桟木(さんぎ)とは?お住いの建築部材についてご紹介いたします
更新日 : 2023年11月12日
更新日 : 2023年11月12日
こちらの記事は、建築部材「桟木」についてご紹介しています。
約5分で読むことができます!
本日は、屋根に使用されている建築部材、桟木についてや、そのほかの建築部材についてご紹介していきたいと思います。
桟木とは何か
桟木の種類
屋根の横方向に設置されているものが瓦桟木「かわらさんぎ」になります。一方で屋根の軒、棟方向に設置されているのが縦桟木となります。
瓦桟木は高さ15㎜以上、幅21㎜以上と規定されていますが、一般的には高さ15㎜、幅30㎜のものが多く使用されているそうです。
ちなみに、高耐久仕様では高さ18㎜、幅45㎜の断面積が割り増しされたものもあります。
縦桟木は瓦から侵入した水を排水するための役割を担っています!
・防腐処理済み瓦桟木
こちらは、その名前の通り防腐処理された瓦桟木になります。
・合成樹脂瓦桟木
上記で桟木は木材が一般的とご紹介いたしましたが、合成樹脂瓦桟木は木材ではなく合成樹脂製のものを使用しています。
水抜きの使用方法について
水抜き方法には2種類あります。
1つ目は、瓦桟木を浮かせて排水経路を確保する方式です。
縦桟木を入れることで瓦桟木を浮かせることで、防水シートの上を水が軒先まで流れていきます。
2つ目は、水抜き加工により排水経路を確保する方式です。
瓦桟木の裏面に水抜きのえぐり加工がされているのです。
合成樹脂桟木もこの水抜き加工をされていることが多いですね(^▽^)/
桟木の施工方法
瓦だけでは雨水を防ぎきれません(-_-;)
瓦で防ぎきれなかった雨水は瓦を設置している桟木、さらにその下の防水紙まで到達します。
その雨水を上手く排出させるために、桟木の設置方法は様々です。
普段なかなか目にかからない桟木ですが、瓦屋根のお家にお住まいの方や瓦屋根を検討している方は知っておくと役に立ちます。上記の水抜き方法をもう少し詳しくご紹介します。
・流し桟工法
瓦桟木の下に桟木を入れ水が流れるスペースを作る方法です。
スペースがあることで雨水がスムーズに流れる仕組みです。
このスペースを作るために組み込まれる桟木は流し桟と呼ばれます。
・水抜き加工付き瓦桟木工法
先ほどご紹介した水抜き加工がされた桟木を使用する工法です。
桟木は横方向に設置されるため、瓦で防ぎきれなかった雨水が桟木によって溜まってしまうことから水抜き加工がされた桟木が作られました。
・通気下地屋根工法
流し桟工法のように瓦桟木の下に桟木を入れる工法です。
通常瓦桟木を設置する際、防水紙に釘やビスで固定します。その時に防水紙が傷むのを防ぐために、通気流し桟木を入れて、その上に瓦桟木を固定します。
ビスや釘を打つために、高さ9㎜以上の木材を使用します。名前の通り、通気をよくするための工法ですね(^_-)-☆
屋根の構造と屋根に関する用語を紹介
しかし、屋根工事について屋根業者に相談してみると、専門用語が多くて理解できなかったと感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、本日は屋根の構造と屋根の用語について一緒にご紹介したいと思います。・小屋組
屋根の構造のことを小屋組と言います。小屋の中を小屋裏と言い、一般的には屋根裏や天井裏とも言われています。
小屋裏の中には小屋束が立てられておりその上には母屋と呼ばれている木材が水平に取り付けられています。一番外側の母屋を軒桁と言い、てっぺんの母屋を棟木と言います。
・屋根の下地
母屋の上には垂木と呼ばれている木の棒を取り付け、垂木の上には野地板と呼ばれている板を張っていきます。
その上に下葺き材と呼ばれている防水シートを張ります。
基本的には屋根の下地は垂木、野地板、下葺き材の3つになります。
・屋根の仕上げ
下葺き材の上には屋根の仕上げ材、屋根材を張ります。
陶器瓦では先ほど上記でもご説明したように、瓦を引っかける瓦桟(かわらざん)桟木を取り付けてから屋根葺き工事を行っていきます。
また、雨水がお住いの内部に浸入しないように防水処置を行うことを雨仕舞と言います。
雨仕舞い部分には水切り板金とよばれる板金が用いられています。
水切り板金などを使って、雨水を排出させることを指します。
通常は屋根や外壁で雨水を防ぐ部位には水切り板金が取り付けられています。
屋根では棟板金、谷樋板金、軒先板金、雨押え板金、天窓板金などがあります。
この板金が正しく取り付けられていないと、お住い内部に雨水が浸入する可能性もありますので気を付けましょう(^▽^)/
・勾配
屋根の傾斜になります。傾きが緩い勾配を緩勾配、傾きが急な勾配を急勾配といいます。
勾配は1~10の寸単位で表しており、10寸勾配は直角になります。一般的なお住いでは3寸から5寸勾配が多く採用されています。
ちなみに、6寸以上ある屋根は工事の際に屋根にも足場を組み立てる必要があります。
屋根の先端部分のことで、外壁から軒先までの長さを軒の出と言われております。・棟
屋根のてっぺんを指します。
瓦屋根では瓦が用いられていますが、金属屋根やコロニアルでは棟板金と呼ばれている金属製の板金が使用されています。
・庇
小庇や霧よけともよばれています。
出窓などの開口部などに外壁に取り付けられている小さな屋根のことです。
玄関先の庇は玄関ポーチとも呼ばれていることが多いですね!
お時間のある方はぜひこちらの「知っておきたいお住まいの各部位の名前」も参考にしてみてはいかがでしょうか(^^)v
まとめ
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