東金市田間にて棟板金が飛散した屋根を調査 破風の傷みが心配です
更新日 : 2022年02月04日
更新日 : 2022年02月04日
東金市田間にお住まいのお客様より「棟板金が剥がれてしまった」とのご連絡をいただき現地調査へ伺いました。棟板金は、屋根の「棟:むね」を覆っている部分で、瓦屋根の場合は棟瓦/冠瓦、それ以外の屋根材ほとんどの場合は金属板が使われています。棟板金(棟瓦)は、台風や強風で被害に遭うことが多い部分です。
被害状況確認
飛散してしまった棟板金は、屋根のてっぺんにある棟(大棟)から分かれて下へ向かって設置されている「下り棟」の板金でした。棟板金下地の「貫板:ぬきいた」がむき出しになっていました。貫板は、屋根の面と面が合わさる「山」部分に1枚ずつ設置し、上から「棟板金」を被せています。棟板金と一緒に貫板が飛散してしまったようで、1枚無くなっていました。残っている貫板は、経年と水分を含んだことでヒビ割れを起こしたり、腐食してもろくなっている状態です。今回被害が無かったほかの棟板金の貫板も同様に劣化が進んでいると思われます。
屋根の状態を確認
屋根材の塗装が剥がれ、スレート屋根材の素地が白く露出してきていました。化粧スレートは、表面を塗装した状態で出荷されます。この塗装により防水性能が維持されているため、塗装による定期的なメンテナンスが必要といわれています。塗膜が無くなっていくことで、防水性能が損なわれ、屋根材が水分を吸収しやすくなります。また、雨水が排水されず屋根の表面に滞留しやすくなり苔やカビの発生に繋がってしまいます。実際、塗装剥がれも目立ちますが、オレンジ色の苔も全体的に発生している状態です。
破風板の劣化
屋根の形状は、片流れ(差し掛け)タイプでした。屋根のてっぺんにある棟板金と外壁の取り合い部分に「破風板:はふいた」が取り付けられていました。経年により傷みが深刻な状態でした。破風が直角に重なる部分を釘で固定していますが、釘頭部分の破風板が無くなっている状態のままシーリングで補修されていました。釘が打ちこまれている部分には亀裂が入っており、破風板の反りも発生していました。破風部分は、雨風の影響を直に受ける部分ですので、このままでは状態が更に悪化するだけでなく、建物内部へ雨水が浸入しやすく雨漏りに繋がる恐れがあります。棟板金交換と破風部分の修繕が必要です。
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