トタン屋根の他、メッキ鋼板の種類とそのメンテナンス方法を屋根リフォーム専門スタッフが教えます
更新日 : 2024年04月24日
更新日 : 2024年04月24日
トタンは古くから建材として使われており、住宅の屋根や外壁、さらには倉庫やちょっとした自転車置き場の屋根など様々なところで見かけます。
今回はトタン屋根の特徴と併せて、メリット・デメリットを詳しくご紹介致します!
また、トタン以外の屋根材についてもご紹介致しますので、ぜひご覧ください。
トタン屋根とは
現在、金属屋根材の主流と言えば「ガルバリウム鋼板」ですが、一昔前に金属屋根材として広く使用されていたのが「トタン」です。
トタンは「亜鉛100%」のメッキが施された薄い鉄板を指します!
トタンは瓦やスレート(コロニアル)などと比較して軽量で、1/10程度の重量しかありません
軽量で施工が容易であり、比較的低いコストで生産可能な事から長年にわたり多くの国で利用されてきました。
さらに継ぎ目が瓦やスレートよりも少ないため、「勾配が緩い屋根」でも採用できるメリットがあります。
しかし、トタンは耐久性が低く錆に弱い特徴をもっていることから屋根材としての耐用年数は約15~20年程度しかありません。
その為、現在金属屋根材の主流となっているのは耐錆性・耐久性に優れる「ガルバリウム鋼板」となっています。
トタン屋根の葺き方
トタン屋根と一口にいっても葺き方には様々な種類があります。
・瓦棒葺き
瓦棒は縦葺き工法の一種で、屋根の頂上(棟)部分から軒先に向かって縦に設置していく工法です。木製の桟にトタンを被せて取り付けていきます。
・縦平葺き
見た目は瓦棒葺きに似ていますが、桟を使わずに「ハゼ」という部分を重ねて設置していきます。桟が木製の瓦棒は年数が経つと木が腐食してしまうのですが、縦平葺きは木材を使わないためその心配がありません。また、桟がないことで施工の自由度が高いためドーム型やアーチ状の屋根にすることも可能です。
・波板トタン
トタンを波状に加工した屋根材を使って葺きます。波状にすることで鉄板が薄くても強度を保つことができるようになっています。ホームセンターでも簡単に入手することができることからDIYにもよく使われるお馴染みの建材です。
・折板屋根トタン
名前の通り折り曲げて台形状に加工された屋根材の屋根です。とても強度が高いことから工場や体育館、商業施設などでも使われています。
トタン屋根の歴史と現状
トタン屋根の歴史は非常に長く日本においては「明治時代」から建築材料として広く普及しました。
さらに、戦後の高度経済成長期にはコスト面・施工性に優れる事から、日本全国で多くの住宅や公共建築に採用されることとなりました。
しかし、耐久性や錆に弱い特徴から、近年ではより高性能な金属素材である「ガルバリウム鋼板」に移り変わっています。
その為、トタン屋根を長期に渡ってご使用いただく為にも点検・メンテナンスは必要不可欠であり、著しく劣化が進行している場合にはガルバリウム鋼板への葺き替え・交換対応もオススメ致します!
