スレート屋根に潜む雨漏りの原因とは?毛細管現象によるリスクと対策を解説
更新日 : 2025年04月23日
更新日 : 2025年04月23日
近年、住宅の屋根材として多く使われているスレート屋根。
軽量で施工性が高く、コストパフォーマンスにも優れていることから人気の高い屋根材ですが、思わぬ形で雨漏りを引き起こす「毛細管現象」という現象をご存知でしょうか?
見た目には問題がないように見えるのに、なぜか雨漏りしてしまう――その原因が毛細管現象によるものだったというケースは少なくありません。
この記事では、スレート屋根における毛細管現象の仕組みや発生する原因、そしてその対策について詳しく解説していきます。
毛細管現象とは?
毛細管現象とは、水が細い隙間や管を伝って逆流する現象のことです。
ストローを水に差し込んだときに、水が自動的に少し上がる現象やガラスペンがインクを吸い上げる仕組みもこの一種です。
物理的には「表面張力」と「凝集力・付着力」の作用により、液体が重力に逆らって狭い隙間を移動する現象です。
住宅においては、この毛細管現象がスレート屋根の「隙間」や「重なり目」などで発生し、雨水を屋内に引き込んでしまうことがあるのです。
なぜスレート屋根で毛細管現象が起きるのか?
スレート屋根は、一枚一枚の板状の屋根材を重ね合わせて葺く構造になっています。
一般的に、上下のスレートが10cm以上の重なり代(かさなりしろ)を持ち、下の屋根材がしっかり水を受け止めて排水するように設計されています。
しかし、以下のような要因によって隙間が狭くなりすぎたり、水の逃げ道が確保されていなかったりすると、雨水が毛細管現象によってスレートの重なりの隙間を逆流するようにして内部に侵入することがあるのです。
毛細管現象が発生する主な原因
・スレート同士の重なりが不十分(施工不良)
・スレートが経年劣化で反っている・ずれている
・屋根の勾配が緩く、水が滞留しやすい
・縁切りがされておらず、通気・排水経路がふさがれている
特に後者の「縁切り不足」は、屋根塗装後に頻発するトラブルのひとつです。
屋根塗装の際にスレート同士の隙間が塗料で埋まってしまい、水の逃げ場がなくなることで、毛細管現象が起きやすくなってしまいます。
雨漏りはどのように発生するのか?
毛細管現象による雨水の侵入は、目に見えるような大きな隙間ではなく、わずか1mm以下の隙間からでも発生します。
侵入した雨水は、防水紙(ルーフィング)の劣化や破れがある場合、そのまま屋内に浸入し、天井からの雨漏りとして現れることがあります。
初期段階では屋根裏などに染みができる程度ですが、放置すると木材の腐食やカビの発生、構造体へのダメージにつながり、補修費用が高額になるケースも珍しくありません。
毛細管現象による雨漏りを防ぐための対策
スレート屋根の毛細管現象を防ぐには、以下のような対策が有効です。
適切な施工(重なりの確保・縁切り)
新築やリフォーム時に、スレートの重なり代がしっかり確保されているかをチェックすることが重要です。
また、塗装後は「縁切り」と呼ばれる処理(カッターなどで塗膜を切る作業)を行い、排水経路を確保する必要があります。
現在では、タスペーサーという部材を使ってスレートの隙間を自動的に確保する方法も一般的です。
定期的な点検とメンテナンス
屋根の上は日常的に目が届きにくいため、定期的に専門業者による点検を行うことをおすすめします。
ズレや反りが発生していないか、防水紙が健全かなどを確認することで、初期の雨漏りを防げます。
まとめ
スレート屋根は手入れ次第で長持ちする優れた屋根材ですが、毛細管現象のように思わぬ形で雨漏りを引き起こす可能性があります。
施工時の処理、塗装時の縁切り、そして定期的な点検とメンテナンスが、こうしたトラブルを未然に防ぐカギです。
「見た目はきれいだけど、雨漏りがする…」そんなお悩みがある方は、もしかすると毛細管現象が原因かもしれません。
毛細管現象に起因する雨漏りの場合は、多くの場合、塗装時の「縁切り不足」が原因です。
これはつまり、施工不良が原因で雨漏りが起きているということです。
住まいのメンテナンスは、実績が豊富で施工品質が信頼できる業者に依頼しましょう!

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