南関東に住んでいると、冬に雪深い地方の映像を見ているとちょっと憧れてしまうこともありますが、雪国の生活は大変です。2023年の2月10日、関東平野部でも積雪がありましたが関東地方の都市部は少しでも積雪すれば、その機能を停止してしまうことがほとんどです。さらに、私たち屋根工事の専門業者からの視点としては、屋根に重量が加わると屋根や住宅の負担になったり、耐震性が低下するということも不安要素として挙げられます。ここで気になる疑問なのですが、積雪ってどのくらいの重さがあるのでしょうか。
水の重さは1ℓで1kg、1㎥で1000kgです。雪の重さはこれよりも軽くなりますが、雪質によっても変化します。
新雪…1㎥で50~150kg
こしまり雪(降り積もってやや固まった雪)…1㎥で150~250kg
しまり雪(自重で固くしまった雪)…1㎥で250~500kg
ざらめ雪…300~500kg
仮に屋根に1m積もったら、これだけの負担になるのです。500kgといったらガルバリウム鋼板の金属屋根全体(約100㎡)とほぼ同じ重さです。
重いと言われている瓦屋根でも1㎡は約60kgしかありません。この上に雪が積もったら、さぞ大変だと思われますが、実は積雪地帯とそれ以外の地域では建築基準が違います。しっかりと雪の重みに耐えられるようになっているのです。ちなみに積雪地帯では屋根に50cm積もると要注意、90cm積もると危険とされています。屋根の上に1㎡あたり250kgの重量物が載っても耐えられるようになっているのです。もし、積雪の最中に大きな地震が起こったら? そうしたことも考えて雪下ろしは実行されているようです。