片流れ屋根の特徴と屋根勾配の重要性
更新日 : 2024年04月24日
更新日 : 2024年04月24日
街中に佇むお洒落な住宅を見ると、片流れ屋根が多く採用されています。
片流れ屋根はスタイリッシュでシャープな印象を与えますので、「建物をお洒落にしたい!」といった理由から選ばれる方がほとんどでしょう。
しかし、片流れ屋根で施工する際には、メリット・デメリットを把握しておくことが大切です。
そこで今回は、片流れ屋根の特徴やメリット・デメリットについてご紹介したいと思います!
併せて、片流れ屋根が適している「平家」についてや屋根勾配の重要性もご紹介しますので、ぜひ、参考にご覧ください。
片流れ屋根とは?
片流れ屋根とは、一方向だけに勾配をつけた屋根のことです。
以前は切妻屋根や寄棟屋根が多かったのですが、スタイリッシュなデザイン等が好まれ近年多くなった屋根形状です。
都市部などの狭小地に建てられた住宅でも、片流れ屋根なら居住空間を確保しやすくなります。
一般的な切妻屋根や寄棟屋根に比べて、デッドスペース(設計上、利用するのが難しい空間)を有効活用できる利点があります。
洋風テイストの住宅と相性が良く、狭小地に建てられた住宅に多く採用される点が、片流れ屋根の特徴です。
片流れ屋根のメリットとデメリット
片流れ屋根が急増している人気の理由(メリット)をご紹介します!
魅力的でシンプルなデザイン
片流れ屋根を選ばれる方が増加している最大の要因は、見た目のお洒落さでしょう。
一枚の屋根面で構成されている為、シンプルでモダンな印象を与えることができます。
片流れ屋根特有の雰囲気は、他の形状では再現できません。とても魅力的ですよね!
屋根の初期費用やリフォーム費用・メンテナンス費を抑えられる
片流れ屋根はシンプルな構造でできている為、建築コストを抑えることができます。
勿論、建築後のメンテナンス費用も比較的抑えられる事から、経済的な屋根と言えます。
太陽光パネルを多く取り付けられる
片流れ屋根は屋根面が広い為、太陽光パネルを多く載せる事が可能です!
その上、傾斜を南向きにすることで非常に高い発電効率が期待できます。
さらに、屋根の勾配を調節することでも発電効率を高める事が可能です。
上記のことから、数ある屋根の中でも太陽光パネルの設置に関しては「片流れ屋根」の形状が最も適していると言えます。
※一方で北面に向かっての屋根勾配がある片流れ屋根は太陽光パネルの設置に向いていませんのであらかじめご注意ください。
嬉しいメリットがある一方、デメリットもあります。
雨漏りしやすい
まず、片流れ屋根は雨漏りしやすいといったデメリットがあります。
1つの屋根面で構成された片流れ屋根には屋根面同士の接合部が無い為、「雨漏りしにくいのでは?」と思われますよね。
しかし、雨漏りが発生する箇所は、屋根とは限りません。
片流れ屋根の場合、軒から伝ってきた雨水が破風板や野地板の境目から侵入し、雨漏りを引き起こしてしまうケースがあります。
雨漏り対策として防水性の高い部材を使用し、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。
破風板が傷んでしまっているお住まいはガルバリウム鋼板での板金カバーで劣化を防ぐようにしましょう。
雨漏りや破風補修に関しての費用が知りたい、雨漏り対策を徹底したいとお考えのお客様はお気軽に私たち街の屋根やさんにご相談ください!
屋根や外壁が劣化しやすい
一般的な屋根は、様々な方向に傾斜がついており、紫外線や雨風が外壁に当たりにくい構造となっています。
それに対して片流れ屋根は一方向のみに屋根がついている形状なので、軒のない側面の外壁には紫外線や雨風が直接当たりますので劣化が進行しやすいです。
また、屋根に降った雨水は一方向に流れる為、屋根への負担も大きくなります。
外壁だけではなく、屋根も劣化しやすい構造と言えるでしょう。
その為、なおさら定期的なメンテナンスが必要とされる屋根形状とも言えます!
片流れ屋根が適している「平家」
「平家」とは日本で古くから使用されている建築様式の一つであり、建物が1階部分のみの造りのお住まいを指します。
平家の一番のメリットは「生活がしやすい」という点です!
