屋根に雪止めを設置した際のメリットとデメリット
更新日 : 2024年04月24日
更新日 : 2024年04月24日
屋根の上に積もった雪の落雪を防ぐのが雪止めです!
2023年2月、千葉県北西部では雪やみぞれが降り、大雪注意報が発表されました。
千葉県の年間を通じた降雪日数は意外に多く14日となっており、全都道府県では27番目に雪が降る地域となっています。
ただ、降ったといっても「積もる事の無い雨混じりの降雪」や「数分程度しか降らなかった場合」も含まれますので「本当に積もる程の降雪は数年に1回程度」です。
実際の降雪日となると年間数日程度というのが実情と言えます。
しかし、油断は禁物です!
雪止めなどの対策をしていない場合、その数回のうちの降雪で落雪が起き、様々なトラブルを招く可能性があります。
雪止め金具とは
雪止め金具は、屋根の上に積もった雪が一度に大量に落下するのを防ぐために設置される部材です!
屋根は雨水を排水する為に傾斜が設けられており、特に金属屋根材などは表面がツルツルとしている事から屋根に降り積もった雪が滑る様に落雪しやすいです。
そこで、屋根材に雪止めを設置する事で落雪を起因とする事故や建物への損傷を未然に防ぐことができます。
しかし、冒頭でもお伝えしました通り日本では雪がほとんど降らない地域も多い事から、雪止めが軽視されがちな傾向にあります。
1年に数回しか降らないような地域であっても、その降雪で重大な事故を引き起こさない為に雪止めの設置をおすすめいたします!
雪止め金具の種類・特徴
雪止めは大きく分けて、金具タイプ・アングルタイプ・ネットタイプ・雪止め瓦の4つに分類されます。
以下に、それぞれの特徴をご紹介いたします!
●金具タイプ
金具タイプの雪止めは屋根の瓦や金属板の重なり部に取り付けられる小さな金具で、L型や扇型、羽根型などの種類があります。
扇型はその名の通り扇のような形をしており、積雪を広範囲にわたって支えることができます。
また、羽根型はより多くの雪を捉える設計になっている為、扇型よりもさらに高い雪止め効果が期待できます。
しかし、表面が滑りやすい太陽光パネルが設置されている場合、雪止め金具では完全に落雪を止められない可能性があります。
その為、太陽光パネルの設置屋根にはさらに雪止め効果が高い、後述するネットタイプがおすすめです。
●アングルタイプ
アングルタイプは屋根に沿って設置される棒状の金属素材です。
間隙が生じることなく屋根全体に渡り雪を均等に支えることが可能である事から、金具タイプと比較して落雪防止効果が高いと言えます。
ですが、設置には手間が掛かる為、施工コストは高くなりがちです。
●ネットタイプ
ネットタイプの雪止めは、屋根の軒先近くに設置される網状の部材です。
雪止め効果が高い事から、特に落雪が生じやすい太陽光パネル設置屋根や比較的降雪量の多い地域で採用されます。
ネットは広範囲の雪をキャッチし、その重さに耐えうるように設計されています。
また、「ネット」と名が付くものの他のタイプに比べて視覚的にも目立たず、建物の美観を損ねにくいという特徴があります。
●雪止め瓦
雪止め瓦は雪止めと瓦が一体型になっている瓦で、通常の瓦と交換して使用します。
瓦屋根の景観を損なうことなく雪止めを設置する事が出来ます!
メリットだらけの雪止め、果たしてデメリットはあるのか
雪の積もることが年間数日程度しかない木更津市でも、雪止めの設置は必須です。
屋根からの落雪はかなりの重量がありますから、カーポートなどの屋根に落ちれば屋根が破壊されるだけでなく支柱ごと曲がってしまう場合もあります。
駐車されている車へのダメージも免れません!
また、お隣との距離が近ければ落雪がお隣の敷地内に落ちてしまうこともあります。
お隣の敷地内に何か壊れやすいものがあれば、落雪により損害を生じさせてしまうリスクにも繋がります。
さらに、民法第218条では「土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根その他の工作物を設けてはならない」ということが定められています。
落雪は雨水ではありませんが、固体となった雨水が隣地に落ちるという解釈もできます。
屋根に雪止めを設置するメリット
屋根からの落雪を防ぐことにより引き起こされるさまざまな被害を防止できるというのが、「雪止め」が持つ最大のメリットです!
