屋根の面積の簡単な計算方法を街の屋根やさんがご紹介します!
更新日 : 2021年09月22日
更新日 : 2021年09月22日
屋根のリフォーム工事やメンテナンスを行う際に重要になってくるのが、屋根の面積です。お住まいの平米数を把握している方はいても、面積まで把握している方は、そうそういませんよね。ほとんどの場合、業者が出すお見積りに記載されている面積を見て知ることになると思います。しかし、業者によってその数値が大きく異なっていた場合、どれが正しいものか見当が付きません。
工事を依頼する前にある程度、屋根の面積を把握しておくことで、工事もスムーズに進められると思います。住宅の図面や専門的な知識が無くても、おおよその面積を求めることは可能ですので、工事を依頼する前には是非、行ってみてください。
屋根面積とは?屋根面積=建築面積ではありません!
屋根面積は、屋根の傾斜を考慮して算出された面積になります。屋根投影平面積という類似語もありますが、こちらは屋根を上から見た面積で、屋根の傾きが考慮されていませんので、間違えないようにしましょう。
また、建築面積というものもあり、建物の外壁・柱の中心線で囲まれた部分の面積を指します。屋根面積=建築面積と勘違いされている方もいらっしゃると思いますが、屋根面積には傾斜や軒の出が含まれますので、床面積とは異なります。軒の出や勾配を配慮して算出されますので、床面積よりも大きくなります。屋根の専門用語で似たものはたくさんありますので、間違えないよう注意しましょう。
屋根の面積の求め方
続いて、屋根面積の求め方をご紹介します。面積の求め方には幾つかの方法があります。建物の図面をお持ちであれば、一番手っ取り早いのですが、図面が無い場合でも、おおよその面積を求めることができます。
住宅の図面がある場合
図面には、平面図(上から建物を見たもので間取りが分かるような図面)と立面図(建物の外観そのままの図面)があります。立面図を見ると、屋根の近くに三角形と数値が書いてあると思います。これが屋根勾配です。それをもとに、勾配伸び率を調べます。インターネットで、「勾配伸び率」と検索すれば簡単に出てきますので、難しい計算は不要です。
平面図しか持っていない方は、4/10(4寸)としましょう。おおよその数値になりますので、ご了承ください。「4/10」(4寸勾配)の屋根の場合、勾配伸び率は1.077になります。
続いて、屋根投影面積を調べましょう。屋根投影面積は、床面積に軒の出を足した数値になります。平面図をお持ちの方は、それをもとに計算してください。お持ちでない方は少し大変ですが、グーグルマップの航空写真機能や、メジャーを使用して算出しましょう。
屋根投影面積と勾配伸び率がわかれば、下記の式で屋根の面積を求めることができます。
屋根面積=屋根投影面積×勾配伸び率
住宅の図面が無い場合
図面が無い場合でも、おおよその面積を求めることができます。
まずはご自宅の屋根を見てみましょう。屋根の勾配は急か、それとも緩いのかを判断します。分かりにくい場合には、ご近隣の屋根と比較して見ると良いかもしれません。また、歩くことができそうならば緩勾配・大変そうならば急勾配といった感じで区別しても構いません。見た感じの印象で結構です。
(写真:緩勾配屋根と急勾配屋根)
屋根の勾配を判断しましたら、下記の式で計算することができます。勾配によって掛ける係数が異なりますので、注意しましょう。
急勾配の屋根面積=床面積×1.2
緩勾配の屋根面積=床面積×1.1
使用されている瓦の枚数が分かる場合
屋根面積は、瓦の枚数から計算することもできます。屋根に瓦が何枚使用されているのか把握している場合には、この方法で算出するのも良いと思います。
一般的な和瓦は、一坪(約3.3㎡)に約53枚の瓦が使用されています。使用されている瓦の枚数を53で割り、3.3(㎡)を掛けることで面積が分かります。セメント瓦の場合、一枚が和瓦よりも大きい為、1坪40枚で葺かれています。53で割るのではなく、40で割るようにしましょう。
(写真:和瓦とセメント瓦)
折板屋根の面積の求め方
スレート屋根のような屋根の表面が平らな場合は屋根の面積を求めやすいですが、折板屋根のように表面に凹凸がある場合は凹凸部分の面積を求めて屋根全体の面積を計算します。ちなみに折板屋根とは、金属性の屋根で平面に台形が並んでいるような屋根です。工場や倉庫、自転車置き場の屋根によく使用されています。
①1つの台形の上底・下底の長さを図る
②台形を三角形にする
上底、下底の短い方の長さをもう片方の長さから引くと、三角形ができます。
(例)上底が15cm、下底5cmの場合→「上底15cm」―「下底5cm」=底辺が10cmの二等辺三角形ができます。
③二等辺三角形を半分にして直角三角形を2つ作る
④直角三角形の斜面の長さを計算する
直角三角形の斜面の長さを求めるには、三平方の定理を使います。直角三角形の斜面の長さをc、他の2辺をそれぞれa、bとすると、c2=a2+b2となります。
⑤折板屋根の一山または一谷の長さを求める
①〜④で求めた長さを足して一山(一谷)の長さを求めます。このとき平らな部分も含めて計算しましょう。
⑥折板屋根の面積を求める
⑤で求めた一山(一谷)の長さがわかったので、あとは山(谷)の数を数えてそこへ応凹凸に対しての平行の長さをかけると、折板屋根の表面積を求めることができます。
屋根材ごとの注意点
おおよその屋根面積を求める方法をご紹介してきましたが、実際には屋根材ごとに異なる注意点が存在します。
・瓦
瓦は種類によって形状やサイズがバラバラであり、1坪53枚で計算をしたとしても実際の面積とは異なる場合があります。和瓦、洋瓦、セメント瓦の中でもさらに形状は分かれていき、それぞれの特徴に合ったメンテナンス方法を行う必要があるため、瓦の種類を正確に突き止めることが大切になってきます。
・波板屋根
折板屋根の他にも、波板屋根にはスレート波板や金属波板が存在します。これらの波板屋根は種類によって、屋根面積と塗装面積が異なるケースがあります。
倉庫や工場に使用されることの多い波を打ったような折板屋根ですが、主に流通しているのは高さ88mmの「88タイプ」と150mmの「150タイプ」の二種類です。高さの違いを把握して塗装面積を算出するならば問題はありませんが、折板屋根には全て同じ係数で計算をし、見積りを提出してくる業者も中にはおります。「88タイプ」と「150タイプ」では塗装面積が21%変わってきますので、お見積もりの際には注意をする必要があります。
波板屋根それぞれの係数は、下記のページにて詳しくご紹介しております。
戸建てから工場・倉庫、複雑な形状の屋根の面積を簡単に算出する方法
まとめ
今回は、様々な屋根面積の求め方をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。計算方法は複数ありますので、住宅の図面が無い場合でも、おおよその数値を求めることが可能です。屋根工事や屋根のメンテナンスを検討した際、目安になりますので、頭の隅に入れておきましょう。
屋根の面積は工事費用に関わる重要なものです。工事を依頼する時に、少しでも疑問や不安がありましたら、業者に確認するようにしましょう。しっかりとした信頼のできる業者ならば、丁寧に説明してくれると思います。私たち街の屋根やさんでも、お客様の疑問やご不安を解消し、納得のいく屋根工事ができるよう心がけておりますので、お気軽にご相談ください。

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