他県から千葉県に引っ越してきた方がまず驚くのがその風の強さだそうです。風が強いとなると、その被害も屋根に及びやすく、台風などの後には棟板金などが「外れかけている」、「飛散してしまった」というご相談をよく受けます。屋根を構成する部材はいろいろとあるのになぜ棟板金がこれほどまでに被害を受けるのでしょうか。
まず、棟板金は屋根の頂点や角にあり、常日頃から風当たりが強いという点が挙げられます。普段から要点検な部分なのです。次に構造的な問題が挙げられます。棟板金をよく観察してみてください。どの屋根に設置されているものでも結構な長さがありますよね。途中で継ぎ目がない方が雨水の浸入する可能性がある箇所を少なくできるので有利なのですが、実はこういった構造も被害を受けやすくなる原因なのです。
棟板金の釘が緩むと余計に風を受けやすくなります。長さが短いものよりも長いものの方が風を受ける面積が大きいのは当然で、強風の影響をもろに受けるようになります。結果、固定している釘にちょっとでも緩みがあると、屋根から棟板金が剥がれてしまうといったことが起こりえるのです。短くして分割すれば解決できるのですが、逆に今度は雨水の浸入する可能性がある場所が増えるので、そういったことはできません。どちらのリスクを取るかという問題なのですが、平均すると雨は3日に1回降りますし、棟板金が飛散することは10年に1回程度でしょう。雨の方に重点を置かざる得ないのです。
同様に一部が緩んでしまうと受ける影響が大きいものに瓦棒や立平葺きの金属屋根材、ベランダ・バルコニー、カーポートの樹脂製の屋根材などが挙げられます。お家にこういった屋根材が使われている方は強風がの季節の前に点検を受けて起きましょう。街の屋根やさんでは無料で点検を承っております。