セキスイかわらUとは?特徴・劣化リスクと適切なリフォーム方法を解説
更新日 : 2025年07月18日
更新日 : 2025年07月18日
セキスイかわらUとは?かつて人気を博した軽量屋根材
「セキスイかわらU(かわらU)」は、積水化学工業が製造・販売していた軽量スレート系屋根材です。
1980年代から1990年代にかけて、新築住宅やリフォームで多く使われました。
和瓦風のデザインを持ちながら、重さは粘土瓦の約1/4と軽量で、耐震性を重視する住宅にも適した製品として人気を集めました。
また、既存の屋根の上から重ねて施工できる「カバー工法」が可能で、リフォームのしやすさも魅力の一つでした。
しかし、現在では製造終了(2007年頃)となっており、経年劣化や構造上の問題が報告されるケースが増えています。
セキスイかわらUの主な特徴
軽量性
かわらUはセメント系スレートを素材としており、一般的な瓦より大幅に軽量です。
建物への負担が少ないため、地震対策として注目されました。
和瓦調のデザイン
外観は和風住宅にマッチする波形状。
伝統的な屋根の印象を持ちつつ、現代的な性能を兼ね備えた製品でした。
カバー工法に対応
既存屋根の上から施工することで、工期短縮や費用削減が可能とされ、リフォーム市場でも広く普及しました。
現在問題となっている「劣化リスク」
年月が経つにつれ、「セキスイかわらU」には以下のような問題が報告されています。
塗膜の劣化・退色
表面に施された塗装が紫外線や雨風の影響で劣化し、色あせや塗膜剥離が目立つようになります。
見た目の問題だけでなく、防水性能も低下します。
基材の脆弱化
セメント系素材であるため、吸水と乾燥を繰り返すことでひび割れや欠けが発生しやすくなります。
踏み割れや落下の危険も伴います。
塗装によるメンテナンスが難しい
一部の業者では「塗装で対応できる」と案内されることもありますが、密着不良による再劣化が早いことが多く、根本的な解決にはなりません。
アスベスト含有の可能性
製造時期によってはアスベスト(石綿)が含まれている場合があり、解体や撤去の際に適切な処置が必要です。
適切なメンテナンス方法は「葺き替え」
セキスイかわらUは、見た目を保つための塗装や簡易な補修では対応が難しく、根本的なメンテナンスには以下のような対応が推奨されます。
葺き替え工事(推奨)
古いかわらUを撤去し、新しい屋根材へ交換する方法です。
現在ではガルバリウム鋼板や軽量金属屋根材がよく選ばれています。
耐久性・断熱性・デザイン性に優れた製品が多く、今後のメンテナンスコストも抑えられます。
カバー工法は原則NG
本来カバー工法が可能とされていましたが、劣化が進んだ基材の上に重ね葺きすることは危険です。
下地の傷みや構造的な問題があるため、撤去しての葺き替えが最も安全です。
セキスイかわらUは早めの点検と葺き替えを
「セキスイかわらU」は軽量で施工性に優れた屋根材でしたが、製造終了からすでに15年以上が経過し、経年劣化によるリスクが高まっています。
表面の色あせやひび割れ、雨漏りなどが見られる場合は、早めに専門業者による点検を依頼し、屋根全体の状態に応じて葺き替え工事を検討することが重要です。
将来の安心と住宅の資産価値を守るためにも、「かわらU」は計画的なメンテナンスを進めましょう。

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