スレート屋根に多い棟板金の浮きはなぜ起きる?交換修理の費用や棟板金の構造を徹底解説
更新日 : 2024年07月26日
更新日 : 2024年07月26日
「棟板金が浮いているので、雨漏りの危険性があります。工事をしましょう!」
よくあるご相談に、このような指摘を飛び込み業者に受けたというものがあります。
突然指摘を受けたとしても、「そもそも棟板金とは?」「浮いているとどうして雨漏りのリスクが高まるの?」といった様々な疑問が浮かんでくるかと思います。
棟板金は屋根の構造の中でも被害を受けやすい部分である反面、雨漏りを防ぐための重要な役割を果たしているものでもありますので、本当に浮いてしまっていた場合には工事を行う必要があります(^▽^)/
そこで今回の解説では、棟板金の役割や必要になる修理の方法と工事の費用目安、そして浮いてくる原因を構造と共にご紹介いたします!
棟板金とは
棟板金(むねばんきん)はスレートや金属屋根などの頂点に取り付けられる重要な部材です。
瓦の屋根については、棟部分に棟瓦が漆喰と共に設置されているため、棟板金は基本的に存在していません。
主な役割は屋根の内部への雨水の浸入を防ぐことです。
屋根の棟とは基本的に屋根面の重なり合う部分ですので、板金で適切に覆うことによって雨水が屋根の内側へ入り込まないよう防いでいるのです(^▽^)/
棟板金が無くなるとどうなる?
屋根の棟板金が台風などの強風で飛散した場合、屋根の構造に重大な影響を及ぼしてしまいます(-_-;
屋根に棟板金が無い状態では雨水が大量に屋根材の下に入り込めるようになり、内部の防水シートを早く傷める原因となります。
防水シートが傷むとその他の内部構造も腐食が進んだりしてしまい、屋根全体の耐久性が低下し、雨漏りのリスクが高まることにも繋がります(-_-;
最終的には屋根の全面的な修理が必要になる可能性がありますので注意しましょう。
棟板金の補修が必要であれば放置をせず、早期に修理を行うことが重要です。
台風を始めとした風災による棟板金の破損・飛散への補修には火災保険が適用できます(^▽^)/
見積りや被害部分の写真の提出が必要になりますので、ぜひ実績のある専門の業者を選び、保険の申請サポートを申し込みましょう。
棟板金の構造を分かりやすく解説!
では、棟板金が浮いたり外れてしまう原因を理解しやすくするため、基本的な構造について詳しく確認してみましょう(^▽^)/
・貫板
棟板金の構造において、貫板(ぬきいた)は非常に重要な役割を果たします。
貫板は棟板金を固定するための下地材であり、新築の多くでは幅9cm、厚み18mmの杉材が使用されます。
ですが最近では腐食しにくい樹脂製の貫板も使われることがあり、街の屋根やさんでも樹脂製貫板での交換工事をオススメしております(*^^)v
この下地材に釘やビスなどを打って固定を行うため、貫板は棟板金をしっかりと支えるために欠かせない部材なんです。
・固定用の釘・ビス
棟板金を貫板に固定するためには、釘やビスが使用されます。
釘の浮きは棟板金が風で飛ばされる原因となるため、最近ではより強固な固定力を発揮できるステンレス製のビスが使用されることが増えています。
これらの素材は錆びにくく、長期間にわたって板金の固定力を維持することができます。
・板金本体(ガルバリウム鋼板)
棟板金自体は、主にガルバリウム鋼板が基材となることが多いです。
ガルバリウム鋼板は耐久性が高く、錆びにくい特性を持っているため、棟板金の材料として非常に適しているんです(*^^)v
以上の3点を構造として組み合わせ、棟からの雨水の浸入を防ぐための棟板金が構成されています。
棟板金が浮いてくる原因とは?
・棟板金の釘の抜け
棟板金が外れる症状の要因は、多くの場合で固定用の釘が抜けることです。
釘が抜ける主な原因は金属の熱膨張にあります。
日中、太陽の熱で棟板金が膨張し、夜になると冷えて収縮します。
この膨張と収縮を繰り返すうちに釘が徐々に浮いてくるのです。
注意点としては築7~10年ほどで浮いたり抜けてしまうことが多く、釘が抜けると棟板金が固定されなくなり、強風で飛ばされるリスクが高まります(-_-;
時期をみて工事を検討したり、屋根の点検を実施してもらいメンテナンスの方法について業者と相談をしてみましょう。
◆棟板金のリフォームとその費用
棟板金を修理するため、リフォームの選択肢としてのおすすめには棟板金交換工事が挙げられます。
棟板金交換は、貫板が腐食している場合や棟板金自体が変形している場合に行われます。
具体的には、既存の棟板金と貫板を撤去し新しいものに交換する方法となります(^▽^)/
交換工事の相場目安は154,000円~(足場代が別途必要)となり、費用には樹脂製の貫板も含まれますになります。
お見積もり作成を依頼する場合には、工法や使用する貫板・板金の種類をしっかりと確認するようにしましょう。
それでは、実際に強風対策として棟板金のリフォームをご依頼いただいた事例をご紹介いたします!
