セメント瓦の屋根葺き替え工事の必要性やメリット、補助金活用などのポイントを解説

　セメント瓦葺きの屋根は街中でもまだまだ見かける種類の屋根材となっております。

　一時期は人気が高く広まっていたセメント瓦ですが、実は現在ではほとんど廃盤となっており、メンテナンスには注意が必要となっています(-_-；

　そこで今回の記事では、セメント瓦のリフォームに最適な葺き替え工事のメリットや、その他メンテナンスでの注意点などお役立情報をお伝えしたいと思います！

セメント瓦の特徴

　セメント瓦はセメントを主成分とする屋根材で、「厚型スレート瓦」とも呼ばれます。

　反対に、広く普及している化粧スレート（コロニアル）については薄型スレート瓦に分類されます(^▽^)/

　セメント瓦の大きな特徴はその形状にあり、薄型スレート瓦のような平べったい形ではなく、和瓦や洋瓦のような形に成型されています。

　ただ、形が同じである陶器瓦のように粘土を焼成するのではなく、セメントを型に流し込んで成形されるため、成分としてはスレート屋根にかなり近いです(*^^)v

　また、セメントに砂利を混ぜたコンクリート製のモニエル瓦も、セメント瓦と同列に扱われることが多いですね。

◆セメント瓦の現在

　瓦屋根の雰囲気を持ちつつ和瓦よりも安価で施工できたことから、かつては多くの住宅で採用されていましたが、現在ではほとんどが廃盤となり、新規に入手することが難しい状況となっています。

　そのため、新しいセメント瓦への差し替えメンテナンスは難しくなっています。

　とはいえ、まだまだセメント瓦が使用されている住宅も多く、お住いの方はメンテナンスやリフォームの情報を知っておく必要がありますので、この後に詳しくご説明していきます(^▽^)/

セメント瓦のメンテナンス方法

　セメント瓦のメンテナンスは定期的な補修と屋根塗装がメインとなっています。

　セメント瓦は素材自体に吸水性があるため、表面の塗膜が劣化すると雨水を吸収しやすくなり、これが凍結や膨張による屋根材の劣化・傷みの原因となります(-_-；

　したがって、セメント瓦の塗膜が剥がれたり色褪せたりしている場合には、早めに再塗装を行う必要がありました。

　ただ、現在では塗装はあまりおすすめできない工事となっています。

　理由として、セメント瓦を屋根に使用してるお住いのほとんどは30年以上が経過しており、塗装を行ったとしても屋根材の寿命が来ているためあまり長持ちさせられない可能性が高いためです。

　また、セメント瓦屋根は和瓦と同様に棟部分の漆喰にも定期的なメンテナンスを行わなければ、棟瓦のズレや雨漏りの原因となったしましますので注意が必要です。

セメント瓦の人気が落ちていった要因

　先ほど少しだけ触れたセメント瓦の廃盤についてですが、実はこのメンテナンスのポイントが多いことが要因の一つとして挙げられます(-_-；

　同じセメントを主材料としているスレート屋根も塗装が基本的なメンテナンスですが、セメント瓦はそれに加えて漆喰の詰め直しや棟取り直し工事なども含まれてくるため、コストが掛かりやすいのです。

　また、和瓦よりは軽量であるものの、セメント瓦は建築基準法として重い屋根として分類されており、耐震性は金属屋根やアスファルトシングル屋根に比べるとかなり低いとされます。

　そのため、セメント瓦の人気は徐々に落ちていき、製造元も市場から撤退したりといった事情があったのです。

　セメント瓦は既に廃盤となっているため、破損した瓦の交換が難しい場合もあります。そのため、瓦の状態が悪化している場合は、葺き替えを検討していただければと思います！

セメント瓦の葺き替え工事について

　葺き替え工事は、既存の屋根を撤去し、新しい屋根材を施工するリフォームの1種です(^▽^)/

　セメント瓦屋根で行う際には、かなり軽量で耐震性に優れたガルバリウム鋼板などの金属屋根材への変更がオススメされます。

　屋根が軽量化することで建物の耐震性能が向上し、地震や台風による被害を軽減できる可能性が高まるのです。

　ただし、カバー工法と比較して葺き替え工事は高額で大規模な工事となるため、費用や工期については事前にしっかりと確認することが大切です。

　特に大きな金額がかかる屋根のリフォームにおいては信頼できる業者への依頼が最重要です！

　相見積もりでの比較や、リフォーム会社のHPで過去の実績が豊富であるか、お客様の声もしっかりもらえているかなどを確認してみると、失敗のない業者選びの可能性が高まります(*^^)v

