軒天とは?劣化状態とメンテナンス方法をご紹介
更新日 : 2021年08月12日
更新日 : 2021年08月12日
皆様の大切なお住まいには、各部位に名称がつけられています。
ケラバ、鼻隠し、破風など、あげればキリがない程、お家の部位はたくさん存在し、名称もそれぞれ異なります。
では皆様は、『軒天』とはお家のどこの部位なのかご存知でしょうか?
この記事では、軒天についてと、軒天の劣化状態やメンテンス方法をご紹介してまいります。
軒天とは?
軒天とはお家のどの部位に存在するのかご存知でしょうか?
軒天とは、お家の外壁から外側に伸びている屋根部分の裏側のことを指します。
お家の外壁から外側に伸びている屋根部分は『軒』と呼ばれており、軒の天井であることから『軒天』という名称をつけられたそうです。
また、ベランダ下の裏側部分のことも軒天と呼びます。
お家の付帯部である鼻隠しや破風等と同様、軒天も付帯部の一つで、外壁塗装工事などを行う際には一緒に塗装することが多い部位です。
軒天は、屋根の構造材である垂木や野地板を隠してお家の美観を向上してくれる役割や、万が一火事になった際に延焼を防止してくれる役割を担っています。
他にも、換気口を設置することで屋根裏の換気もしてくれる役割もあります。
そんな役割を担っている軒天は、屋根の裏側で日が当たりにくい部位のため、湿気が溜まりやすかったり苔や藻の発生もしやすい部位です。
屋根の裏側なので意外とご自身で確認することも少なく、気づいたら汚れの付着や苔、藻が発生していた、なんてことも珍しくはありません。
また、台風等の強風や雨風で軒天が破損してしまうこともあります。最悪の場合、軒天の張り替え工事が必要になることもあります。
皆様も一度、お家の軒天をご覧になってみてください。実は、もう既に補修が必要になっている状態かもしれません。
では、軒天の劣化状態やメンテナンス方法は一体何でしょうか?
軒天の劣化状態とメンテナンス方法
それでは、軒天の劣化状態とそれに応じたメンテナンス方法をご紹介してまいります。
軒天にシミがある
軒天から雨漏りが発生している場合、シミができることがあります。
これは、軒天に水分が溜まると発生するものです。軒天にシミがある場合は、軒天材の交換が必要になります。
また、軒天からの雨漏りは、ベランダの下の軒天からも発生することが多いです。
ベランダ下の軒天の雨漏りは、ベランダの床下に水分が浸入している場合があります。
その場合には、ベランダの防水工事が必要になります。
軒天の塗膜の剥がれ
軒天が塗装されている場合は外壁と同様、軒天の塗膜も年月が経てば劣化し、チョーキング現象が発生したり防水機能も失われていきます。
塗膜が劣化したまま放置していると、苔や藻の発生に繋がったり、塗膜が剥がれ表面がボロボロになってしまうこともあります。
軒天の表面がボロボロの場合には、軒天の塗膜が剥がれてしまっているため塗装を行いましょう。
苔や藻、カビが発生している
軒天は屋根の裏側やベランダ下部分に存在するため、直接日が当たることはほとんどなく、その分湿気や水分も溜まりやすくなっています。
そのため、外壁も日が当たりにくい面は苔や藻、カビ等が発生しやすいのと同じく、軒天も苔や藻、カビが発生しやすい部位です。
苔や藻、カビが発生している場合、洗浄し塗装で補修を行える場合もありますが、深刻化している場合には軒天材自体の交換も必要になってしまいます。
症状が軽度のうちに専門の業者に一度点検を依頼すると良いでしょう。
私達、街の屋根やさんでは、無料で点検も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
軒天材の剥がれ
軒天の劣化状態が深刻化している場合には、最悪軒天材自体がささくれのように剥がれてしまう場合があります。
特に木材の軒天によくみられる症状で、軒天材が剥がれてしまった場合にはもちろん軒天材自体の交換が必要になります。
軒天材が剥がれてしまうと穴が開いてしまうこともあります。
軒天に穴が開いている場合、穴から鳥が入り巣を作るなどの鳥獣被害にあうことも珍しくはありません。
鳥の巣の撤去は、巣に卵があったりヒナが住んでいる場合には鳥獣保護法により巣の撤去は禁止されています。
軒天に穴が開き、鳥が住んでしまう前にも、軒天が劣化していたら補修や対策をしなければなりません。
軒天の雨染みは注意が必要です
雨が当たりにくい軒天に雨染みができている場合は、軒天以外の場所で不具合が発生している可能性が高いため注意が必要です。軒天に雨染みができる原因をいくつかご紹介いたします。
屋根の不具合
屋根材や棟に不具合が発生していたり、屋根材の下にある防水の役割を持つルーフィングシートが劣化している可能性があります。屋根から雨が入り込み、軒天まで流れ、雨染みになってしまうのです。軒天の補修を行なっても根本的な解決にはならないので、屋根の補修も必要です。
雨樋の不具合
雨樋の詰まりや不具合によって雨が正常に流されないと、雨樋から水が溢れて軒天に伝ってしまうことがあります。軒天の雨樋に近い部分に染みができていたら、雨樋から水が溢れてしまっているかもしれません。屋根と同様に、軒天だけでなく雨樋のメンテナンスも必要です。
台風
台風のような強い雨風の時に、破風や鼻隠しに当たった雨が軒天へ回ってしまったり、雨が直接軒天へ当たることがあります。
軒天の種類
【木材系】
・合板ベニヤ板
木材の軒天材です。現在はあまり使用されることはありませんが、かつては合板の軒天が主流でした。風合いを出すために、合板に木目調のシートをかぶせたものを化粧合板と呼びます。合板の軒天は安価ではありますが、耐火性や防水性が低く劣化しやすいのがデメリットです。
【不燃系】
・ケイカル板
ケイカル板は、現在最も使用されている軒天材です。少し前まではアスベストが含まれていましたが、現在は含まれていないのでご安心ください。ケイカル板の軒天材には小さな穴がたくさん開いているものがあり、これを「有孔ボード」と呼びます。穴が空いていることで屋根裏に篭った湿気を外へ排出することができ、屋根裏の劣化や雨漏りを防ぎます。
・フレキシブルボード
耐水性や防カビ性に優れているのが特徴です。しかしセメントを使用しているため、重量がありケイカル板の2倍とも言われています。そのためフレキシブルボードの使用を考えている方は、下地の状態や強度を確認することが必要です。
・金属板
金属屋根としてよく使用されるガルバリウム鋼板を使用した軒天材です。金属屋根同様、軽量なことが利点です。木目調がプリントされたものもありますのでお住まいに合わせることができます。一方で、耐久性、耐火性に優れているので値段は高いです。
軒天のまとめ
軒天とは、お家の外壁から外側に伸びている屋根部分の裏側のことを指し、お家の美観の向上や、延焼防止、屋根裏の換気など様々な役割があります。
軒天は屋根の裏側やベランダの裏側に存在するため、水分や湿気が溜まりやすい部位でもあります。
劣化状態が進めばそれに応じたメンテナンスも必要になってきます。
劣化状態が深刻化すれば、軒天材自体の交換も必要になり、その分費用も掛かります。
深刻化する前に専門の業者に点検を依頼し見てもらった方が良いでしょう。
私達、街の屋根やさんでは、屋根工事とあわせ軒天や破風・鼻隠し・ケラバの補修も行っております。
何かお困りのことがございましたら、何でもご相談ください。
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