夏の暑さ対策におすすめ、屋根断熱材をご紹介します
更新日 : 2021年08月24日
更新日 : 2021年08月24日
夏は自宅の2階の部屋が暑くなって過ごしにくいし、電気代もかかってしまうので困ると思われている方は多いのではないでしょうか。夏の時期に2階の室内が暑くなるのは屋根から伝わる熱が主な原因とされますが、なにか解決方法はないのかと考える方もいらっしゃるかと思います。
2階の室内の厚さを改善させる方法として、屋根の断熱材、または通気層を確保し通気効果を高める手段があります。
本日は屋根断熱材についてご紹介をしていきたいと思います。
こちらの記事はおおよそ5分で読むことができます。
断熱材と通気層で暑さ改善
屋根は外壁よりも日射量が多いです。そのため、屋根はお住いの中でも劣化が進みやすい箇所と言われているのです。
上記でもご説明したように、2階の室内の温度を下げる方法として、屋根断熱材のご紹介をいたしました。
実は、省エネルギー法とよばれる法律があり、建物で使用する断熱材の素材や厚みの基準値がこの法で定められているのです。ちなみに屋根で求められる断熱材の厚みは外壁の1.5倍以上とされており、省エネルギー法が改正されるたびにその基準値は変更されているのです。今の省エネルギー法は平成25年に改正されたものです。平成25年前に基準とされた数値と現在の基準値とでは断熱材の厚みが倍違います。そのため、2階の暑さ対策が不十分であるお住いがまだ多くあるのです。
屋根断熱材について
断熱効果を高めるには断熱材の厚みを増やすこと。そのためには屋根裏から今ある断熱材の上に断熱材を重ねて増やせば解決するのではと思われるかもしれませんが、実際は室内から断熱材を増やすことができない構造になっているお住いや、室内から断熱材を増やしても十分な効果を期待できない場合があるのです。
そのような場合は屋根の葺き替えるリフォーム工事のタイミングに合わせて断熱材を増やす工事を行うことがおすすめです。
通気について
最近のコロニアルやアスファルトシングル等の屋根材は空気層を形成していません。
さらに最近では屋根裏スペースを作らず2階の天井をできるだけ高くする構造が好まれがちです。
通気層の確保として、代表的な工法が「二重野地板工法」があります。「屋根通気工法」のひとつで「二重垂木工法」ともよばれています。二重野地板工法で有名なのが、「熱シャット工法」です、これを導入するだけで屋根裏の温度が10度以上下がると言われています。
断熱材の種類
屋根に使用する断熱材には以下の4つの種類があります。
・無機繊維
無機物を繊維状にした断熱材で、「グラスウール」や「ロックウール」などがあります。
メリットには防火性や防音性が高く、価格が安価であること。デメリットには、少量のホルムアルデヒドなどの有毒物質が含まれていることです。そのため、敏感な体質の方だとシックハウス症候群を引き起こす恐れがあります。しかし、アレルギーの心配がないという方にはコストパフォーマンスに優れた断熱材になります。
・天然繊維
有機物を利用した断熱材で、羊毛繊維の「羊毛断熱材」や「セルロースファイバー」があります。
メリットには、先ほどの無機繊維と異なり有害物質を含まないことと、防音や吸湿性に優れていることです。デメリットは価格が高く、防虫効果が低いことです。しかし、アレルギー症状が心配で無機繊維を使用するのは不安という方にはお勧めの断熱材です。
・発泡プラスチック
プラスチックを発砲させることで気泡を作りだした断熱材で、「硬質ウレタンフォーム」などがあります。
メリットには湿気に強く、薄くて軽いため、効率的な断熱が可能となることです。デメリットには、無機繊維よりも価格が少し高くなることです。
・断熱塗料
断熱効果を持った塗料で「ガイナ」などがあります。
メリットには、上記でもご紹介した断熱材とは異なり屋根の補修も同時に行えることです。デメリットには、他の断熱材よりも効果が低く、価格が高いことです。
断熱材がついた屋根材
通常、屋根断熱材は屋根材の下に敷かれていますが、屋根材と断熱材が一緒になった屋根材が登場しており、人気があります。特に有名なのが「スーパーガルテクト」と「横暖ルーフ」です。スーパーガルテクトと横暖ルーフはどちらも軽量な金属屋根で軽量なので葺き替え工事だけでなくカバー工法でもお選びいただけます。
・スーパーガルテクト
アイジー工業のスーパーガルテクトは、耐食性、遮音性、耐震性に優れた屋根材です。屋根材に断熱材が含まれており、さらに屋根材表面には遮熱性塗料が使われているため室内の温度上昇を抑えます。通常のスレートに比べて屋根の表面温度はマイナス10℃という試験結果もあります。
・横暖ルーフ
ニチハ株式会社から販売されている横暖ルーフも、スーパーガルテクトと同じガルバリウム鋼板を使用した屋根材です。遮熱性のある屋根材の下に断熱材の硬質ウレタンフォーム、さらにその下にアルミラミネート加工紙が熱を反射します。また、表面は錆に強く耐久性にも優れています。
上記でご紹介した、屋根材と一体化した断熱材の厚みはだいたい1cm〜1.5cmほどです。そのため屋根材だけでは十分な断熱効果は期待できません。屋根断熱材や天井断熱材、小屋裏換気などとうまく組み合わせることでお住まいの温度上昇を抑えることができます。
屋根断熱と天井断熱の違い
屋根断熱の他に天井断熱というものもあります。
屋根断熱は屋根に断熱材を取り付けますが、天井断熱は天井に断熱材を取り付けるのですが、屋根断熱よりも天井断熱の方が一般的です。
・天井断熱のメリット
まず断熱材の暑さに制限がないので、断熱性を高めたい場合には屋根よりも天井断熱の方が効果が期待できます。また、断熱材を取り付ける範囲が屋根よりも狭いので取り付け時のコストを抑えることもできます。
・天井断熱のデメリット
天井の断熱材を取り付けるので、屋根裏を使用することができません。屋根裏を使いたい場合には屋根断熱を選択しましょう。また、屋根裏はお住まいにとって大切な役割を持つ部分がたくさんあるので、施工の際は業者の高い技術が求められます。業者選びは慎重に行うことをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか、本日は2階の室内の温度を下げる解決案、屋根断熱材をご紹介いたしました。
2階の室内の温度を下げる方法として、遮熱塗料をお勧めされることも多いかと思いますが、一番の解決策は断熱材の厚さを増やすこと、また十分な通気を確保し通気効果を高めることなのです。
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