば30年以上の耐用年数を持つガルバリウム鋼板。
導入費用は少々高めですが、低コストで長く使用できる屋根材を探している方には最適です。
また、耐震性を重視し、軽量な屋根材を求める方にもおすすめです。
ガルバリウム鋼板施工事例
※費用は屋根の規模や状態、材料によって異なります。目安としてご参考にしてください。
瓦屋根からガルバリウム鋼板への葺き替え
費用 約150万円
経年劣化で色褪せた瓦屋根。棟瓦のズレも見られたため、瓦を撤去し、下地を補強し、防水紙を敷設。最後にガルバリウム鋼板を葺いてシンプルで美しい仕上がりになりました。
スレート屋根を塗装ではなくカバー工法でリフォーム
費用 約110万円
当初はスレート屋根の塗装を検討されていましたが、長持ちさせたいというご要望から、ガルバリウム鋼板によるカバー工法を提案しました。築10年以上の屋根が生まれ変わり、今後も安心してお住まいいただけます。
屋根リフォームを検討中の方へ、人気のガルバリウム鋼板屋根とスタイリッシュなアスファルトシングルの違いを、屋根材の特徴やメリット・デメリットの観点から解説しました。
既存の屋根に新しい屋根材を重ねるカバー工法は、屋根リフォームで多く採用される方法です。新たに重ねる屋根材として、柔軟性のあるアスファルトシングルや、軽量なガルバリウム鋼板が適しています。
外壁や内装とは異なり、普段あまり目にすることのない屋根工事は、正確な知識と信頼できる技術を持つ専門業者に依頼するのが安心です。
地域密着型の屋根工事のプロフェッショナル「街の屋根やさん」は、屋根の修理や葺き替え、塗装を専門に行っています。
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まとめ
●屋根リフォーム、特にカバー工法では、軽量なガルバリウム鋼板やアスファルトシングルの屋根がおすすめです。●アスファルトシングルは比較的軽量でデザイン性が高い点が評価されています。
●アスファルトシングルはデザインにこだわりたい方や初期コストを抑えたい方に最適です。
●ガルバリウム鋼板のメリットは、軽量で耐用年数が長い点です。
●水切り板金や防水紙、野地板など屋根を構成する部材は耐用年数に合わせた適切な点検、メンテナンスを行いましょう。
●ガルバリウム鋼板は、メンテナンスコストを抑えたい方や、軽量で耐震性の高い屋根にしたい方におすすめです。
街の屋根やさんは千葉県以外にも東京都、神奈川県などでも屋根工事を承っております。日本全国に展開中ですので、貴方の地域の街の屋根さんをお選びください。