パミールのメンテナンス方法とは、塗装を行ってはいけない理由をお伝えします
更新日 : 2025年01月24日
更新日 : 2025年01月24日
屋根のメンテナンス方法には、屋根塗装や屋根葺き替え工事、屋根カバー工法になどがありますが、ニチハパミールは塗装によるメンテナンスを行ってはいけないと言われております。
屋根塗装を行ってはいけない理由としてパミールは、屋根材が何層にもなって剥離し、ミルフィーユのような状態になるため最終的には屋根材が剥がれ落ちて崩れていくようになってしまうためです。そのため、パミールは屋根塗装を行っても効果が期待できないのです。
他にもパミールには様々な劣化や不具合などがあります、本日はパミールの不具合やメンテナンス方法をご紹介していきます。
こちらの記事はおおよそ5分で読むことができます!
パミールとは?
「パミール」と呼ばれる屋根がどのようなものか皆様ご存じでしょうか。
パミールはニチハ株式会社が製造、販売をしていた屋根材の商品目になります。一般的にスレート(カラーベストやコロニアル)と呼ばれる屋根材で。1996~2008年まで販売されておりました。
この屋根材はアスベスト使用禁止法の施行に伴い開発されたノンアスベスト製品で、当時としては革新的な解決策を提供する製品でした。パミールは主に耐久性と安全性を兼ね備えた代替素材として市場に導入されましたが、その後数年間で様々な構造的問題が表面化しました。
パミールの製造背景と問題点
アスベストが建材としての優れた特性を持つ一方で、健康への悪影響が明らかになったことから、1990年代に多くの国で使用が規制され始めました。この動向を受け、建材メーカー各社はアスベストを含まない代替材料の開発に迫られました。ニチハ社も例外ではなく、パミールの開発はアスベストに代わる安全な屋根材として急ピッチで推進されました。
しかし、パミールには大きな問題が存在しました。最も深刻な問題は、屋根材自体の耐久性に関わる「層間剥離」という現象です。この現象は、屋根材が複数の層から構成されているにもかかわらず、それらの層が時間の経過と共に分離し始め、最終的には屋根全体の機能を損なう結果を招いてしまうものでした。施工後わずか7年で剥離が始まり、10年を経過する頃には屋根材がほとんど機能しなくなるケースも報告されています。
ニチハ社は製品の販売を進める一方で、製品開発や長期使用時の実験検証が不十分であったことが後に指摘されました。このような背景から、パミール屋根材は裁判やクレームの対象となり、消費者からの信頼を大きく損ねることになりました。また、ニチハ社は製造責任を一貫して否定しており、多くの消費者が自費でのリフォームや補修を余儀なくされています。
パミール屋根材の問題は、建材の安全性と耐久性に対する認識を新たにするきっかけとなり、製品の標準化と品質保証の重要性を業界に再認識させる結果となりました。この事例は、建材技術の進化に伴うリスクと、それを適切に管理するための体制の必要性を示しています。
つまりパミールは、使用している間に屋根材が何層にもなって剥離し、ミルフィーユのような状態になってしまい最終的には屋根材が剥がれ落ちて崩れていくようになってしまうのです。一般的なスレート屋根に比べて圧倒的に寿命の短い屋根材です。一般的なスレート屋根は基本的には約20~25年以上の耐久性がありますが、パミールは10年程度で屋根材がボロボロになってしまいます。
パミールが販売された際にお住いを購入し屋根をパミールにした方や販売終了間際にお住いを購入し屋根をパミールにした方はすでに10年経過していることになり、屋根の劣化が見られているかと思います。
パミールの劣化と不具合
パミールには以下のような劣化や不具合が見られるようになります。
・屋根材の裏面に湿気がたまり防水紙や固定している釘に悪影響を与えている
・屋根材がずれるまたは、脱落する
・雨水が滞留しやすく下端の部分が変色を起こしている
・スレートの下端部分を中心に剥離している
・剥離が進行しミルフィーユのような状態になっている
・剥離したところから崩れ始める
最終的には屋根がボロボロになり、雨水は屋根材の下にまで染み込んでしまいます。そうなると雨漏りにもつながり大変危険です。また、剥がれて崩れてしまうパミールは屋根塗装を行っても効果が期待できません。
スレート屋根のお住いは一度確認してみましょう
ご自宅の屋根がスレート屋根ということはわかっていてもその屋根材の製造や販売メーカーまで知っているという方は多くはないのではないでしょうか、そういった方は一度図面や仕上げ表で確認をしてみましょう。しかし、中には図面や仕上げ表の記載がいい加減ということもあるようですので気をつけなくてはいけません、単にスレート葺きとしか書かれていなかったり、違うメーカーの製品だったりすることもあるのです。
ご自宅の屋根材が不明で不安といった方は、街の屋根やさんの無料点検をご利用ください。パミールかそうでないかの判断も正確にお教えいたします。
パミールの見分け方
お住まいの屋根がパミールかどうか調べるには以下の方法があります。以下が見られた場合は早めに専門業者に点検を依頼しましょう。
・図面の確認、ハウスメーカーや工務店に問い合わせる
図面には使用した屋根材が記載されていますので、一度確認してみましょう。不安な場合は、お住まいを建てたハウスメーカーや工務店へ問い合わせて聞いてみるのも良いと思います。
・ミルフィーユ状に剥離しているか
一見通常のスレート屋根と見た目が同じパミールですが、経年でミルフィーユ状に剥離してくるのが最大の特徴です。剥離が少しだからと放置してしまうと、どんどん劣化が進んでしまいます。
