屋根材の種類と特徴、メリットやデメリットとは?
更新日 : 2021年07月13日
更新日 : 2021年07月13日
屋根材には「瓦」や「スレート」、「金属」等、様々な種類が存在します。
屋根材によって外観はもちろん異なりますし、特徴もそれぞれ存在しメンテナンス方法も異なります。
この記事では、屋根材の種類や特徴、それぞれのメリットやデメリットについてご紹介してまいります。
屋根材には様々な種類がありますが、皆様がよく耳にする屋根材は「瓦」「スレート」「金属」ではないでしょうか。
屋根材にももちろん、それぞれメリットやデメリットが存在し、メンテナンス方法も異なります。
「瓦」「スレート」「金属」の屋根材のそれぞれの特徴をお伝えしてまいります。
屋根材:化粧スレート
メリット
・初期費用が安い
・塗装で外観のイメージを変更できる
・普及率が高いためスレートに対応可能な業者が多い
・重量が軽いため耐震性が高い
デメリット
・定期的に塗装のメンテナンスが必要
・衝撃に弱いため割れてしまう飛来物がぶつかり割れる可能性がある
・劣化した際に苔や藻が発生し外観を損なう場合がある
化粧スレートは、初期費用も安価であり対応している業者も多いため現在最も普及率が高い屋根材です。
しかし定期的に塗装のメンテナンスが必要だったり割れやすいというデメリットもあります。
化粧スレートの屋根材をご検討の際には、メンテナンス面のことも視野に入れると良いでしょう。
また、実はスレートの屋根材にはもう一つ種類があり、「天然スレート」という屋根材も存在します。
天然スレートはその名の通り天然素材からできた屋根材であり、日本の街中ではあまり見かけることは少ないですが、実は東京駅の屋根材としても使用されています。
天然スレートは化粧スレートの特徴とは異なり塗装も必要ありません。
同じ「スレート」という名前の屋根材でも特徴が全く違ってくるのです。
化粧スレートのチェックポイント
・棟板金に異常がないか
・屋根材にヒビや欠け、割れ等がないか
・色褪せや苔や藻が発生していないか
化粧スレートで一番被害が多いのがやはり「棟板金」です。
下から葺き上げられた屋根材を貫板という板で抑え、貫板の上から被せた板金を棟板金といいます。
棟板金を固定している釘の浮きや、剥がれ等の異常が発生すると、雨漏りする確率も非常に高くなります。
また、化粧スレートは塗膜が劣化してくると色褪せたり、苔や藻が発生します。
屋根材の塗膜が劣化してしまうと雨漏り発生の原因にも繋がってしまう場合もあるため、約10年に一度は塗装のメンテナンスをし防水性を回復させてあげることが必要になります。
塗装をし、しっかりと防水性を備えることで凍害を防ぐことも可能になります。
屋根材が色褪せたり苔や藻が発生している状態をそのまま放置すると、さらに劣化状態が悪化する場合もありますし、もちろん外観も損なうことになってしまいます。
新築から10年経過し、未だメンテナンスを一度も行ったことがない場合は、専門の業者に点検を依頼しましょう。
屋根材:瓦
メリット
・耐久性が高い
・塗装のメンテナンスが不要
・瓦屋根特有の外観
デメリット
・他の屋根材に比べると耐震性に劣る
・初期費用が高い
瓦屋根とは、そのままの文字の通り瓦でできた屋根材です。
粘土瓦である日本瓦は耐久性に非常に優れており、塗装等も不要のためメンテナンス費用を抑えることができます。
(※セメント瓦やコンクリート瓦のように塗装メンテナンスが必要な瓦も存在します。)
瓦は重量が重いため化粧スレートやガルバリウム鋼板等の屋根材と比べると耐震性には劣りますが、あくまで他の屋根材と比較した場合なのであって特別地震に弱いわけではありません。
初期費用は高いため、瓦屋根のお家をご検討中の方は費用のことも含めご検討してみると良いでしょう。
瓦屋根のチェックポイント
・漆喰の剥がれがないか
・瓦にヒビや割れ等がないか
・棟瓦が歪んでいないか
屋根材が瓦の場合に注意する点は、漆喰の剥がれです。
漆喰が剥がれてしまうと、瓦の固定力も弱まりますし、隙間から雨水が浸入する原因にもなります。
また、瓦の固定力が弱まることにより瓦が落下してしまうこともあります。お家のお庭に瓦が落ちていた、なんてことも珍しくはありません。
屋根材に何か異変を感じたらすぐに点検を依頼しましょう。
屋根材:金属
メリット
・耐久性が高い
・防水性が高い
・重量が軽いため耐震性が高い
デメリット
・サビが発生する場合がある
・劣化し穴が開くことがある
・断熱性、遮音性が低い
金属屋根の種類には、トタンやガルバリウム鋼板、ステンレス等存在します。
金属屋根は、化粧スレートと同様、重量が軽いため耐震性が高い屋根材です。
