パラペットの笠木部分からの雨漏りについて、メンテナンス方法をご紹介
更新日 : 2021年09月01日
更新日 : 2021年09月01日
お住いの雨漏りというと、屋根や外壁からの雨漏りを想像する方は多いかと思います。しかし実は、ベランダやバルコニー、または笠木部分が原因となり雨漏りを引き起こす場合も多いのです。
特に笠木は最も雨風や紫外線の影響を受けており、劣化が進みやすく、また雨漏りを引き起こした場合、階下の部屋やお住い全体へのダメージを与えてしまいます。
本日はパラペット、笠木についてご紹介していきたいと思います。
こちらの記事はおおよそ5分で読むことができます。
パラペットとは
パラペットとは?メンテナンス方法はどのようなものなのか?と思われる方は多いかと思います。そこで、まずはパラペットについてご紹介をしていきたいと思います。
パラペットとは、家屋や建物の屋上やバルコニーなどの周りに設置された手すりのような部位のことを指します。このパラペットは基本的には木造住宅などではほとんど見ることがなく、近年ではマンションやデザイナーズハウス、鉄筋コンクリートの陸屋根式家屋の屋上やバルコニーに用いられているものであります。
また、パラペットにはパラキャップと呼ばれている金属の笠木が防水効果を高めるために施されている場合もあります。
パラペットの役割と補修方法
パラペットの役割の一つ目は、デザイン性や意匠性です。陸屋根にパラペットがあると外壁に看板をつけることができますし、陸屋根を隠すこともできます。そしてもう一つの役割は、陸屋根に降った雨水をきちんと排水して外壁を汚さないためです。パラペットがないと、陸屋根に降った雨は外壁を伝って下へ流れていきますが、パラペットがあることでそれを防ぐことができます。
一方、パラペットにはデメリットも存在します。一つ目は笠木から雨漏りしやすいことです。下記でご紹介する笠木からの雨漏りが多く、笠木の劣化が酷い場合にはパラペットの補修も必要となります。また、パラペットと屋根の取り合い部である内樋(うちどい)が劣化しやすく、ゴミが溜まりやすいので定期的な清掃やメンテナンスが欠かせません。
パラペットの補修方法
・コーキング補修
雨漏りが発生した場合、雨水が入り込んでいる場所をコーキング材で塞ぎます。
・内樋の交換
内樋が劣化している場合には内樋を交換します。現在は錆に強く耐久性のあるガルバリウム鋼板製のものが一般的です。
・防水シートの交換
パラペットの内部には雨水の侵入を防ぐ防水シートが施工されているのですが、経年で穴が空いたり破れている場合には防水シートの交換が必要です。
笠木について
上記でも簡単にご説明したように、笠木はベランダやバルコニーに取り付けられていますが、その他にも様々な個所に笠木は設置されています。
塀や手すり、腰壁、パラペットなどの最上部に被せる仕上げ材を笠木といいます。この笠木は意匠性や機能性を持たせるために施工されています。ベランダやバルコニーなどでは物や人が落ちないように必ず外周に手すりや壁が設けられていますがその手すりや壁の最上部をカバーするように設置されている仕上げ材が笠木になります。
ちなみに笠木にも材質があります。
笠木として用いられる材料には木製の笠木やセメント製の笠木、モルタル製の笠木、金属製の笠木などがあります。使用されている材質により防水性や耐久性、使用される場所に違いがありますが、ベランダやバルコニーには防水性の高い笠木が使用されます。(主にガルバリウム鋼板やステンレス、アルミなどの金属製笠木)
笠木の役割
様々な場所にある笠木ですが、実際笠木の役割とはどのようなものなのか?本当に必要なものなのか?と思われる方も多いのではないでしょうか。
室内にある笠木、屋外にある笠木にはもちろんそれぞれ必要とされる目的や役割があるのです。
・デザインとしての役割
お住い全体のデザイン性を高く維持するためにもエクステリアにもこだわりを持っているお住いを多くみかけるのではないでしょうか。
デザインにこだわった笠木ということで塀に取り付けている笠木やブロック塀に塗装してみたり、笠木を被せてワンポイントアクセントを加えるなどすることができます。