・屋根材がずれている
パミールを固定している釘の中には、錆やすいものがあります。その場合、屋根材を固定する力が弱まりますので屋根材がずれたり、最終的には落下してしまいます。
・デザイン
パミールのデザインは、屋根材の先端の凹凸が等間隔であるのが特徴です。また、表面に薄く縦線が入っているのもパミールを見分けるコツです。
屋根に登っての確認は大変危険ですので、絶対におやめください。屋根の点検は専門家である私たち街の屋根やさんへお任せください。無料点検を行なっております。
メンテナンス方法
上記でも少しご説明をしたように、パミールは塗り替えを行ってもメンテナンスにはなりません。
普通のスレート(コロニアル、カラーベスト)屋根の場合は屋根塗装によるメンテナンスを定期的に行うことで屋根の寿命を延ばすことができますが、パミールは不可能です。塗り替えを行っても塗膜ではなく屋根材自他が剥離してしまいますので、メンテナンスにならないのです。
パミールの場合は屋根カバー工法または屋根葺き替え工事を行うことがおすすめです。
上記でも記載したように、パミールはお手入れをしても寿命を延ばすことができないため、メンテナンス内容の選択しは必全的に屋根カバー工法か屋根葺き替え工事となります。
屋根カバー工法を選択した場合はこの先10年は安心です、また屋根葺き替え工事を選択した場合もその後安心して過ごせる期間はさらに長くなります。
ちなみに、太陽光パネルが設置されている場合、設置予定がある場合は屋根葺き替え工事がおすすめです。太陽光の設置を考えていないという方は屋根カバー工法がお勧めです。屋根カバー工法を行った屋根に太陽光をのせることが難しいためです。
ご自分やご家族のライフプランを考慮し最適な選択をしましょう。
屋根葺き替えとカバー工法、メリット・デメリット
パミールのメンテナンスには、屋根葺き替え工事か屋根カバー工法とお伝えしましたが、それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。
【メリット】
葺き替え工事のメリットは、防水紙や野地板のメンテナンスができるため、屋根全体の耐用年数が長くなります。また、スレート屋根や金属屋根、アスファルトシングルなど屋根材を選べるので、お住まいの雰囲気に合った屋根にすることができます。
【デメリット】
屋根材を撤去する大規模な工事なので、工期が長く、費用も大きくなります。
【メリット】
既存の屋根の上に新たな屋根を被せる工事ですので、廃材がほとんど出ないため葺き替え工事よりも費用は安く、工期も短くります。屋根を二重にするので、遮熱性や断熱性、遮音性の工場が期待できます。
【デメリット】
屋根材を撤去しないので、その下の防水紙や野地板の交換ができません。また、屋根を重ねることで屋根全体の重量が増すことから、使用する屋根材は軽量な金属屋根材(ガルバリウム鋼板)となることがほとんどです。先ほどもお話しした通り、太陽光パネルの設置を検討している方にはおすすめできません。
パミール屋根へカバー工事を行った施工事例
大網白里市みずほ台にお住いのK様
K様より、屋根のメンテナンスを検討しているとのお問合せを頂いたのが今回の工事のきっかけでした。K様、この度は工事のご依頼をいただき、誠にありがとうございました!
屋根の様子
点検に伺うと、屋根表面に著しい劣化が見られました。K様のお住まいで使われていた屋根材はパミールだったのです!このパミールはミルフィーユ状に剥離してしまい、せっかく屋根塗装を行っても屋根材そのものと一緒に剥がれてしまうというトラブルが起こります。
築13年程度ということで、野地板もしっかりしており問題ない状態でしたので、屋根カバー工事をご提案いたしました!
施工中の様子
屋根カバー工事では、棟板金や雪止めなどの撤去後に、屋根材へ直接防水紙を敷設しその上から新しい屋根材を設置していきます。
葺き替え工事と比べても廃材処分費が削減でき、工期も短く済むため人気のある工法となっております!
防水紙敷設後はいよいよ新しい屋根材の設置です。今回のカバー工事では、スーパーガルテクトを使用いたしました!お選びいただいた色はSシェイドブルーとなります。スーパーガルテクトは塗膜保証15年や穴あき25年保証もございますので、安心してお使いいただける人気の屋根材です。
屋根カバー工事が完工!
屋根カバー工事が完工いたしました!これで屋根材の剥離による雨漏りの不安などを解消することができました。
まだパミールを使用されているというお住まいは数多くあります。街の屋根やさんではパミールを使用したお住まいへの施工経験が豊富にございますので、是非ご安心してお任せください!
まとめ
いかがでしたでしょうか。本日はパミールの劣化症状やメンテナンスについてご紹介をしてまいりました。
パミールの屋根で劣化症状をそのままにしておくと雨漏りの危険性が高まります。 雨漏りを引き起こしてしまうと、お住い内部の腐食やシロアリの発生、最悪の場合はお住いが崩れてしまうといったことも起こり得ます。
街の屋根やさん千葉では、お住いの屋根の点検や必要な工事のご提案、屋根に関するご相談やご質問、工事のお見積もりを無料で行っております。
お住いの屋根がパミールか不安といった方や、ここ数十年屋根のメンテナンスを行ったことのない方はぜひ一度街の屋根やさん千葉の無料点検をご活用ください。

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