例えば、ワンフロアを広くすることで日々の生活の為の中で部屋と部屋の行き来を減らす事が出来ます。
また、 2階が無い事から必然的に階段がありませんので屋内の移動が非常に楽です。
バリアフリー化もしやすい事から、将来的に長く住み続けるお住まいをご希望の方からの人気が高まっています!
そうした中、平家に適した屋根形状として注目されているのが「片流れ屋根」です!
まず、片流れ屋根は一方の外壁が高くなりますので、そこに設置された窓から採光する事が出来ます!
自然の光によって室内を明るく照らす事が可能で、さらに天窓の様に高い位置に設置されている事からプライバシー面も気にする必要がありません!
また、傾斜を大きく取る事で天井が高くなりますので、開放感のある室内にする事も可能です。
ロフトをつくることで、収納スペース・床面積が少ない平家のデメリットを低減することも出来ます。
以上の理由から、片流れ屋根は非常に平家に適した屋根と言えます!
平家の新築をご検討されている方がおられましたら、ぜひご検討ください。
片流れ屋根の設計におけるポイントとは?
屋根の設置を考える上では、傾斜や屋根形状の設計は非常に重要です!
続いて、片流れ屋根の設計におけるポイントをご紹介致します!
片流れ屋根とお住まいの建築スタイルの相性
屋根形状は種類によって大きく変わってきますので、お住まいの建築スタイルとの相性を考慮する事は非常に大切です!
その点、片流れ屋根はシンプルでモダンなデザインである事から様々な建築スタイルと相性が良いと言えます。
直線的でシンプルな形状は美しさを引き立て、洗練された外観を演出します!
また、片流れ屋根は伝統的な和風建築やモダンな洋風建築の両方に適している事も特徴的です。
片流れ屋根に適切な屋根勾配の設計
どの様な屋根形状にも適切な勾配が存在します!
特に、片流れ屋根は雨水の排水方向が一方向のみですので、適切な屋根勾配の設計は重要となります。
例えば、十分な勾配がない場合には雨水が滞留しやすくなり、雨漏りリスクが高くなります。
一方、勾配が急すぎると雨水の流れが速すぎる事から適切に地面に排水されません。
屋根のデザイン性と機能性を両立させる為にも、適切な屋根勾配の設計は必要不可欠です!
また、屋根勾配の設計には地域環境の特性も考慮するが大切です。
降雨・降雪量が多い地域など「地域の気象条件」に合わせて屋根勾配を調整することで、屋根の機能性・耐久性を最大限発揮する事が出来ます(#^^#)
屋根勾配の重要性
屋根の勾配は住宅によって異なりますが、勾配によっては使用できる屋根材も異なります。
そこで今回は、各屋根材ごとの最低勾配についてご紹介致します。
新築の際には、後にメンテナンスを行う事を考えて、屋根の勾配を選択しましょう。
金属屋根…1寸勾配以上
スレート屋根…3寸勾配以上
瓦屋根…4寸勾配以上
屋根の勾配は片流れ屋根の場合でも変わりませんので、使用する屋根材は勾配によって決める様にしましょうね!
勾配が大きい屋根のメンテナンスに必要な「屋根足場」
屋根勾配を考える上で注意しなければならないポイントが「勾配が大きい屋根のメンテナンス」です。
一般的に屋根のメンテナンスには「足場」が必要不可欠ですが、屋根の勾配が大きい場合には安全のために屋根に直接掛ける足場である「屋根足場」が必要となる場合があります。
その為、勾配が大きい屋根の場合には通常の足場に加えて「屋根足場」の仮設費用が掛かってしまいます。
また、屋根足場が必要な程屋根の傾斜が大きい事を理由に施工を断られてしまうケースもありますので、屋根傾斜が大きい場合にはそうしたリスクがある事を念頭に置いておきましょう。
⇒H様よりご依頼いただいた屋根足場を使用した屋根工事の施工例
私達、街の屋根やさんは屋根足場を必要とする勾配の大きな屋根の工事実績も豊富ですのでご安心下さい。
勾配の大きな屋根のお困り・ご不安事もお気軽にご相談下さい!
まとめ
今回は、片流れ屋根と屋根勾配についてご紹介しました。
屋根の形状や勾配によって、メリット・デメリットは異なります!
メンテナンスや屋根リフォームを検討した際に困らないよう、新築の際には良くご検討されることをおすすめいたします。
私たち街の屋根やさんでは、お客様のご要望に沿った最適な工事をご提案させていただきます!
屋根のリフォームやメンテナンスを検討した際には是非、ご相談ください。
点検・お見積りは無料にて承っておりますのでご安心ください。
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