トタン屋根のメリット・デメリット
▼トタン屋根のメリット
・軽量で施工がしやすい
・屋根自体が軽くなるため耐震性に優れている
・屋根材の継ぎ目が少ないため傾斜が緩い屋根でも雨漏りしにくい
・材料が安いため工事のコストを下げることがでいる
▼トタン屋根のデメリット
・薄い鉄板でできているため熱を通過しやすいので夏場部屋の温度上昇に繋がる
・雨音が響く場合がある
・比較的錆びに弱いため定期的な塗装が必要
実は上記のトタン屋根のデメリットを解消すべく、最近では様々な屋根材がでております。例えば熱を通しやすいことや雨音が響くといった問題に対して断熱材を内側に入れることで解消できます。また錆びやすい問題についてはガルバリウム鋼板を使うことで解消され、軽量なことや雨漏りしにくいといった美味しいとこ取りもできます。
他にも、遮熱・断熱効果の高い塗料もありますので、塗装によるメンテナンスをする場合は選択肢にすると良いでしょう。街の屋根やさんでは遮熱塗料のサーモアイシリーズをお勧めしています。
トタン屋根を長持ちさせるためのメンテナンス
それではトタン屋根に状況に応じて必要なメンテナンスをご紹介いたします。
◆錆びの発生
一番多い問題が錆びの発生です。トタン屋根はメンテナンスをしないと早ければ5年程度でダメになってしまうため定期的な塗装が必要です。
メッキ部分の亜鉛が錆びている状況であれば、錆びを落として塗装をすることで回復させることができます。しかしメッキ部分の内側である鋼板が錆びてしまうと強度も落ちるため場合によっては屋根材を交換しなければなりません。
◆雨漏り
雨漏りの原因は様々ですが、多いのが錆びによる穴あき、変形。台風などの強風によって外れてしまうケースもあります。
雨漏りが発生すると屋内を濡らして生活に支障がでるだけでなく、建物の躯体を腐らせ耐久性を低下させたりクロスや天井板などを汚してしまうなどの問題になるため出来るだけ早めに処置が必要です。工事をするまでに日数がかかる場合も多いので、雨漏りが発覚した場合は早急に応急処置を行います。
応急処置の内容は下記の通りです。
・穴あきなどはシーリングやテーピング(防水テープ)で塞ぐ
・雨漏りの範囲が大きい場合はブルーシートを設置
◆屋根材の破損、穴あきなど
屋根材の破損、穴あきなどの範囲が軽微であれば部分補修(シーリング・テーピング)も可能です。しかし、それはあくまでも状況に応じてで、今後も建物を長く使う上で一番良いのは屋根材自体を交換することでしょう。
トタン屋根は部分的に屋根材の交換も可能です。また、範囲が広い場合は屋根全体の葺き替え工事。もしくは既存の屋根の上に新しい屋根材を設置する屋根カバー工法をお勧めします。
屋根に使用される金属素材の種類
建物に使用される金属素材は主に、
・トタン
・ガルバリウム
・ブリキ
などが挙げられます。
それぞれの違いは以下の通りです。
・トタン
亜鉛でメッキした鋼板です。ブリキよりも耐用年数が長いですが、最近主流のガルバリウムと比較すると耐用年数が短く錆にも弱い特徴を持っています。
耐用年数は10年~15年ほどです。
・ガルバリウム
トタン、ブリキよりも耐用年数が長いため屋根材として現在主流となっています。
アルミニウム、ケイ素、亜鉛の合金で耐用年数は25~35年程です。
・ブリキ
ブリキは鋼板にすずでメッキしたものでトタン、ガルバリウムと比較して耐用年数が10年程度と一番短いです。
錆びに弱いことから建材の用途よりも缶詰やブリキ細工などに使われることが多いですが、実は昔の雨樋は主にブリキ製でした。
上記の通り、現在一般的に使用されている金属屋根材は「ガルバリウム鋼板」となっています!
トタンに代わる建材「ガルバリウム鋼板」
トタン屋根の寿命を延ばす為にメンテナンスを行う事も大切ですが、トタン自体は錆びに弱く耐久性も低い素材です。
その為、トタン屋根を新しい屋根材に葺き替えてしまう事も一つの方法です!
そこでおすすめなのが、「ガルバリウム鋼板」です。
ガルバリウム鋼板は亜鉛・アルミニウム・シリコンによるめっきが施された鋼板であり、耐久性・耐腐食性に優れています!
亜鉛100%のめっきしか施されてないトタンと比較して耐久性は3~6倍とも言われています。
この先も長く安心してお過ごしいただくためにも、この機会にガルバリウム鋼板を使用した葺き替え・カバー工事をご検討してみてはいかがでしょうか?
トタン屋根のガルバリウム鋼板屋根材を使用したリフォームもお任せください!
⇒N様よりご依頼頂いたガルバリウム鋼板屋根材を使用したトタン屋根のカバー工事例
今回は、トタン屋根の特徴からメンテナンス方法まで詳しくご紹介させて頂きました!
私達、街の屋根やさんはトタン屋根のガルバリウム鋼板屋根材を使用した屋根リフォームの施工実績も豊富にございます。
点検~お見積りの作成まで無料にて承っておりますので、現在トタン屋根をご使用されてガルバリウム鋼板屋根材への葺き替えをご検討されている方がおられましたらぜひお気軽にご相談下さい!
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