現在では屋根材を瓦からガルバリウム鋼板等の金属に葺き替える方も多くなっています。
また、工法等にもよりますが他の屋根材と比較すると継ぎ目が少ないため、防水性も高くなっています。
スレートや瓦等の他の屋根材と異なる特徴は、劣化すると「サビ」が発生する場合があることです。
しかし、金属の屋根材の中でも「ガルバリウム鋼板」は、比較的サビにくい屋根材のため、私達、街の屋根やさんでは、ガルバリウム鋼板の使用をお勧めしています。
アイジー工業のスーパーガルテクトは、ガルバリウム鋼板と断熱材を一体化させた屋根材のため、非常にお勧めの屋根材です。
金属屋根のチェックポイント
・色褪せや傷、サビが発生していないか
・屋根材の浮きや剥がれがないか
屋根材が金属の場合の最大の敵は、やはりサビでしょう。
屋根材に傷があった場合、そこからサビが拡がる可能性もありますし、深刻化すると最悪穴が開き雨漏りが発生してしまうこともあります。
また、塩害で屋根材がサビることもあります。金属屋根をご検討中の方で、海沿いにお住まいの方や凍結防止剤を散布する地域にお住まいの方は塩害のことも考慮してご検討した方が良いでしょう。
屋根材別メンテナンス方法
化粧スレート屋根
・10年前後で塗装
化粧スレートは防水機能を持っていないため、塗装による防水が欠かせません。しかし塗料も毎日当たり続ける紫外線によって劣化しますので10年を目安に塗り替えを行いましょう。
・10〜15年で棟板金交換
棟板金は当たり前ですが雨が当たりやすく、風の影響を受けやすい場所です。先ほどもお話したように経年で釘の緩みや錆が発生しますので10年〜15年で棟板金を交換すれば、雨漏りなどの心配することなくお過ごしいただけます
・20年〜30年で葺き替え工事orカバー工法
化粧スレートの耐用年数は20年〜30年と言われています。屋根材だけでなくその下の防水紙の寿命もきている頃なので、屋根材と一緒に交換を行うことをおすすめします。
瓦屋根
・漆喰
棟瓦を支えているのが漆喰です。漆喰が劣化すると棟瓦が歪み、最終的には瓦全体が崩れてしまいますので定期的に漆喰工事を行いましょう。
金属屋根
・10年前後で屋根塗装
塗り替えを行うことで屋根の撥水効果が向上し、錆が発生しにくくなります。塗り替えの際に軽度な錆であれば、ケレンという錆を落とす作業を行えば新築時のようなきれいな状態になります。
・葺き替え工事orカバー工法
錆が多く発生し、塗装ではメンテナンスできない場合吹き替え工事かカバー工法を検討しましょう。また錆が多く発生している場合、下地も劣化している可能性が高いので一度点検してもらうことをおすすめします。
屋根材の費用・コストパフォーマンス・耐久性ランキング
初期費用が安い屋根材
1位 化粧スレート(葺き替えを行った場合、1㎡あたり5,500円〜)
2位 金属屋根(葺き替えを行った場合、1㎡あたり6,800円〜)
3位 瓦(1枚150円ほどのものから1500円のものまで。1㎡あたり約15枚の瓦を使用。)
1番安い屋根材は化粧スレートですが、10年毎の塗装が必要だったり耐用年数が金属屋根や瓦に比べて低いといったデメリットもあります。初期費用の高い瓦は、その分耐久性が高いといった利点もあります。
コストパフォーマンスが高い屋根材
1位 瓦
2位 金属屋根
3位 化粧スレート
初期費用は高くてもその分耐久性が高いのでメンテナンス頻度が少なく、コストパフォーマンスが高くなります。将来のことを考えると初期費用よりメンテナンスコストを含めたコストパフォーマンスで屋根材を選ぶことも一つの手段です。
耐久性の高い屋根材
1位 瓦(耐用年数50〜100年)
2位 金属屋根(耐用年数30年)
3位 化粧スレート(耐用年数20〜30年)
お寺などでは何百年も前の創建当時の瓦が現在も使われているほど耐久性があるのが瓦です。瓦自体が割れない限り、使い続けることができますが防水シートや野地板、垂木の補修や交換は必要です。
屋根材のまとめ
屋根材には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。
屋根材を選択する場合には、それぞれのメリットやデメリットを理解し、希望に合った屋根材を選択すると良いでしょう。
また、皆様が住んでいらっしゃるお家の屋根材で何か少しでも異常を感じた場合には専門業者に点検を依頼しましょう。
私達、街の屋根やさんでは、無料で点検も行っております。お困りの際は、何でもお気軽にご相談ください。
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