アスベスト含有の屋根材とは?種類・見分け方・対処法をわかりやすく解説
更新日 : 2025年06月19日
更新日 : 2025年06月19日
かつて「奇跡の鉱物」と呼ばれたアスベスト(石綿)は、耐熱性・耐火性・絶縁性に優れ、多くの建材に使用されてきました。
とりわけ1970年代~1990年代に建てられた住宅や倉庫の屋根材には、アスベストを含む製品が多く使われており、いまだに多くの建物に残っています。
本記事では、アスベスト含有屋根材の種類・見分け方・危険性・対処法について、一般の方にもわかりやすく解説します。
アスベストが含まれている屋根材の主な種類
アスベストが含まれる屋根材の代表例は以下のとおりです。
化粧スレート(コロニアル、カラーベスト)
最も一般的なアスベスト含有屋根材です。
2004年以前に製造されたものの多くにアスベストが含まれていました。
波型スレート(大波・小波)
主に工場や倉庫に使用されてきた厚手の屋根材です。
強度が高く、古いものほどアスベストを含んでいる傾向があります。
セメント瓦
一部のセメント瓦や平板状屋根材もアスベストが含まれていることがあります。
アスベストの見分け方
実際のところ、アスベストが含まれているかどうか見た目で判断するのは難しいところがあります。
そのため、以下のような手段でアスベストが含まれているかを見分ける必要があります。
建築年数の確認:2004年以前に建てられた建物で、さきほど紹介した屋根材が使用されている場合は要注意です。
書類確認:新築時やリフォーム時の設計図書、仕様書に材料名が記載されている場合があります。
専門家による診断:最も確実な手段は、専門家に診断してもらうことです。
※スレート屋根の葺き替え、カバー工事などのリフォームを行う場合、必ず事前にアスベストが含まれているかどうか事前調査を行い、各都道府県などへ報告を行う義務があります。
アスベスト含有屋根材がもつリスク(危険性)
アスベストは、飛散したアスベストを吸入してしまうことで健康被害の原因となります。
しかしながら、アスベスト含有屋根材は製品を通常利用している範囲では健康へのリスクはほとんどありません。
しかし、飛来物の衝突や著しい経年劣化によって屋根材が破損したり、割れたりして繊維が飛散すると、肺線維症(アスベスト肺)や中皮腫など重篤な健康被害の原因になります。
風雨に晒される屋根材は劣化が進みやすいため、20年以上経過している場合は早期点検をおすすめします。
アスベスト屋根の対処法
アスベスト含有屋根の対処には以下のような方法があります。
カバー工法(重ね張り)
既存の屋根の上に新しい屋根材を施工する方法です。
アスベストを直接触らずに施工でき、コストも比較的安価です。
ただし、建物の耐荷重を事前に確認する必要があります。
撤去・張り替え(葺き替え工事)
アスベストを完全に除去する方法で、将来的な不安を取り除けます。
国や自治体の基準に沿った「特定建設作業」になるため、専門の資格を持つ業者に依頼する必要があります。
※アスベストの飛散防止措置が義務づけられており、養生、散水、廃材の密封処理など厳格な管理が必要です。
補助金制度について
自治体によってはアスベストの除去・処分に対して補助金を出している場合があります。
事前申請が必要なケースが多く、施工前に確認しておくことが大切です。
まとめ
アスベスト含有屋根材は、今も多くの建物に残されていますが、適切な知識と対応を取れば決して恐れる必要はありません。
「見た目はきれいでも築20年以上経っている」「台風や地震後にヒビが入った」など、心当たりがある方は、まずは専門業者に調査を依頼することをおすすめします。
大切なのは、住まいの安全と家族の健康を守るために、早めに行動することです。

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