土葺きの瓦屋根は屋根葺き替え工事によって耐震性を向上させることができます!
更新日 : 2021年09月30日
更新日 : 2021年09月30日
時代とともに新しい屋根材が増え、現在では様々なものが使用されるようになりました。屋根材が違えば、葺き方も勿論変わってきます。
瓦屋根の場合、土葺き工法と呼ばれる施工方法が主流でしたが、今ではほとんど用いられず、代わりに引掛け桟瓦葺き工法が採用されるようになりました。今回は、土葺き工法や引掛け桟瓦葺き工法についてご紹介します。瓦屋根のお住まいで生活している方、検討中の方は必見です!
1.土葺き工法とは?なぜ土葺き工法が使用されなくなったのか
(写真:葺き土が使用された瓦屋根)
土葺き(つちぶき・どぶき)工法は、明治時代~昭和初期まで主流だった、土の重さを利用して瓦を固定する工法です。大量の土を使用しますので、かなりの重量になりますが、断熱効果は非常に優れていました。また、土の重さによって、瓦の飛散予防にもなると言われていました。
そんな土葺き工法ですが、現在ではほとんど用いられなくなりました。土葺き工法が用いられなくなった大きな原因は、関東大震災、阪神・淡路大震災と言われています。重量のある土葺き屋根は、耐震性が難点となり、震災によって多くの家屋が倒壊してしまったのです。
2.代わり登場した引掛け桟瓦葺き工法とは?
土葺き工法の代わりに登場し、現在主流となっているのが引掛け桟瓦葺き工法になります。防水紙を敷設後、桟木(さんぎ)と呼ばれる棒状の角材を設置し、そこに引っ掛けるようにして瓦を取り付ける方法です。葺き土を一切使用しませんので、その分屋根を軽くすることができます。
3.土葺きが用いられなくなった現在でも、土葺き屋根は存在します
土葺き工法は行われなくなりましたが、今でも土葺き屋根のお住まいは存在します。しかし、お住まいの屋根が土葺き工法か引掛け桟瓦葺き工法か判断するのは難しいですよね。外観で見分けるのは困難ですので、築年数を判断基準にしてみてください。築50年以上のお住まいは、土葺きである可能性が高いです。逆に、1981年(昭和56年)6月1日以降に建設されたお住まいの場合、土葺き工法以外が用いられていることがほとんどです。
上記でもご説明したように、土葺きは土を使用している分、屋根の重量も重くなりますので、耐震性が劣ってしまいます。お住まいが土葺き屋根だった場合、引掛け桟瓦葺きへの屋根葺き替え工事を推奨します。土を使わずに済みますので、かなりの軽量化が図れます。より耐震性を向上させたい方は、金属屋根やアスファルトシングルといった軽量な素材を使用した屋根葺き替え工事がお薦めです。
(写真:アスファルトシングルと金属屋根)
4.耐震性の優れた屋根材をご紹介
瓦屋根に限らず、建物の耐震性を上げたい方は、結構いらっしゃると思います。耐震性が上がれば、地震に対する不安も軽減されますよね。現在、瓦やスレート屋根から軽量な金属屋根へ葺き替える方が増えています。そこで、街の屋根やさんがお薦めする金属屋根材をご紹介します!
スーパーガルテクト
特徴
金属屋根や金属サイディングにおけるトップメーカーのアイジー工業が販売している屋根材です。超高耐久ガルバが使用されていますので、従来のガルバリウム鋼板よりも優れた耐久性を発揮します。通常のガルバリウム鋼板は、アルミニウム・亜鉛・シリコンで構成されており、それらのもつ耐食性や防食作用によって、屋根の錆びを防いでいるのですが、超高耐久ガルバは、マグネシウムを添加することで、耐食性をさらに強化しています。
また、塗膜や赤さび・穴あき保証といった、メーカー保証もついていますので、工事後も安心して生活することができます。
軽量性
耐久性に優れたスーパーガルテクトは、1㎡あたり5kgと非常に軽量な為、建物にかかる負担も軽減することができます。瓦の1/10、比較的軽量なスレートと比べても1/4程の重さになります。軽量なので、屋根葺き替え工事だけではなく、屋根カバー工法にも適しています。日本は地震が多い国です。屋根の軽量化を図ることで、非常時に備えておくことは大切なことです。
今回ご紹介したスーパーガルテクト以外にも耐震性・耐久性に優れた屋根材は多くあります。各種屋根材を様々なジャンルで比較したページもございますので、屋根材について詳しく知りたい方はご覧ください(各種屋根材の耐久性ランキング)。
5.棟の乾式工法で屋根を軽量化することができます
瓦屋根全体を葺き替えなくても、棟部分のみを土葺きから土や漆喰を使用しない工法に変えるだけで、屋根全体を軽量化することができます。
今までは瓦屋根のお住まいでは、土や粘土、漆喰などを使用して棟瓦を固定するのが普通でした。この工法を湿式工法と呼びます。しかし現在では、屋根を図るために棟瓦の固定に土や漆喰を使用しない乾式工法が登場しています。土台に棟補強金具と垂木を使用し、その上に防水性と透湿性に優れた漆喰面戸シートを被せます。漆喰面戸シートは、裏面がテープになっており、隙間をしっかりと塞ぎ雨水の侵入を防ぎます。その上から冠瓦を被せ、銅線ではなく、ビスを使って垂木に固定します。銅線は経年劣化で切れてしまう可能性がありますが、ビスは切れる心配がありません。
乾式工法のメリット
・軽量(棟1mあたり600g)
・工期が湿式工法に比べて4分の1
・耐久性がある→メンテナンスコストを抑えることができる
・土や粘土、漆喰を使用しないので屋根が汚れない
乾式工法のデメリット
・棟補強金具や漆喰面戸シートなど専用の道具が必要になるので初期費用が高い
6.土葺き屋根に重要な下地調整
・土葺き瓦屋根の下地
土葺きの瓦屋根には『下地調整』と呼ばれる補修方法が存在します。土や瓦の重さによる負荷を受け続けた屋根の下地は、長い年月をかけてたわんだ状態になってしまいます。そのたわんだ屋根面を、垂木などの木材を使用して平らに直すことを下地調整と呼ぶのです。
たわんでしまった野地板に屋根材を葺くと、思わぬ雨漏りや破損の原因となってしまいます。現在までに残されている土葺きの瓦屋根のお住まいは、築年数も相当に重ねていると考えられるため、下地がたわんでしまっている可能性が非常に高いです。耐震性向上のため、土葺きの瓦屋根に葺き替え工事を行ったとしても、下地調整が行われないまま屋根材を葺かれてしまうというケースもありますので、必ず施工業者に確認するようにしましょう。
せっかくガルバリウム鋼板やアスファルトシングルといった軽量な屋根材を使用したとしても、屋根が歪んでしまっていては再び大規模なメンテナンスが必要になってきてしまいます。土葺きの瓦屋根の耐震性を向上させたい場合には、屋根材の軽量化だけではなく下地の状態を意識することも大切です。
7.まとめ
土葺き屋根についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。私たち街の屋根やさんでは、瓦屋根の葺き替え工事も数多く行っています。現在、瓦屋根の邸宅にお住まいで、耐震性を上げたいとお考えの方はお気軽にご相談ください。お客様のご要望や、屋根の状態に合わせた屋根材をご提案します!
また、屋根が土葺きなのかをご自身で確認することは難しいでしょう。そういった不安やお悩みもお気軽にご相談ください。

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