互屋根の構造について、屋根を構成する部材や部位についてご紹介いたします
更新日 : 2025年01月24日
更新日 : 2025年01月24日
お住いの内部の構造について知っている方は少ないのではないでしょうか。瓦屋根がズレてしまったり割れてしまったりすると雨漏りしてしまうのではと思われる方は多いかと思います。瓦のズレや割れといった原因で雨漏りが発生することはありますが、しかし、瓦の下にある防水紙が劣化していたりしなければすぐに雨漏りすることはありません。
皆さんがいつも目にする屋根の下には屋根材の他にもいくつかの部材が設置されています。今回は屋根内部の構造についてご紹介していきたいと思います。
こちらの記事はおおよそ5分で読むことができます。
屋根内部の構成と部材、部位について
「屋根」と言われて思い浮かべるものは皆さんがよく目にするスレートや瓦などの屋根材ではないでしょうか。しかし屋根は決して屋根材だけでお住まいを守っているわけではありません。新築を建てる際のお住まいの状態を思い出していただければわかるかもしれません。木材が組まれ、屋根の形を作り、そこに板を貼り、防水紙や屋根材などが設置されていくのです。
そこでまずは一般的な屋根の構造についてご紹介していきます。
垂木(たるき)
屋根の傾斜に沿って上から下へ流れている構造材です。この材料が屋根の基本となっています。勾配ある屋根であればどんな屋根では必ず設置されています。屋根面の荷重を支える役割を担っています。垂木は一般的に約45センチ間隔で設置されており屋根材の固定なども垂木に合わせて釘を打てば屋根の強度向上に繋がります。また雨漏りの可能性も少なくできるのです。
野地板(のじいた)
垂木の上に設置しているものが野地板になります。以前は18cmくらいの幅で厚さ5mm位の板(小巾板)を重ねて設置していましたが最近は厚さ9mm、または12mmの構造用合板(1800mm×900mm)を使うことが主流となっています。野地板は表から見えることはないためあまり知られていない部位ではないでしょうか。しかし屋根の土台であり屋根内部の構造の中でも重要な部位になります。耐用年数が20~30年であるため屋根の葺き替え時などに一緒にメンテナンスを行うことがおすすめです。
防水紙
野地板の上部に設置するシートになります。雨から室内を守ってくれるのが防水紙です。そのため屋根構造の中でも特に重要な役割になります。多くの方が屋根材の破損や飛散で雨漏りに発展してしまうと考えるかと思いますが、屋根材に不具合が出てしまっても防水紙に不具合がなければ雨漏りに発展することはありません。屋根からの雨漏りを防いでくれているのは防水紙なのです。防水紙には様々な種類があります。新築時にはそこまで拘ったという方は少ないかと思います。しかし屋根の雨漏りに防止に重要な材料ですので葺き替え時やカバー工法といったリフォームをする際には良質な材料を選ぶことがおすすめです。ちなみに、防水紙の種類には一般的な防水紙から改質アスファルトルーフィング、粘着タイプのもの、厚手の粘着タイプのものなど種類は多くあります。最近では遮熱タイプのものも出ております。
屋根材
屋根構造の最後の仕上げとして防水紙の上に設置されるものが屋根材です。皆様が最も目にすることのある部材です。屋根材は一年を通して雨風や紫外線を浴びていますので紫外線や雨風に強い屋根材がいろいろと出ています。屋根材はお住まいの見た目としての役割、また一時防水としての役割を担っています。一次防水とは屋根材が受けた雨水を適切に雨樋まで受け流す役割ですが、屋根の防水はこの屋根材の一次防水、そして万が一屋根材の内部に雨水が浸入しても防水紙(ルーフィング)によって雨漏りを防ぐ二次防水とで守られています。
以上、上記でご紹介しました様々な屋根の部材によってお住まいは守られているのです。特に防水紙は雨漏りを防止するとても大切な部材ですので、定期的にメンテナンスを行うことがおすすめです。また、上記の部材以外にも、棟や鼻隠し、破風といった部材も存在します。これらも専門的な用語であまり知られていないかと思いますがお住まいにとって重要な役割を担っています。
瓦屋根の構造の特徴
瓦屋根の構造もスレートや金属屋根などとほぼ同じです。しかし、瓦屋根では防水紙の上に瓦桟(かわらざん)という木材を軒に対して平行に設置し、そこへ瓦を引っ掛けます。これを引っ掛け瓦桟葺き工法といい、現在の瓦屋根ではこの工法が使われています。瓦を釘やビスで一枚一枚固定しているわけではないので、強風や地震でずれたり落ちてしまったりする場合もありますが、現在では瓦を一枚ごとに固定する防災瓦も登場しています。
・棟
棟はお住まいの1番高いところにある場所を指しますが、瓦屋根の場合棟にもさまざまな部材が使用されています。まず、土を乗せその上にのし瓦という少しカーブのかかった瓦を乗せます。じつはこののし瓦は、瓦割りパフォーマンスで使われる瓦で真ん中に線が入っており綺麗に2つに割れるようになっているのです。さらにのし瓦の上に土を乗せ、最後に半円状の冠瓦を被せて棟は構成されています。屋根の斜面に使用されている瓦とのし瓦との間は漆喰で隙間なく埋めて、棟を支えています。
このように土を使った棟はやはり重量があるため耐震性の心配をされる方もいらっしゃるかと思います。棟に使用されている土を撤去し、棟補強金具などを使った乾式工法で軽量化することができます。
まとめ
いかがでしょうか?今回や屋根の構造についてご紹介いたしました。屋根と言ってもさまざまな部材で構成されており、そして各部材にはそれぞれ重要な役割を担っているのです。これらの劣化はお住まいの雨漏りを引き起こす可能性が高くなります。雨漏りは発生した状態をそのままにしておくとお住まい内部の腐食やシロアリの発生にも繋がるのです。そのため定期的にお住まいの屋根の点検とメンテナンスを行うことがおすすめです。街の屋根やさん千葉では屋根の点検やお見積り、ご相談を無料で承っております。ぜひこの機会にお住まいのメンテナンスをお考えの方はご相談ください。

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