差し掛け屋根とは?形状の特徴やメンテナンス時の注意点を解説
更新日 : 2025年07月11日
更新日 : 2025年07月11日
住まいの屋根の形状にはさまざまな種類がありますが、その中でも「差し掛け屋根(さしかけやね)」は、機能性とデザイン性を両立させた独特な形状として注目されています。
本記事では、差し掛け屋根とはどのような屋根か、その特徴やメリット・デメリット、メンテナンスで注意すべきポイントまで詳しく解説します。
差し掛け屋根とは?
差し掛け屋根とは、大小異なる2つの片流れ屋根を組み合わせて、互い違いに掛け合わせた屋根形状のことを指します。
一般的には、片方の屋根がもう一方よりも高く・大きくなっており、屋根の軒先が段違いになるのが特徴です。
この形状は、「段違い屋根」とも呼ばれることがあります。
片流れ屋根をベースにしているため、構造は比較的シンプルで、スタイリッシュな外観が好まれる現代住宅(特に平屋住宅)でも多く採用されています。
また、単純に下屋を指して差し掛け屋根と呼称することもあります。
差し掛け屋根の主な特徴
スタイリッシュな外観デザイン
差し掛け屋根は、段差のある屋根ラインが印象的で、モダンで個性的な外観を演出します。
シンプルで直線的なデザインが好まれる住宅との相性が良く、設計の自由度が高いのも魅力です。
採光・通風の効率が良い
屋根の高さに段差があるため、高い方の外壁に高窓(ハイサイドライト)を設けることが可能になります。
これにより自然光を効率的に取り入れやすく、通風も確保しやすい構造となっています。
雨水の流れが一方向になる
片流れ屋根と同様に、差し掛け屋根も雨水が基本的に一方向に流れる設計となっており、排水計画がシンプルです。
ただし、屋根の合流部では水が集中する可能性もあり、設計上の工夫やメンテナンスが重要です。
差し掛け屋根のデメリットと注意点
雨仕舞いに注意が必要
屋根の段差があることで、屋根の接合部分に雨水が集中しやすくなります。
特に屋根材の継ぎ目や取り合い部分は雨漏りのリスクが高いため、しっかりとした防水処理(雨仕舞い)が求められます。
施工不良や経年劣化によって雨漏りが発生するケースもあるため、定期的な点検が欠かせません。
外壁の汚れが付きやすい
雨水が一方向に流れる構造である反面、その流れに面した外壁部分は雨だれや汚れがつきやすくなる傾向があります。
外壁材の選定や排水設備の工夫で対策を行うことが大切です。
雪や風の影響を受けやすい場合も
片流れの大きな面が風の影響を受けやすく、地域によっては構造的な補強が必要になることがあります。
また、積雪地域では屋根に偏った荷重がかかりやすいため、雪対策も含めた設計・管理が重要です。
差し掛け屋根のメンテナンスで気を付けるポイント
差し掛け屋根は、見た目の美しさや機能性に優れている反面、適切なメンテナンスが行われないとトラブルにつながる可能性があります。
以下の点に注意しましょう。
屋根材の劣化チェック
屋根材(スレート、金属、ガルバリウム鋼板など)によって寿命や劣化スピードが異なります。
特に接合部のシーリングや防水テープが劣化していないか定期的に点検を行いましょう。
雨樋やドレンの詰まり確認
雨水が集中する構造であるため、排水機能の要となる雨樋やドレンにゴミや落ち葉が詰まっていないかを確認し、定期的に清掃を行うことが必要です。
まとめ
差し掛け屋根は、スタイリッシュなデザインと機能性を兼ね備えた屋根形状ですが、その構造上、雨仕舞いや排水に対する適切な設計とメンテナンスが重要です。
美しさを長く保ち、雨漏りなどのトラブルを防ぐためにも、定期的な点検とプロによるメンテナンスを行いましょう。

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