軒天を補修するならば、ケイカル板による増し張りや貼り替えがおススメです
更新日 : 2023年11月16日
更新日 : 2023年11月16日
築年数を経たお住まいの場合、軒天にベニヤが使われていることが多く、積層されていたベニヤが劣化で剥がれてきたり、軒天の一部に穴が開いているなんてことも見かけられます(-_-;)
そのままにしておくと、軒天の穴から野生動物が屋根の内部に入り込んでしまい、巣にされてしまうこともあります(>_<)
そういったことを避けるために、軒天の傷みを見つけたら、早めに補修してしまうことを心掛けましょう!
※このページは約6分程度で読了できます。
現在、軒天の補修を考えている方へ
一般的な戸建て住宅の場合、屋根の軒先は外壁から外側に突き出しています。
下から見上げた時、この外壁から外側に突き出した見える部分を軒天(軒天井・軒裏天井)と言います。
この軒天、その構造から直接、雨に当たることはないものの、雨樋から溢れた水が流れてきたり、破風に打ち付けた雨水が流れ来たりして、実は住宅の中でも大変、傷みやすいところなのです(-_-;)
比較的古いお家の場合、ベニヤが使われていることも多く、経年で積層の接着力が弱くなり、剥がれてくることがあります。
剥がれてくると繊維方向に細かく裂けてしまうため、縄暖簾のようになってしまうため、非常の見栄えが悪くなります(>_<)
積層されたベニヤが最後まで剥がれてしまうと、軒天には穴が開くことになります。
「穴が開いても雨が吹き込むこともないし、却って風通しが良くなるのから問題ないのでは」と呑気に考える人もいるかもしれませんが、大問題です!
その穴に強風が吹き込むと屋根が崩壊する可能性があります(>_<)
屋根は上からの荷重や力には大変強いですが、下からの力には非常に弱いのです。
それよりも問題なのが害獣や害鳥の巣にされてしまうことです(-_-;)
軒天の穴から入れるようになった小屋裏(天井裏)は害獣や害鳥にとって格好の住処です。
雨に濡れることもない、人のおかげで天敵も寄ってこないといいことづくめです。
害獣や害鳥に住みつかれた場合、その糞やし尿よる被害、ダニやカビも発生しますから、かなり厄介です。
アレルギーが深刻化することもあります(-_-;)
言うまでもなく、こういったことが起こる前に補修してしまうのが一番でしょう(^▽^)/
軒天の剥がれや穴あきは雨水が長年掛かり続けたことによる経年でも起こりますが、雨漏りした水が軒天に流れていくことによっても発生します。
ほとんどの場合、軒天の真上やその周辺から雨水が浸入していることが多いのですが、屋根を眺めて見ただけではそこが雨漏りの起点となっていることは分からないことが多いのです。
このような場合、軒天を補修してもすぐにまた剥がれてきてしまいます(>_<)
避けるためには屋根の専門業者や雨漏りに詳しい業者に軒天の補修を依頼した方がいいでしょう(^▽^)/
軒天の補修はケイカル板による増し張り(カバー工法)がおススメです
軒天のベニヤの剥がれがはじまったばかりだったり、軽度であれば、軒天の貼り替えではなく、増し張り(軒天カバー工法)を選択することもできます(^▽^)/
これまでの軒天のベニヤを剥がすことなく、その上にケイカル板を貼り付けると工法です。
解体の手間がかからない、廃材もほとんどでないことから費用を抑えることが可能です!
また、軒天がケイカル板になることによって、燃えにくくなったり、雨水に強くなったりするメリットがあります。
ケイカル板とは水酸化カルシウムと砂を混ぜ込み、補強のために繊維を組み合わせ板状にしたものです。
不燃建材であることから建物のさまざまな部分に使われています。
湿気や水分などによるサイズの変化がないことからキッチンなどの水回りに使われることが多い建材なんですね(^▽^)/
吸水性が高いため、軒天に使用する場合は塗装が必要になります。
これまでの軒天、ベニヤを撤去せず、その上からケイカル板を接着剤で貼り付け、落下しないよう廻り縁(破風や鼻隠しの軒天側に補強用の細い角材を取り付ける)で補強します。
貼り付けが終わりましたら、ケイカル板自体には防水性がないので、塗装によって防水性を付与します!
2階などの軒天は足場を必要とするため、他の屋根工事とまとめた方が足場代が節約できるのでお得です。
ほとんどの場合、軒天は破風や鼻隠しに溝を掘り、そこに嵌め込むという方法で取り付けられています。
貼り替えとなるとこの溝にぴったりの厚みの板を使用しなくてはなりません
ケイカル板はこの溝幅より厚いので下地を作成し、そこに取り付けることになります。
軒天の面積はそれほど大きくありませんが、結構な時間を要する作業となります。
新規に下地を作成してから取り付けるので、これまで以上に頑健な軒天となります(^^)v
近年、火災保険は火災だけじゃなく、台風などの強風や降雹による災害でお家が被害に遭った場合でも、補償してくれることが認知されてきました。
もちろん、軒天が台風などの強風で剥がされてしまった場合もその対象です!
お家が被害に遭われてしまった場合、まずは保険会社に連絡しましょう。
保険金の請求に必要な書類などについての案内が送られてきます。
保険金の請求に必要な書類が揃いましたら、保険会社に提出ししてください。
保険会社から送られてきた保険請求書の他、罹災証明書(自治体で発行してくれる罹災を証明してくれるもの)、被害状況がわかる写真や画像データ、業者が作成した復旧のためのお見積り書が必要になります。
お住まいの外回りの被災などは放置してしまうと、雨や風で傷んでいきます(-_-;)
いくら、しっかり養生してあったとしても心配ですよね。
軒天の傷みも同じです。野生動物は意外と周囲を注意深く観察しているものです(*_*)
お庭に果物などの実がなる木がある場合、「明日頃、収穫時かも」と思って一夜明けたら、鳥にほとんどが啄まれていたなんてことはよくあります。
それと同じで常日頃から「もっと住み心地がいいところしないかな」と探しているのでしょう。
軒天に穴が出来てしまったと思ったら、数日後には野鳥が我が物顔で出入りしていたなんてことはよくあります(>_<)
こういった二次被害を起こさないためにも早急に修理することが必要なのです。
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