カーポートの屋根の台風対策、被害を受けずに済む方法
更新日 : 2021年05月13日
更新日 : 2021年05月13日
カーポートの屋根の台風対策は可能? 不可能?? 被害を受けずに済む!?
お車を雨から守るカーポート。横殴りの雨では濡れてしまう造りも多いのですが、それでも乗降の際に雨に濡れづらくなりますし、いろいろと重宝することは確実です。2019年の台風15号や台風19号では木更津市でもさまざまな地域のカーポートが被害を受けました。ほとんどは屋根材が飛ばされてしまったというものでしたが、中には支柱ごと曲がり、倒壊してしまったものもありました。自然の力は本当に恐ろしく、それを環境破壊によって凶悪化させてしまったのは人類の責任です。カーポートの屋根はお家に較べると簡素な造りのため、強風被害に遭いやすいことは理解できると思います。しかし、簡易的な造りのカーポートの屋根でも工夫次第では被害を防ぐことも可能なのです。
台風対策はもちろん可能です、正しい対策をしておきましょう
カーポートの屋根の台風などへの強風対策は可能ですが、間違った方法ではより被害を拡大してしまう可能性もあります。ネットで検索するとさまざま方法が出てきますが、その中には非常に強い台風が来た場合、かえって被害が拡大してしまうようなやり方が紹介されていることもあります。ここではどんな時でもやっておいて方がいい強風対策とやると被害が拡大してしまいかねない台風に対策に分けて説明していきます。ぜひ、正しい方法を理解して実行してください。
やっておいた方がいいカーポートの屋根の台風対策
現在のカーポートは主流は樹脂製の波板が取り付けられたタイプのもの、または厚さ2~3mmの平板、またはアーチを描いた平板を取り付けられたものが主流になっています。固定しているフックボルトやボルトが錆びておらず、無理なく締め付けたり、緩ませるのが可能でしたら、次のような対策をしましょう。なお、カーポートの屋根は手を伸ばしても届かない位置にあることが大半です。脚立や作業台に上がっての作業となりますので平地よりも不安定になります。力を入れないと姿勢を保てないような強風の中での作業は絶対にやめてください。脚立や作業台から落下するかもしれませんし、外した波板や平板が煽られて飛んでいく可能性もあります。落下した上に波板や平板が飛んでいってしまったのでは痛い上に損失までプラスされますので、絶対に行わないでください。
固定しているフックボルトやビスに緩みや外れがないかを確認する
基本的に波板タイプのカーポートも平板タイプのカーポートもやることは同じです。波板や平板を固定しているフックボルトやボルトが緩み、ガタついているとより緩みやすくなり、最終的には外れてしまいます。また、フックボルトやボルトがの緩みは波板や平板を強風でガタつかせるので、それらのひび割れや破損にも繋がります。そういった部分がないか目視したり、触って確かめてみましょう。緩んでいたら、締めこんでおいてください。また、外れて紛失していた場合は近くのホームセンターなどで購入し、取り付けてあげてください。ホームセンターへ行ってもどれを買っていいか分からないということもあるでしょうから、屋根からフックボルトを外して持っていくことをお勧めします。風が強くならないうちに購入し、これまた風が強くならないうちに固定してあげてください。
台風が強力、直撃しそうだったら樹脂製の屋根材を全て外してしまう
ご自分で復旧できる自信があるのなら樹脂製の板を全て外してしまうのもいいでしょう。室内などに保管しておけば飛散しませんし、割れたりすることも防げます。風をうける部分が骨組みにだけになるので、強風で支柱やフレームが変形してしまうことも防げます。樹脂製の板を外すのは簡単なのですが、元に戻すのは意外と複雑です。適当に組み立てていくと手が届かない部分が出てきたり、周囲との立地やフレームの位置関係で体が入らない部分が出てくるからです。どのように復旧させるかは樹脂製の板の取り付け順番と位置が関係してくるため、パズルのように複雑です。紙などに図を書いて確認してから取り外しましょう。計画性がないと復旧させる際に付けては外しを繰り返すことになりかねません。
最近はスマホなどで撮影もできますので、それぞれの樹脂製の板にテープなどで番号を付けて撮影し、それから外していけば確実に間違いは少なくなります。樹脂製の板を外した順番とそのフックボルトやボルトを緩めていった順番をメモっておけば、取り付ける時もスムーズにいく可能性が高くなります。
補強パーツが用意されているカーポートもある
