袖ケ浦市蔵波台にて番線の切れや熨斗瓦のズレを確認 棟瓦の取り直しをご提案
更新日 : 2022年07月23日
更新日 : 2022年07月23日
袖ケ浦市蔵波台にお住いのお客様より「瓦をおさえている針金が切れているようだ」というご連絡をいただき現地調査へ伺いました。瓦を固定している針金は『番線』や『緊結（きんけつ）線』と呼ばれています。番線は、棟瓦と熨斗瓦等の瓦同士を固定したり、ケラバ部分の袖瓦を固定する際にも使われています。今回は、点検結果についてご報告します。
状態を確認
大棟から四隅などへ下がる「下り棟（隅棟）」の番線が切れていることを確認しました。別の下り棟では、ほぼ全ての番線が切れて無くなっていました。経年により固定が緩くなり切れてしまうことがあります。棟部分の瓦は、番線だけで固定されている訳ではないので、番線が切れてしまってもすぐに崩れてしまうということは殆どありません。※大きな地震や台風などに見舞われた場合は崩れる可能性は高いです
しかし、切れた番線部分の棟部分を確認してみると、表面の漆喰は既に剥がれて中の台土が見えていました。雨風等の影響により台土が削れたり流出したことで隙間が出来ていました。この状態では屋根の内部に雨水が浸入してしまいますので早めの対処が必要です。
熨斗瓦と棟瓦のズレが発生
下り棟の軒先近くでは「熨斗（のし）瓦」と「冠（かんむり）瓦」のズレが発生していました。熨斗瓦の下にあるはずの漆喰が無くなり、台土が流出したことでズレ始めてしまったようです。「熨斗（のし）瓦」は、屋根の面と面が合わさる頂上（山）＝『棟』部分に設置される短冊状の瓦です。熨斗瓦を上からのせることで、棟へ降ってきた雨水を屋根面に流し、棟の内部（下地）に雨水が侵入するのを防いでいます。近年は、メンテナンス時に熨斗瓦の段数を減らして棟瓦の取り直し（積み直し）工事を行われることも多くなりました。
瓦は、1枚1枚に重さがあります。1枚ズレるだけで徐々に全体のバランスが崩れ始めてしまいます。瓦屋根は部分補修が可能ですので、大掛かりな修繕が必要になる前に、その都度補修されることをおすすめします。
棟瓦の取り直しをご提案
大棟と下り棟の隙間から雨水が入りやすい状態になっていました。内部の台土にコケが生えていましたので、確実に水分が浸入しているということになります。屋根内部に雨水が浸入しても、防水紙（ルーフィングシート）がきちんと機能していれば雨漏りに直結することはありませんが、防水紙には破れや経年劣化が見受けられましたので雨漏りに繋がる恐れが高いです。また、瓦を引っ掛けている桟木も傷んでいました。地震や風などで瓦が動いた際に桟木や防水紙を傷めてしまうこともあります。
点検により、棟瓦の取り直し工事のご提案と、部分葺き直しで新しい防水紙にする方法についてもご案内しました。
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参考価格
●漆喰工事 税込み4,400円／ｍ～
●屋根葺き直し工事 税込み10,450円／㎡～
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Q2.工事を検討したきっかけは何ですか？どんなことで悩まれていましたか？
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