【街の屋根やさんの豆知識】屋根の構造を知ってメンテナンスに役立てよう!
更新日 : 2024年09月18日
更新日 : 2024年09月18日
家を守る要、屋根の構造を知る
私たちの生活を守る家。その中でも最も重要な役割を果たすのが屋根です。
雨や雪、強い日差し、風から私たちを守ってくれる屋根は、実は複雑な構造と緻密な設計によって支えられています。
しかし、屋根の内部がどうなっているか、その構造について理解されている方は少なく、「屋根=屋根材」という風に思っている方もいらっしゃいます。
屋根の構造を知り、メンテナンスが必要な部位がどれだけあるかを理解することは、健全な屋根を維持していく上で必ず役に立ちます。
こちらのページでは、普段目にすることができない屋根の内部構造について解説していきます(^_^)/
屋根の骨組み:垂木
垂木は、屋根の骨組みになる木材のことです。
棟(棟木)から軒先へ、屋根の斜面に沿って一定間隔(45.5cm)で設置される部材で、屋根面に設置される野地板や防水紙、屋根材を支える重要な役割を担っています。
劣化症状
屋根の根幹ともいえる垂木ですが、雨漏りが原因で腐食してしまったり、積雪など過度な荷重がかかることによって割れてしまったりします。
垂木に不具合が起きると、最悪の場合には屋根が陥没してしまうこともあるので要注意です。
メンテナンス
垂木をメンテナンスするには、上に載っている野地板や屋根材を全て剥がさなくてはなりません。
そのため、メンテナンスしたくてもなかなか手が出しにくい部位です。
野地板や防水紙、屋根材に問題が無くても垂木が傷んでしまえば葺き替え(葺き直し)工事が必要なのでとてもコストがかかります。
屋根面の支え:野地板
野地板は、垂木の上に敷かれる板材で、構造用合板や杉のバラ板が用いられます。
屋根材を釘やビスなどで固定するための下地の役割があります。
劣化症状
よくある劣化症状は、雨漏りが原因の腐食です。
垂木と同じく、劣化が進むと屋根が陥没する原因になってしまいます。
メンテナンス
野地板と同じく屋根材を剥がさないとメンテナンスできないため、できるだけ健全に維持したい部位です。
逆に屋根葺き替え工事など、屋根材を剥がす工事を行う際は、滅多にない機会ですので併せてメンテナンスを行いましょう。
屋根の防波堤:防水紙
防水紙(ルーフィング)は、野地板の上に敷かれる防水性能を持ったシート状の部材です。
雨水を防いでいるのは屋根材だと思っている方もいらっしゃいますが、本当のところで雨水の侵入を防いでいるのは防水紙です。
屋根材が破損したり、飛散してしまってもすぐには雨漏りしないのは防水紙があるからです。
劣化症状
長い間直接雨水に晒されたり、経年劣化が進むと防水紙が裂けたり穴が開いてしまうことがあります。
防水紙に雨水が侵入する隙間ができてしまうと、いよいよ雨漏りしてしまいます。
メンテナンス
劣化が軽微な場合は部分的な補修が可能ですが、経年劣化が進んでいる場合には全体的な交換が必要になります。
とはいえ、部分的な補修であっても屋根材を剥がさないといけないことには変わりがないので部分的な葺き替え(葺き直し)が必要です。
屋根の主役:屋根材
屋根の一番外側には、みなさんも普段から目にする屋根材が葺かれます。
様々な種類があり、それぞれに特徴があります。
おすすめは、軽量で丈夫な金属屋根です。
特に、新築ではなく屋根リフォームの場合には金属屋根が最適です。
劣化症状
屋根材に表れる劣化症状は、屋根材の種類によって変わってきます。
多くの屋根材(陶器瓦以外)に共通して「塗膜の劣化」に注意が必要なので覚えておきましょう。
金属屋根は錆が発生する原因になりますし、金属屋根以外であれば屋根材が水を吸い脆くなってしまいます。
メンテナンス
一番大切なメンテナンスは定期的に行う必要がある屋根塗装です。
塗装メンテナンスを定期的に行うことによって屋根材が劣化するのを防ぎ、結果として下地も含めた屋根全体の寿命が長くなります。
但し、どれだけこまめにメンテナンスを続けても、やがて寿命を迎えます。
そうなった場合には葺き替え工事やカバー工事などの屋根リフォームを行いましょう。
最後に
いかがだったでしょうか。
今回は、住まいの屋根の構造について解説してきました。
今回解説したものの他にも、屋根材を固定するための釘や漆喰、雨水を排水するための水切り板金等、屋根を構成する部材・部位はたくさんあります。
いずれもメンテナンスを行わず劣化してしまえば雨漏りの原因になりますので、定期的に屋根の点検を行い、メンテナンスのサインを見逃さないようにしましょう。
街の屋根やさんでは、屋根の点検を無料で行っていますので、お気軽にご相談ください。
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