洋瓦とは?洋瓦でお住まいをイメージチェンジ
更新日 : 2021年05月13日
更新日 : 2021年05月13日
互屋根と言ったらおそらくほとんどの方は和瓦を思い浮かべるのではないでしょうか。瓦には和瓦、洋瓦とありますが、洋瓦はどのような瓦かご存知でしょうか。洋瓦は名前の通り、西洋由来の瓦です。こちらの記事では洋瓦についてご紹介をしていきたいと思います。
こちらの記事はおおよそ5分で読むことができます。
洋瓦とは
前までは西洋から輸入された屋根瓦のことを洋瓦としていました。しかし現在では生産国は関係なく、西洋の瓦の外観や形状を持っている瓦のことを洋瓦と呼ばれるようになりました。もともとは明治時代に洋館を建設するために輸入されたフランス製の瓦で後にフランス人技師が横浜で製造を開始したと言われているそうです。大正時代にはスペイン製の瓦が日本に輸入され、大正モダンの中で流行したようです。現在では、フランス製の瓦はF形瓦、スペイン製の瓦はS形瓦として改良を重ねたものが販売されています。
洋瓦、和瓦はどのような所に違いがあるのかと疑問に思う方も多いのではないでしょうか。和瓦と洋瓦の主な違いは形状にあります。緩やかな波形のものは和瓦でJapaneseの頭文字をとってJ形瓦とも呼ばれています。地域によって取れる土や粘土によって成分や色は異なりますが製法はほぼ同じで、土や粘土を成型して窯で焼いたものです。日本瓦は高温で焼かれるのに対して洋瓦は比較的低温で焼かれていると言われています。
スペイン発祥、S形瓦
オレンジや赤色ともとれる色合いが特徴です。とても変わっている形状をしているのがS形瓦です。スペインが発祥地のため頭文字をとってS形瓦と呼ばれています。しかし実はこのS形瓦の形は日本で考案されたそうです。部分によっては湾曲が強く正面真横から断面をみるとS字型に近い形をしています。
フランス発祥、F形瓦
フランスから輸入されたもので元々は長方形でした。現在国内で流通しているものは日本独自進化を遂げたもので、正方形に近い形をしています。F形型のFはFrenchではなくFlatのFで、それが示すように平らなのが特徴です。
M形瓦
半円を重ね合わせた波形の瓦でM字型をしているためM形瓦と呼ばれています。波形の形状はF形瓦の進化と言われることもあります。またS形瓦の進化とも言われていることもあります。日本の瓦の三大産地とされている三州瓦ではF形M対応と呼ばれています。
丸瓦(上丸瓦と下丸瓦)
半円の雨樋のような下丸瓦を沿って並べて、隣接する縁の上に上丸瓦を被せるという方法で葺いたものが元祖のスパニッシュ瓦になります。沖縄の赤瓦と似たような葺き方をしているのが特徴です。
現在日本の家屋の建材やその原料は輸入されたものが多いです。屋根材も輸入されていますし洋瓦も輸入されていますがごく少量で、市場に出回っているものはほとんどが国内生産の物になります。
生産は主に日本の三大瓦の産地である三州(愛知県西部)、淡路(兵庫県淡路島)、石州(島根県西部)で行われてそれぞれが歴史を持つ産地で、日本の気候に合わせて造られているので安心です。
和瓦であっても洋瓦であっても屋根の葺き方、施工方法は同じです。野地板に防水紙を貼り、桟木を設置して固定していきます。ですので、現在のお住いが瓦屋根の方は、和瓦だけでなく洋瓦にも葺き替え可能なのです。
お住まいの形状別、おすすめの瓦を紹介
上記でご紹介したように洋瓦にはさまざまな種類があります。色もさまざまでお住まいに合うものを選び屋根を葺き替えることが可能です
そこでお住まいに合う洋瓦を形状別にご紹介いたします。
お住いが洋風の場合
S形瓦は洋瓦の中でも最も洋風の色が濃いです。
お住いの外壁がモルタルやジョリパッドでコテ跡や模様などが描かれている場合は特に似合う瓦ではないでしょうか。窯業系サイディングで洋風のデザインのものとも相性がいいです。
和洋折衷なお住まい
M形(波形)瓦はS形瓦に較べて凹凸が少なく、ちょっと控えめな印象を受けるためどんなお住いにも似合う形状です。ですので和洋折衷なお住いでも似合います。
お住いに合う瓦の色を選択することがおすすめです。
和風なお住まい
F瓦には全く飾り気のないプレーンなものからラインや凹凸を施したものまでさまざまなものがあります。ラインや凹凸を施したものは和風のお住いとも合います。モダンなデザインの建物にも似合います。
洋瓦のメンテナンス
洋瓦は耐久性の高い屋根材ですが、定期的なメンテナンスが欠かせません。洋瓦のメンテナンスは一般的な日本瓦の屋根とほぼ同じです。洋瓦のお住まいに必要なメンテナンスをご紹介いたします。
漆喰詰め直し工事
瓦と瓦の隙間を埋めて雨水の侵入を防いでいる漆喰ですが、瓦より先に寿命を迎えてしまいます。漆喰は劣化すると剥がれて落下し、雨水が入り込んでしまう、瓦の固定力が弱まってしまうという症状が発生します。漆喰詰め直し工事では、劣化した漆喰を撤去し新しい漆喰を詰めて補修します。
棟取り直し工事
漆喰の劣化が進み、棟が歪んでいるときに行う工事です。棟を構成している棟瓦、のし瓦、葺き土などを全て撤去し、棟が一直線になるように瓦を積みます。
瓦の部分交換
瓦のズレや割れは台風後によく起こる症状です。隙間より雨水が入り込む可能性がありますので、早めの補修が必要です。瓦は1枚ずつの交換が可能ですので、不具合が生じた部分のみの交換で費用を抑えることができます。
屋根葺き直し工事
瓦より先に、瓦の下の防水紙や野地板が寿命を迎えてしまいます。瓦を一旦外し、防水紙や野地板の補修・交換を行った後、外した瓦を再び並べる工事を屋根葺き直し工事といいます。見た目を変えることなく下地のメンテナンスができます。
屋根葺き替え工事
現在の瓦から他の屋根材へ葺き替える工事です。耐震性の面から瓦屋根から金属(ガルバリウム鋼板)屋根へ変える方が多くなっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本日は洋瓦についてご紹介致しました。洋瓦というとどうしてもお住いと雰囲気が合うかどうか悩まれることが多いかと思います。しかし今回ご紹介したように、中には和風のお住いにもあう瓦もあります。また、混ぜ葺きといった遊び心ある屋根の葺き方をすることも可能です。
洋瓦は現在外壁材の主流でもある窯業系サイディングとの相性もバッチリです。
現在お住まいの屋根が瓦屋根と言う方はぜひこの機会に洋瓦への葺き替えも考えてみてはいかがでしょうか。街の屋根やさん千葉では、屋根葺き替え工事も行っております。また、点検やお住まいの工事のご提案、ご相談、お見積りを無料で行っておりますのでお気軽にご相談ください。
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