半切妻やドイツ破風と呼ばれることもある「はかま腰屋根」とは
更新日 : 2021年05月13日
更新日 : 2021年05月13日
切妻屋根と寄棟屋根の中間のような形状の屋根がはかま腰屋根です。あまり見かけるタイプの屋根ではなく、最初に目にした時は「この屋根はどうしてこのような形状をしているのだろう」とちょっと考えさせられてしまうような形状をしています。はかま腰屋根は半切妻やドイツ破風屋根とさまざまな名称があるのも特徴です。このはかま腰屋根の特徴とメリット・デメリット、一般的な住宅に採用されるようになった経緯をご説明致します。
※この記事は6分程度で読了できます。
はかま腰屋根とは
その形状が袴のように見えることからはかま腰屋根(はかまごしやね)と名付けられたのが上の画像の屋根です。切妻屋根の棟の両端を斜めに切り落としたような形状をしています。三角屋根として認知されている切妻屋根や寄棟屋根は一般的に知られており、街中でも見かけますがこちらのはかま腰屋根はかなりレアです。入母屋屋根は「寄棟の上に切妻を載せたような屋根」と形容されていますが、こちらも「切妻の両サイドの妻側を斜めにカットし、小さな寄棟のようにした」感じを受ける屋根です。
半切妻やドイツ破風屋根、さまざまな呼ばれ方をするはかま腰屋根
はかま腰屋根はさまざまな呼ばれ方をする屋根で「半切妻」や「ドイツ破風」といった名称があります。また屋根の端である妻、隅を切った形状から「隅切り」とも呼ばれます。半切妻は切妻屋根の形状を半分以上、受け継いでいるのだから分かりますし、隅切りもその形状から理解できるのですが、ドイツ破風と呼ばれるのはどうしてなのでしょうか。ちょっと調べてみました。ドイツの古い木造建築に多いそうで、画像のようにドイツ南部のバイエルン州ミッテルフランケンのアンスバッハ郡ローテンブルク・オプ・デア・タウバーの旧市街でドイツ破風の建物を見ることができるそうです。ネットの画像で見る限りは大半が切妻や寄棟ですが、確かにドイツ破風の建物は存在しました(画像は無料画像をお借りしました)。また、グーグルマップで見ても、確かに存在することが分かります。しかし、ドイツでも珍しい屋根になりつつあるようです。
はかま腰屋根のメリット
道路斜線制限をクリアしやすいという法規制面でのメリットがはかま腰屋根の最大の特徴と言えるでしょう。建築基準法には前面道路の反対側の境界線から、一定の勾配の斜線内に建築物を建てなくてはならないという規制があります。これは道路の日照や採光、通風を確保し、周囲に変な圧迫感を与えないための規制です。切妻屋根だったら一定の勾配の斜線をはみ出してしまう場合でも、はかま腰屋根なら屋根が寄棟のように一部が斜めになっているのではみ出さずに済むからです。道路斜線制限に合わせて建物を後退させたり、2階の間取りを少なくしなくて済むのがはかま腰屋根で、お住まいになっている人にはそのことで助かっている人も多いのではないでしょうか。居住空間を大きく確保できるので、「広いお家に住みたい」という人にはお勧めの屋根の形状です。
はかま腰屋根のデメリット
妻側(破風やケラバがある部分)の屋根の一部が鼻隠しのように水平になるため、その上部を流れた雨水が軒天や破風に直接掛かることも多くなります。その部分が傷みやすくなってしまうということです。屋根の大きさによっては妻側の屋根の水平部分の下端に雨樋が設けられることもありますので、そういった場合にはデメリットはなくなります。また、その形状から繋ぎ目が多くなるため、雨漏りしやすいとも言われています。
はかま腰屋根が一般的な住宅に採用されるようになった経緯
前述の道路斜線規制の話からも分かるように都市部の土地事情が大きく影響しています。小さな土地に最大限の居住空間を設けるために切妻屋根の拝み(ケラバの頂点)を斜めにカットすることを思いついたデザイナーや建築家がいたのかもしれません。ビルの斜壁なども同様の道路斜線規制の影響で採用されていることがほとんどです。
はかま腰屋根のまとめ
妻側(破風やケラバがある部分)の屋根の一部が鼻隠しのように水平だったり、継ぎ目が多いことから比較的、雨漏りなどのトラブルに遭いやすい屋根です。他の屋根よりも点検はこまめに行った方がいいと言えます。もともと希少な屋根の形状であり、現在では同様の屋根はほぼ建築されていないということなので現在、お住まいになっている方はできるだけ大切にしてあげてください。もちろん、はかま腰屋根の点検やメンテナンスも街の屋根やさんにお任せくたざい。

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