・防水性を高める
先ほどもお話したように、笠木には防水性を高めるための役割があります。
雨だれやブロックの劣化防止といった機能性を持たせるために笠木を取り付けるといった側面があります。
特にベランダやバルコニーの笠木の役割には機能性を高めるという役割が大きく、雨漏りを防ぐための防水機能が求められます。
雨漏りというと屋根や外壁と思われがちですが、実際はベランダやバルコニーからの雨漏りに関するご相談も多くいただきます。
お住いから外面に張り出した形で存在するバルコニーやベランダは雨風の影響を直接受けています。そのため手すり壁の内部に雨水が浸入し、階下へ雨漏りへとつながるのです。雨漏りはお住い内部の腐食にもつながります。そういったことを防ぐためにも笠木には防水性という重要な役割が求められます。
笠木の設置方法
笠木の設置方法は、まず下地となるパラペットの上部に笠木を取り付けるためのホルダーをビスで設置します。その上に笠木を被せて脳天や側面をビスで固定し、雨水の侵入を防いでいます。ビスで穴を開けた部分や外壁と笠木の結合部分は隙間ができてしまいますので、コーキング材で隙間を埋めて防水機能を高めます。
お住まいにとって雨漏りは大敵です。雨水の侵入を防ぐためには隙間を防ぐことが効果的です。しかし、お住まいには必要な隙間が存在します。実は、笠木は雨が一切入り込まないことを想定していません。そのため雨が入り込んでしまっても、外へ排出できる隙間が必要なのです。この隙間がないと、侵入した雨水や湿気が行き場をなくし、笠木やパラペットの劣化や雨漏りにつながってしまいますので、ご自身で笠木の補修をされる際には隙間を全て埋めてしまわないように注意しましょう。
ちなみに侵入してしまった雨や湿気を排出するための隙間は、お住まいの様々な場所に作られています。スレート屋根にもあるのをご存知でしょうか?スレート屋根の塗装前には「タスペーサー」と呼ばれる器具をスレートが重なり合う部分に差し込んで隙間を作り、塗料で雨や湿気の排出口が塞がれるのを防いでいるのです。
笠木のメンテナンス方法
つづいて笠木のメンテナンス方法についてご紹介いたします。
・シーリング補修
軽微な雨漏りや下地への被害が無い場合は雨水の浸入の原因となっている箇所にシーリング材を充填します。シーリングはお住いの立地や環境にもよりますが短いと3年程度、また長くとも7年程度で劣化が進みます。被害が出る前に定期的に点検とメンテナンス行うことがお勧めです。
・笠木の交換
錆が広がり耐久性が低下してしまったり穴が開いてしまっていたりなど経年劣化により変形や傷みが顕著な場合は笠木の取り換えが必要です。
また、笠木部分の劣化をそのまま放置し、長い間雨漏りを放置してしまっている場合は防水シートが破れてしまっていたり笠木の下地である木材が腐食してしまっている場合がたかいため、その場合は下地や防水シートを新しく取り換える必要があります。
・塗装によるメンテナンス
屋根や外壁は定期的に塗装を行うことでメンテナンスとなりますが、笠木に塗装を行うことには意味があるのでしょうか?
塗装を行う理由には見た目の調整があります。色を変更することで印象を変えたりすることができます。また、とまくを張ることで防水性を高める効果もあります。
笠木の劣化を防ぐためには塗装によるメンテナンスもあるということです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本日は笠木についてのご紹介をいたしました。
雨漏りは屋根や外壁からと思われている方が多いかと思いますが、実際は屋根や外壁同様に笠木などの部分からの雨漏りも多いのです。
ですので、定期的に雨漏りが発生しそうな箇所は点検やメンテナンスを行うことがおすすめです。
街の屋根やさん千葉では、お住いの点検やお見積もり、雨漏りに関するご相談を無料で承っております。お気軽にご相談ください。
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