【屋根修理のプロが解説】スレート屋根が割れる理由と正しい補修方法
更新日 : 2025年08月26日
更新日 : 2025年08月26日
スレート屋根は現在もっとも普及している屋根材のひとつですが、耐用年数の途中で「ひび割れ」が発生することがあります。
小さな割れでも放置すると雨漏りや屋根全体の劣化につながるため、早めの点検と補修が欠かせません。
この記事では、スレート屋根がひび割れやすい理由、具体的な原因、そしてひび割れが起きた場合の対処法について解説します。
スレート屋根がひび割れやすい理由
スレートはセメントを主原料とした薄い板状の屋根材です。
瓦に比べると軽量で施工しやすい一方、厚みが薄く硬いため「衝撃や劣化による割れ」に弱い性質があります。
また、防水性能は表面の塗膜に依存しているため、塗装が劣化すると水を吸収しやすくなり、乾燥と吸水を繰り返すことで脆くなってしまいます。
スレート屋根がひび割れる主な原因
経年劣化
10年以上経過すると表面の塗膜が劣化し、スレートが雨水を吸収するようになってしまいます。
吸水による膨張と乾燥による収縮を繰り返すことで負荷がかかり、ひび割れに繋がります。
紫外線や気温変化
夏場の高温と冬場の凍結による膨張・収縮の繰り返しもひび割れの要因です。
特に寒冷地では「凍害」によって割れが進行するケースがあります。
飛来物や衝撃
台風や強風で飛んできた枝や物が当たる、または屋根の上を歩いた際の荷重によってもひび割れが発生します。
ひび割れを放置するとどうなる?
スレート屋根のひび割れを放置すると、次のようなリスクがあります。
・ひび割れから雨水が浸入し、雨漏りの原因になる
・下地の野地板まで腐食し、屋根全体の寿命を縮める
・補修では済まなくなり、葺き替えやカバー工法など大規模工事が必要になる
定期的に屋根の点検を行い、軽微な補修を重ねる方が、経済的に健全な屋根を維持できるでしょう。
ひび割れた場合の対処法
コーキング補修
小さなひび割れであれば、シーリング材(コーキング)で補修可能です。
ただし応急処置の範囲であり、長期的には再劣化するため注意が必要です。
部分交換
割れたスレートを部分的に交換する方法です。
スレートは雨水の侵入を防ぐために上部のスレートが下部のスレートに覆いかぶさるように重ねて葺かれています。
そのため、軒先の方のスレートを交換する必要がある場合、一面全てのスレートを交換しなければならないケースもあります。
屋根塗装
塗膜の劣化が原因であることが多く、その場合は屋根塗装で防水性を回復させます。
「割れた部分の補修+塗装」と、セットでメンテナンスすることが一般的です。
カバー工法・葺き替え
ひび割れが多数発生している場合や下地の腐食が進行している場合は、屋根全体を新しくする工事が必要です。
既存屋根の上から新しい屋根材をかぶせる「カバー工法」や、屋根をすべて撤去して張り替える「葺き替え」が選択肢となります。
まとめ
スレート屋根のひび割れは、経年劣化や気候の影響、衝撃などさまざまな要因で発生します。
ひび割れを放置すると雨漏りや屋根全体の寿命低下につながるため、早めの点検と補修が重要です。
小さなひびなら部分補修や塗装で対応できますが、広範囲にわたる場合はカバー工法や葺き替えが必要になるケースもあります。
屋根はご自身での確認が難しいため、定期的に専門業者の点検を受けることをおすすめします。

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