ルーフィング940など、さまざまなルーフィングの種類と機能の違いを徹底解明します
更新日 : 2021年05月13日
更新日 : 2021年05月13日
ルーフィング(防水紙)の役割
家が雨漏りしないために屋根には屋根材がある。きっと多くの方がそう考えるでしょう。もちろん屋根材があることで雨漏りを防いでいるのですが、実は屋根材だけでは十分に雨水の侵入を防ぐことができません。雨量や風の向きや強さ、積雪などでも屋根材だけでは防げないで内部に侵入してくる雨水を、その下でルーフィングがあることでガードしているのです。実際、屋根材の一部が割れてしまっても、防水紙に傷みがなければすぐには雨漏りはしません。このように屋根からの雨漏りを防ぐ上でルーフィングとは非常に重要になってくるのです。
雨漏りと一言でいっても色々なところから侵入するイメージがあります。しかし、雨漏りの実に50%以上が屋根と外壁からなのでルーフィングについては性能や適正などを理解した上で選定するようにしましょう。
ルーフィング940とは
ルーフィング940とは正確にはアスファルトルーフィングという防水紙の種類で、その後ろに付く数字「940」は単位面積質量の呼びを表すものです。防水紙の製造会社である田島ルーフィングではアスファルトルーフィング940を分類の一つとしています。
また、新築で建てたお住まいには多くこのルーフィング940が使われています。
アスファルトは皆さんご存じの通り道路の舗装に使われています。土瀝青(どれきせい)とも呼ばれており、その原料は原油から抽出される炭化水素類の一種です。温度によって状態が液体から個体に変わる性質があるので、道路に砂利をしいただけでは飛び散ってしまう道路を、アスファルトで舗装することで飛び跳ねを防ぎ道路を長持ちさせます。
改質アスファルトが屋根の防水材に多く使われる理由
じつはアスファルトは低温になると割れやすい弱点があるのですが、そこにポリマー等を加えることで弾力があり温度変化にも強いアスファルトになります。これを改質アスファルトと言います。
近年ではこの改質アスファルトが多く屋根の防水紙に使われております。これは防水性、温度変化に強いこと、さらには屋根に設置する時に釘やステープルを打ち込みますが、それに対する耐性が高いことが理由です。
屋根は夏場には高温になり、冬は氷点下と温度差が非常に激しい環境です。それに耐えうる性能がこの改質アスファルトのルーフィングには備えられているのです。
また、改質アスファルトは製品によってはゴムアスファルトとも言われますが、どちらも同じく改質アスファルトです。耐用年数とコストのバランスがとれた防水紙です。
ルーフィングの種類とその特徴
ルーフィングでは以下のような分類があります。

実はルーフィングには多くの種類がありますが、その中でもルーフィング940は安価な材です。価格の違いはもちろん性能にも反映されていることから、耐用年数は10年程度と短めです。屋根に設置した防水紙は簡単に交換ができないため使用する建物を数年後には建て替えるなどの明確な予定がない限りは耐用年数20年以上の防水紙がお勧めです。

前項でもお話ししたようにアスファルトに弾性を持たせ、温度変化による割れを改善した防水紙です。アスファルトルーフィング940よりも耐用年数が長く20年~30年です。一般的に屋根のメンテナンス周期もそれくらいですので十分な耐用年数といえるでしょう。価格と性能のバランスがとれたお勧めの防水紙です。

名前の通り粘着性があるルーフィングです。通常のルーフィングはカッターや釘で下地と固定しますが、粘着層ルーフィングであれば使わずに固定することができます。
リフォームでは屋根の上に新しい屋根を重ねる屋根カバー工法の時に、この粘着層ルーフィングがよく使われます。傷んだコロニアルスレートにもしっかり密着し、さらにシートの設置時も隙間ができないので雨漏りもしにくいです。
他にも屋根の形状が複雑な場合は、ルーフィングを設置したときにこの粘着層ルーフィングだとしっかり固定できます。

・高分子系ルーフィング
これまで紹介してきたルーフィングはアスファルトですが、高分子系ルーフィングは合成樹脂を材としています。性能は改質アスファルトルーフィング同様で、弾性があり耐久性も高いのですが、重量は改質アスファルトの1/3ととても軽量です。
屋根の重さは屋根材によるところが大きいですが、防水紙を高分子系ルーフィングに変えることでも屋根軽量化を実現できます。屋根が軽量になることで地震の揺れによるダメージが少なくなりますので、近年ではリフォーム時に屋根材による軽量化をお考えの方が多くなっています。特に和瓦などの重い屋根材を使っている場合はお勧めです。

透湿防水はその名の通り、湿気は逃がすが水は防ぐ性能をいいます。防水と透湿は相反するような印象ですが、水の分子は気化すると小さくなるので、水は通さず気化したものは通す中間くらい大きさの穴が空いているというと分かりやすいでしょうか?
特に外壁などは湿気が屋内にこもると結露によってカビや匂いが発生します。さらに期間が長くなれば木部を腐食させてしまうことになりますので、お住まいにとって湿気対策は非常に重要です。
これは屋根にも同じことがいえ、近年では透湿防水のルーフィングが使われるケースが多いです。湿気による劣化は木部だけでなく防水紙自体も長持ちさせるので、耐用年数は非常に長く50年ほどとなります。
性能から考え透湿防水ルーフィングがよさそうに思いますが、やはり価格は高くなります。しかし、耐用年数が長いのでトータル的に考えコストと性能からお選びになる方も多いです。
まとめ
お住まいの寿命は屋根で決まる。とも言われるほど屋根が健常であることでお住まいは長持ちします。逆に雨漏りなどが始まれば数年で躯体が傷みだし、耐久性はみるみる低下してしまうのです。その上でルーフィングが担っている役割は非常に重要で、またどのようなルーフィングを選ぶかによってメンテナンス周期なども変わってきます。
屋根から見えない部分ですので、ルーフィングの劣化具合がどうなのか定期的なチェックが必要になります。街の屋根やさんでは屋根に直接上って屋根の状態をチェックいたしますので、屋根材はもちろんルーフィングの状態についても可能な限り調査し、最適な工事のご提案をいたします。
現地調査や工事のお見積り作成は無料ですので、長年屋根の点検をしていない方はお気軽にご相談ください。

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Q6.街の屋根やさんを他の方に紹介するとしたらなんと紹介しますか?
知り合いが居れば相談させて下さい。