ニチハ「パミール」のメンテナンスは要注意!塗装メンテナンスはNGです!
更新日 : 2023年09月12日
更新日 : 2023年09月12日
スレート屋根の定番メンテナンスと言えば、屋根塗装です。塗膜の防水性能によって、住まいや屋根材自身を雨水から保護します。スレート屋根には欠かすことができない重要なメンテナンスですが、全てのスレート屋根材に有効なメンテナンスというわけではありませんので注意が必要です。ニチハ株式会社から販売されていた「パミール」という屋根材もその一つなのです。
パミールとは?
「パミール」は、大手の屋根材・外壁材メーカーである「ニチハ」が1996年から2006年にかけて販売していたスレート屋根材(すでに販売中止)です。アスベスト(石綿)による健康被害が問題視されていた時期であり、それまでのスレート屋根材には耐久性を確保するためにアスベストが含有されることが当たり前でしたが、規制に伴ってニチハは1999年に「アスベスト含有屋根材の製造中止」を発表しており、パミールはその後継として生まれた「ノンアスベスト屋根」の先駆け製品です。
薄い板を一枚一枚重ね合わせて圧縮する「抄造法(しょうぞうほう)」で製造されている製品ですが、アスベストを規制したために耐久性に難があり、屋根材が層状剥離を起こす不具合を抱えていました。不具合発覚後、ニチハは築10年以内のパミールが使用された住宅について、補償を行っておりましたが、現在では、パミールが使用された住宅で築10年以内の住宅は存在しませんから、劣化が起こってもメーカーの補償は受けることができません。
パミールのメンテナンス方法
パミールはその特有の劣化症状のため、スレート屋根に定番である塗装メンテナンスをすることができません(正確には、塗装しても意味がありません)。パミールに起こる特有の劣化症状は「層状剥離」と呼ばれ、屋根材がミルフィーユ状に剥がれだしてしまう症状です。そのため、塗装を行っても塗膜ごと屋根材が剥がれ落ちてしまい、意味を成さないのです。
塗装ができないパミールをメンテナンスするには、屋根葺き替えや屋根カバーといったリフォーム工事が必要になってしまうのです。屋根業者の中には、屋根材がパミールとわかっても塗装を請け負う業者がいますが、街の屋根やさんでは、パミールへの塗装メンテナンスをお断りし、屋根葺き替えもしくは屋根カバーをご提案しています。
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