パラペット笠木とは?役割・劣化症状・雨漏り対策まで徹底解説
更新日 : 2025年10月12日
更新日 : 2025年10月12日
屋上やバルコニーの外周部で見かける「パラペット」。
このパラペットの頂部には「笠木」という部材が取り付けられています。
一見すると単なる飾りのようにも見えますが、実は建物を雨水から守る重要な役割を担っています。
この記事では、パラペット笠木の基本構造から、劣化症状、雨漏り対策、メンテナンス方法まで詳しく解説します。
「パラペット」と「笠木」ってどんなもの?
パラペットとは
パラペットとは、屋上やバルコニーなどの外周に立ち上げられた壁のことを指します。
建物の端から人が転落するのを防ぐ安全上の目的に加え、屋上の防水層を雨風から守る役割も持っています。
建築的には、外壁から立ち上げた「防水層を保護する壁」として機能しており、雨仕舞い(あまじまい)において非常に重要な部位です。
笠木とは
笠木(かさぎ)は、パラペットや手すりの上部に取り付ける仕上げ材のことです。
上から降りかかる雨水がパラペット内部へ侵入しないように覆う“フタ”のような役割を果たしています。
笠木の主な材質と特徴
笠木にはさまざまな素材が使用されます。
それぞれに特徴とメリット・デメリットがあるため、建物の用途や環境によって選択されます。
ガルバリウム鋼板製
近年もっとも一般的な笠木です。
軽量で錆びにくく、加工性も高いため、多くの住宅やビルで採用されています。
ただし、長年の使用で継ぎ目のシーリングが劣化すると、そこから雨水が侵入することがあります。
モルタル製
意匠性を重視した建物に用いられるタイプです。
見た目は美しい反面、ひび割れや目地の劣化による雨水侵入が起こりやすく、定期的な点検が欠かせません。
木製
温かみのある自然な風合いが魅力で、和風住宅や意匠性の高い建物に多く用いられます。
加工がしやすく、現場の寸法に合わせた調整が容易です。
ただし、雨や湿気に弱く、防腐処理や塗装を施さないと腐食・カビ・シロアリ被害のリスクがあります。
定期的なメンテナンスが必要で、防水塗装の劣化やひび割れを放置すると雨漏りにつながります。
笠木が劣化するとどうなる?
笠木の劣化は、見た目だけでなく建物全体に影響します。
放置すると内部に雨水が侵入し、外壁や躯体(くたい)を腐食させてしまう恐れがあります。
よく見られる劣化症状
-
シーリングのひび割れ・剥がれ
-
笠木の浮きやジョイント部のズレ
-
錆び・腐食・塗膜の剥離
-
パラペット内部の雨染みやカビ
特に継ぎ目(ジョイント部)の劣化は要注意です。
目地が開いていると、そこから雨水が入り込み、屋内への雨漏りにつながるケースもあります。
パラペット笠木からの雨漏りを防ぐポイント
パラペット笠木は、外壁や屋上防水と密接に関係しているため、雨仕舞いの不具合があるとすぐにトラブルが起きます。
以下のポイントを押さえることで、雨漏りを未然に防ぐことができます。
シーリングを定期的にチェック
継ぎ目や端部のシーリングは5〜10年程度で劣化します。
亀裂や隙間が見られたら早めに打ち替えを行いましょう。
ジョイント部の納まりを確認
笠木の重なり部分に隙間があると、風雨の際に水が入り込みやすくなります。
ビスの緩みや浮きを点検し、必要に応じて補強を行うことが大切です。
防水層との取り合いをチェック
屋上の防水層がパラペットに正しく立ち上げられているか、また笠木との接合部が劣化していないかも重要です。
修理・交換方法とメンテナンスの目安
笠木の補修方法は、劣化の程度によって異なります。
軽度の劣化:シーリング補修
継ぎ目のひび割れや隙間が原因であれば、シーリング打ち替えで対応可能です。
ただし、同じ部分が何度も劣化する場合は、下地の損傷が進んでいる可能性があります。
中程度以上の劣化:笠木交換・カバー工法
錆びや浮き、変形が見られる場合は、笠木自体を交換または新しい板金でカバーするのが効果的です。
既存を撤去せずに覆うカバー工法なら、工期短縮・コスト削減も期待できます。
点検・メンテナンスの目安
5年に一度は外観点検、10年程度を目安にシーリングや塗装を見直すのが理想です。
劣化を放置すると雨漏り修繕費が高額になるため、早めの対応が結果的に建物の寿命を延ばすことにつながります。
まとめ:笠木の点検で建物の寿命を延ばす
パラペット笠木は、建物の美観を整えるだけでなく、雨水の侵入を防ぐ「防水の最前線」です。
たとえ小さなひび割れでも、放置すれば内部に水が入り、外壁や屋上防水にまで被害が広がるおそれがあります。
定期点検と早めの補修を心がけることで、建物を長く快適に保つことができます。
気になる症状がある場合は、屋根・外壁の専門業者に相談し、現地調査を依頼することをおすすめします。

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