屋根の軽量化には補助金が出る地域もあります

　屋根の軽量化を目的としたリフォームには、自治体によっては補助金が支給される場合があります。

　特に、耐震性能の向上を目的とした工事に対しては、補助金制度が設けられていることが多いです。

　制度を利用することで、工事費用の一部を補助金で賄うことができますので、経済的な負担を軽減することが可能になります(^▽^)/

　補助金の申請には、工事内容や施工業者の選定など、一定の条件を満たす必要があります。
　具体的な条件や申請手続きについては、各自治体のホームページや窓口で確認することが推奨されます。

　また、補助金制度は地域によって異なるため、事前に情報を収集し、適切な手続きを行うことが重要です！

市川市新田で和形のセメント瓦屋根の葺き替え工事のご相談

　それではここからは、実際にセメント瓦屋根の今後のメンテナンスとして屋根リフォームを検討していたお客様から調査のご依頼を頂いた事例についてご紹介したいと思います！

　市川市新田で屋根葺き替え工事についてご相談を頂きました。

　使用している屋根材は和形のセメント瓦になります。

　年数的にも30年以上経過しているお宅で、タイミング的にも全面的な改修工事をご検討される頃合いと言えます。

屋根点検調査

　こちらが無料点検調査において確認させて頂いた現状の屋根状況となります。

　やはり陶器製の瓦とは異なり、年数の経過と共に表面劣化を来たす様になるのがこのセメント瓦の特徴となります。

　更に漆喰部分については陶器瓦同様にお手入れが必要となる事は言うまでも有りません。

　その観点からは、最低限のお手入れとして屋根塗装、加えて漆喰部分のメンテナンスも必要と言えます。

汚れやコケの付着が見られる屋根表面

　ただし、そのメンテナンス方法は一時的な対策と言う事になり、また年数の経過と共に同様のお手入れが必要となる事から、お客様の意向としてはこの先極力手が掛からない方法として、屋根葺き替え工事の方を考えていきたいとのお考えでした。

屋根表面の状態

　セメント瓦屋根の塗装メンテナンスと葺き替えメンテナンスのどちらが良いかについて考える際には、まず屋根の状態や年数、将来の計画などを考慮する必要があります。

　セメント瓦屋根の場合、塗装メンテナンスは一定期間ごとに行う必要がありますが、葺き替えメンテナンスはより長期的な解決策となります。

　塗装メンテナンスは比較的手軽に行える方法であり、外観を美しく保つことができます。

　しかし、定期的な塗装が必要であり、コストもかかることが考えられます。

　一方、葺き替えメンテナンスは初期投資は大きいですが、長い目で見るとコストが安くなる可能性が高いと言われています。

　葺き替えメンテナンスを選択することで、将来的な安心を考えることができます。

　また、金属屋根など軽量な材料を選択することで耐久性やメンテナンスの手間を軽減することができます。

　そのため、セメント瓦屋根の場合、葺き替えメンテナンスを検討することが良い選択であると言えます。

　ただし、具体的な状況や予算、お住まいの計画などによって最適な選択肢は異なる場合があります。

　そこは専門家と相談しながら、自身の状況に合った最適なメンテナンス方法を選択することが重要です。

今回は屋根葺き替え工事のご提案を致します

　以上の事からもお客様もその辺りについてのご理解をされておりましたので、屋根葺き替え工事一択でご提案させて頂く事となりました。
　私たち街の屋根やさんでは、屋根調査から現在の状況、屋根材の特性等を勘案し、そして何よりもお客様の意向に沿ったご提案をさせて頂き取り組ませて頂いております。

　皆様もどうぞお気軽にお声掛け、ご相談頂ければ幸いです。