カーポートには屋根を支える柱が2本の片支持タイプと4本の両支持タイプがあります。もちろん、4本の両支持タイプの方が風に強く、強風時に強度が不足する傾向にある片支持タイプにはサポートと呼ばれる追加できる柱が用意されているものもあります。このサポートには着脱式と固定式があり、着脱式の場合はすぐに取り外せるので車の出入りの邪魔になることもありません。また樹脂製の屋根材の飛散を防ぐ屋根材ホルダーというものもあります。樹脂製の屋根材の場合、強風を受けるとたわんでしまい、外れてしまうことがあります。屋根材ホルダーはこの変形を防ぐための軽金属の部品で強風による屋根材のがたつきを抑えるはたらきもあります。さらには母屋補強材というものもあり、これはカーポートの屋根の骨組みである母屋(水平方向に取り付けるられている骨組み)に補強材を組み込むというものです。補強材の組み込みはカーポートを分解しないと行えませんので、設置する際に予め取り付けてしまうことが理想です。
絶対にやめておいた方がいいカーポートの屋根の台風対策
多くの場合、カーポートが受ける台風被害は樹脂製の屋根材が飛ばされてしまうことです。樹脂製の屋根材を飛ばされたくないという気持ちは理解できますが、次のようなことは絶対にやめてください。被害がより拡大するだけでなく、周囲も危険に巻き込むことにもなりかねないからです。
樹脂製の屋根材が飛ばないようにネットをかける、テープ等で固定するは絶対にNG
樹脂製の波板でも、平板でも、カーポートの屋根材は1枚の大きさがある程度決まっており、それが並べて固定されています。適度な大きさの方が運搬もしやすいし、施工もしやすいからです。強風で飛散してしまったとしても、数枚だけだったら復旧費用も少なくて済みますよね。また、飛散してしまったとしても個々の屋根材が飛ばされていくなら与える被害も小さくなることが予想できます。
強風が予測される時に屋根材が飛ばないようにネットをかけたり、テープ等で固定したとしたらどうでしょうか。ある程度の風速までは飛散せずに耐えられるでしょう。一定の風速を超えたら、どうなるでしょうか。屋根材にネットをかけたり、テープ等で固定したカーポートは屋根全面で強風を受けることになります。風を受ける面積が広く、しかも個々に外れたり、飛散しませんから、限界を超えると支柱が曲がって倒壊する可能性さえあります。また、屋根全部が母屋や垂木といった部分ごと、フレーム丸ごと飛ばされる可能性もあります。
軽いとはいえ、金属製の骨組みを持った数メートル四方の物体が強風に煽られ、街中を飛んでいく… これがどれだけ危険なことかは言うまでもありません。
建て替えるなら両支持タイプで金属製折板屋根のカーポートがお勧めです
多くの場合、カーポートは車の出入りの利便性やコストのことを考えて片支持です。片支持とは支柱がどちらかの片側に2本あるタイプのものです。車を複数、駐車しているお家では両支持、支柱が両側にあり、合計で4本以上というカーポートを見かけます。カーポートを新設する、または新しいものへと交換する場合、土地などの制約がないのなら、両支持タイプの方が絶対にお勧めです。
見た目からも想像できるように、両支持タイプの方が強風にも地震にも圧倒的に強いのです。これで鋼板の折板屋根なら最強と言えるでしょう。鋼板の折板屋根もフックボルトで固定されていますが、そのフックボルトは大きさも強度も全く違います。折板屋根は台形の連なるような折り曲げ加工がされているので、積雪100cmまで耐えられるものもあります。積雪100cmというと一般的な戸建て住宅の屋根の場合、雪下ろししないといけないレベルです。そのことからも相当な強度があることが分かります。木更津市の個人宅で見かけることはほとんどありませんが、雪国では普及が進んでいるそうです。積雪に強いことはもちろんのこと、強風にも強い両支持タイプの折板屋根のカーポート、建て替えたり、新設するなら、間違いなくお薦めです。
カーポートは火災保険の補償の対象である場合と対象外である場合がある!!
台風の強風による被災を補償してくれる火災保険、本当に頼もしい味方ですが、カーポートはその対象に入っているかを確かめておきましょう。意外に多いのがお家の建物のみ火災保険に加入しており、カーポートは加入していないというパターンです。お家の新築時にはカーポートがなく、後から設置したという方に多いようです。物置についても同様で、お家の敷地に物置を新設したからと言って、貴重品を保管するのでもなければ、火災保険についてのことはついつい忘れてしまうでしょう。今一度、保険会社に確認し、必要であるならば加入をご検討ください。

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