雪止めがない場合、屋根に積もった雪は滑り落ちてきて雨樋にもたれ掛かります。
こうなると雨樋が雪の重みを支えることになるので、変形・破損の原因となります。
また、積雪による影響で出入り口が塞がれてしまうケースもあります。
雨樋や日常生活を守るという意味でも、雪止めは非常に大切です!
豆知識、雪止めが不要な屋根材もあります
屋根材の中には、雪止めが不要な屋根材もあります!
例えば、ジンカリウム鋼板の屋根材表面に石粒を吹き付けた「ディーズルーフィング」、同じくグラスファイバーなどに石粒を吹き付けて製造される「アスファルトシングル」などは表面がザラザラとしており、雪が滑りにくく落雪しにくい屋根として知られています。
北海道科学大学の実験によると、アスファルトシングルは「雪止め機能」を有すると評価されています。
屋根に雪止めを設置した際のデメリット
雪止めは金属製であることから「錆び」が生じてしまう可能性があります。
錆びによる影響は、美観の悪化に限らず様々です!
まず、金属は「もらい錆」という現象があり、錆びていない金属部に雨などで流れてきた錆が付着するとそこから錆が拡がってしまうリスクがあります。
金属屋根をご使用されている場合、雪止めに生じた錆が金属屋根材に広がってしまう可能性がありますので、特に注意しましょう。
アルミ製やステンレス製等、できるだけ錆びにくいものを素材の雪止めを選定する事が大切です。
また、降雪量が著しい雪国では、雪止めの設置が逆にデメリットとなります。
雪国では屋根から雪下ろしすることも多いため、スコップなどが引っかかってしまう為です。
雪国では雪下ろしの邪魔になる為、雪止めが設置されません!
ちなみに新築14年以内で垂木寸法が4.5cm×4.5cm、取り付けピッチが45cmの場合、屋根の上の積雪100cm以上が雪下ろしの目安とされています。
雪止めは正しく取り付けてくれる信頼できる業者に依頼しましょう
街の屋根やさんでは、雪止めについてのご相談を非常に多くいただいております!
しかし、そうした中で雪止めが外れてしまい雨樋の中に落ちてしまっているケースや、「他業者に取り付けてもらった雪止めが何個か屋根から落下してきた」とご相談を頂いたケースもあります。
残念ながら、こうしたトラブルは雪止め設置業者の施工不良が原因である場合が多いです。
年間で数日~1週間程度しか雪止めを必要としない木更津市では、雪止め設置を施工したことのない業者も多いのかこれらのようなトラブルが多い印象です。
また、雪止めは設置する位置も重要です。
通常は外壁の真上となる屋根の上に取り付け、他の部分に設置する場合は雪の重みが集中しないように配置にします。
雪止め設置というと、余程大きな屋根でもない限り1日以内に終わってしまう工事です。
しかし、お住まいの工事はどの様な施工内容であってもやはり信頼できる業者を選ぶことが重要です!
街の屋根やさんは雪止め設置工事の実績も豊富です!
⇒O様よりご依頼いただいた雪止め設置を含む屋根カバー工事の施工事例
前述の通り、雪止めの設置工事は施工実績が豊富な信頼できる施工業者にご依頼する事が大切です。
私達街の屋根やさんでは、雪止めの設置工事の実績も豊富ですのでご安心ください!
また、雪止めの設置には「足場」が必要となりますので、この機会に足場を必要とする屋根塗装・外壁塗装の同時施工もおすすめです。
点検~お見積りの作成まで無料にて承っておりますので、まずはお気軽にご相談下さい!
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どのリフォームが最適?屋根リフォームの種類【街の屋根やさん】
今回の記事で登場した工事やお住まいのトラブルに関連する動画をご紹介します!
こちらの動画では、工事の内容やお住まいのトラブルの対処方法などをより詳しく説明しています
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お役立ち情報が満載ですのでぜひご覧になってみてください。
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