実際の棟板金交換を行った修理の事例をご紹介!
千葉市稲毛区稲毛台町で昨今の強風に対する強化対策として、特に棟板金の補強に関するご相談を頂き、先ずは調査費無料の屋根点検にお伺い致しました。
屋根の方はコロニアルNEOを使用されている築年数にして18年程経過したお客様となります。
基本的にこのコロニアルNEOについては塗装施工には向かない屋根材ですので、そのメンテナンスの方策としては、屋根の葺き替え、或いは屋根カバーと言った全体施工、部分的なメンテナンスとしては、棟板金に特化した交換施工がそのお手入れ方法となります。
棟板金の状況
こちらが施工前の既存棟板金の現状となります。
色褪せに伴う変色が進行している状況で、取付状態も若干甘くなってしまっている箇所が散見されました。
本来、屋根全体施工の頃合いとも言えますが、今回は部分的な施工で止めたいとのお客様の意向で、棟板金の交換工事をご提案させて頂きました。
既存木製貫板の弱化が見られました
施工に取り掛からせて頂き、既存の棟包み板金を剥がしたところ、下地となる木製の貫板が腐食までは行かないまでも、かなり弱ってしまっている状態が確認出来ました。
昨今の著しい気象状況下を考慮すると、今回の棟板金交換施工は強風対策の一環として非常に重要なメンテナンスと言えます。
今回の施工に当たり、この貫板も含めた全交換となりますが、新しく据え付ける下地の貫板はプラスチック樹脂製の物となります。
既存の棟板金、貫板を全撤去
その使用理由としてはまず第一に、樹脂製貫板は木製貫板よりも耐久性が高く、湿気や雨水の影響を受けにくい特徴があります。
これにより、樹脂製貫板は劣化や腐食のリスクが低くなり、長期間安定した状態を保つことができます。
また、樹脂製貫板は固定力が高く、経年劣化による緩みの心配も少ないため、棟板金の安定した支持を確保することができます。
新規の貫板は樹脂製材を活用
さらに、樹脂製貫板は木製貫板よりも耐候性に優れており、変形や劣化が起こりにくいという利点があります。
これにより、樹脂製貫板は悪天候や外部要因によるダメージを受けにくく、長い間美観を保つことができます。
また、樹脂製貫板は木製貫板よりも軽量で取り扱いが容易なため、施工の際にも作業効率が向上し、コストパフォーマンスが高まります。
今回は棟板金に特化した交換工事を行いました
総合すると、樹脂製貫板への切り替えは耐久性、耐候性、固定力、取り扱いの容易さなど多くの面でメリットがあります。
これにより、棟板金の支持部材として安定性を確保し、長期間安心してご利用いただくことができます。
私たち街の屋根やさんでは、この棟板金交換工事を税込6,600円/m~承っており、その標準仕様として下地の貫板はプラスチック樹脂製材を使用させて頂いております。
皆様もどうぞお気軽にお問合せ、ご相談頂けますと幸いです!
外壁の塗装なども対応しておりますので、そちらも合わせてお任せください!
最後に、棟板金の異常が発生した場合には早急に屋根の専門業者に連絡し、適切な対処を行うことで、雨漏りなどの大きな被害を防ぐことができます。
これにより、後々の屋根の工事費用を抑え、長期的に家の安全を保つことができます。
記事内に記載されている金額は2024年07月26日時点での費用となります。街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。
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他業者様に棟板金のことについてご指摘を受けられた鎌ケ谷市道野辺中央のT様
Q2.工事を検討したきっかけは何ですか?どんなことで悩まれていましたか?
近所の外壁工事をしている方に、板金が浮いていると言われた
Q3.弊社をどのように探しましたか?
ネットで口コミ等を見ながら評価の高い屋根の修理屋さんを探した
Q4.弊社を知りすぐにお問合せをされましたか?もし悩まれたとしたらどんなことがご不安でしたか?
はい 料金的なこと
Q5.何が決め手となり弊社にお問合せをされましたか?
ネットで調べた中で信用出来ると思ったので
Q6.実際に弊社担当者がお伺いしていかがでしたでしょうか?
とても好感が持てる方でした 物腰が柔らかく丁寧に説明等をして頂きました 頼んで良かったです